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(2005/02)


[ Sony Style 5th Anniversary ] 2005/02/28(Mon)
Sony Style が今月で 5 周年を迎えました。
http://www.jp.sonystyle.com/5th/
ソニスタが設立されたのが 2000 年 2 月、ちょうど私が大学を卒業して社会に出たのとほぼ同時期なので、なんとなくこの 5 年間一緒に成長してきたような気が一方的にしています(笑)。当初はほぼ VAIO のみ(アットマークバイオと呼ばれる EC サイトが前身となっている経緯から)のオンラインショッピングサイトでしたが、今や AIWA ブランドまで含めたソニーのほぼ全製品を扱う大手 EC サイトにまで成長しました。一般の店頭販売も行っているメーカーの直販サイトとしては国内最大規模といっても良いのではないでしょうか?大きくなったことに感慨を覚えると同時に、当初の割と無茶な企画やイベントができていた風土が薄れてきていることには、何とも言えない寂しさをおぼえます。

このオープン 5 周年を記念して、キャンペーンが二つ始まっています。
ソニースタイルお買い物クーポンプレゼントキャンペーン
http://www.jp.sonystyle.com/Palette/Campaign/
ソニースタイルオリジナル Edy カードプレゼント
http://www.jp.sonystyle.com/Palette/Campaign/index_stylestar.html
前者は応募者から抽選で 10,0002 名にソニスタのお買い物クーポンが \500,000〜\125(ぉ の間で当たるというキャンペーン。後者はスタメン限定で \3,750〜\125(ぉ のお買い物クーポンとオリジナルデザインの Edy カードが抽選で当たるというキャンペーンです。また、ここで当選したお買い物クーポンを Edy に交換することもできるようです。\625 単位のクーポンに対して \500 の Edy というレート(上限 \3,000)ですが、ソニスタのお買い物の足しにしてよし、「おサイフケータイ」の普及で最近対応店舗が徐々に増えつつある Edy として使ってよし、なかなか嬉しいキャンペーンではないでしょうか。
また、今後は「ショッピング・パレット」経由で各 EC サイトを利用した際に発行されるお買い物クーポンを Edy に交換することもできるようになるなど、「ショッピング・パレット」およびお買い物クーポンの活用の幅も広がりました。今までショッピング・パレット経由で手に入れたクーポンってせいぜい百円単位で、ソニスタのお買い物の際に利用してもあまり嬉しい感じはしなかった(数万円単位の買い物でやっと数百円とか)のですが、Edy として使えるならコンビニ等でのちょっとしたお買い物にも使えて、嬉しい感じです。
本日発表になったキャンペーンはいずれもクーポン抽選プレゼント系ですが、サイトの雰囲気を見ていると 3/31 くらいまで継続していろいろ行われそうな雰囲気。とにかく Edy とショッピング・パレットとお買い物クーポンを組み合わせるといろいろお得っぽいことを印象づけるようなキャンペーンがまだまだ後続で出てきそうな予感がします。ちょうど先日から発表が続いている新製品の発売もこれから続いてきますし、欲しいソニー製品がちょうどあるという方はこの機会を利用しない手はないですね。

それにしても、ショッピング・パレット。一年近く前にサービスがスタートしたときには「オンラインショッピングのポータル的な」位置付けと評しましたが、単にクーポン還元のついたオンラインショップへのリンクサイト的な存在から、今回のショッピング・パレット〜クーポン〜Edy の連携強化によってそれぞれの EC サイトとソニスタの間に繋がりが見えてきましたね。いずれは各 EC サイトが軒並み PaSoRi による Edy 決済に対応するなどしてよりクーポンと Edy のフローを活性化させ、各サイトでの商取引そのものも活性化させようという動きになっていくのかもしれません。どちらにしても、おサイフケータイや Suica 等でソニーが将来の収益の柱として狙っている FeliCa を活用する場として、ソニー自身がこのショッピング・パレットと Edy の関係をうまく利用しようとしているのだと思われます。
しかし、ちょっと気になるのは最近のソニスタのキャンペーンの打ち方。どことなく、「買い物をエンタテインメント化したい、買い物自体を目的にさせたい」という意図が見えるような気がするんですよね。それは果たして、買い物自体が目的になり得る時代になったということなのか、あるいは商品力に自信がないことの裏返しなのか・・・いずれにしても「キャンペーンはいろいろやっているみたいだけど、メッセージが伝わってこない。欲しい商品がない」とソニスタに対して最近よく感じるようになったのは、間違いありません。
ソニスタの Star は現時点で累積 15,000Star を超えてしまった(ぉ)の私ですが、最近は思ったほど購入しておらず、この半年でソニスタ経由で買ったものといえば MDR-EXQ1DSC-L1 くらいのもの(あ、Image Converter 2 もダウンロード購入したか)。ソニスタ以外ではもう少し買っていますが、それでも最近ソニー製品をあまり買わなくなったなあ・・・Apple 関係とか CD とか DVD は相変わらず買っているので、買い物をしなくなったわけではないのですが、それだけ魅力あるソニー製品が出てこなくなったということなのかもしれません。VAIO でいえば type T [Carbon Edition] は Pentium M の延期がなくても品薄になるのはほぼ予測ができていましたが、それ以外で品切れになるほどの人気機種が激安の type B [SPEC-S] くらいというのは、ある意味今のソニーの状態を象徴しているとは言えないでしょうか。もちろん私も得するのは嬉しいので、キャンペーンを否定するつもりは全くないのですが、これだけは言いたい。「ものづくり」をする会社の直販サイトが真に手がけなくてはならないのは、お得なキャンペーンなどではなくて、とにかく何を差し置いても「コレが欲しい!!!」と本気で思ってしまうような商品を用意することなのではないかと思います。

正直、この Column でも本当は Apple 製品じゃなくてソニー製品を取り上げたいんですよ・・・。



さて・・・2 月も今日で終わりですが、2005/2 の VAIO Column は皆勤賞を達成しました!(笑
一ヶ月休み無く書き続けたのって本当に数年ぶり。去年はあまりに忙しくてかなり更新間隔が開いてしまいましたが、今年はできるだけ以前のペースに戻していこうと思ってとりあえず一ヶ月休まずに続けてみました。Mac mini を買って書きたいことがたくさんあったというのもありますが、後半は半ば意地になってムリヤリ更新していましたね(^^;
3 月以降は個人的にまたいろいろと動きがありそうなので、不定期になることもあるかもしれませんが、来月は VAIOethics も 6 周年を迎えます。7 年目に向けて、良い意味で変わらず、また別の意味では変化をし続けていきたいなと思っていますので、変わらぬご愛顧をお願いいたします。


[ ATOK17 for Mac OS X ] 2005/02/27(Sun)
昨日の話題では Mac mini のメモリを 1GB に増設しましたが、今日はそれで環境が整ったことに気を良くして日本語入力環境を「ATOK17 for Mac OS X」に変更してみました。

2 週間近く EGBRIDGE15 を使ってみて悪くないとは思っていましたが、やはり手に馴染んだ ATOK(しかも Windows では最近まで使っていたバージョン 17)の方が安心感があります。結局、ジャストシステムのオンライン販売サイトで購入。まあ、ジャストシステムはやっぱり応援しておかないとね。^^;
公式サイトによるとバージョンアップ版は Mac 用だけでなくて全てのプラットフォーム向けの ATOK 単体製品(一太郎等に付属の ATOK を除く)が対象になるそうです。私は ATOK16 のときに一太郎を一度だけスキップして ATOK 単体パッケージを購入しているので、このライセンスを Mac 用にアップグレードしてやることにしました。これがダウンロード販売なら税込価格で \4,725 と、EGBRIDGE15(\6,300)よりもお得。これで ATOK を選択しない理由も特定のアプリとの組み合わせで時々固まることがある、くらいのものになりましたし、私が Mac mini で日本語入力を行うときって主にテキストエディタを使うときくらいなので(iTunes の曲タイトル入力も、私の趣味趣向からいって日本語で入力することは滅多にない)問題になることも少ないかなと。

そんなわけでとにかく EGBRIDGE 体験版をアンインストールして ATOK17 をインストールしただけなのですが、やっぱり勝手知ったる ATOK は楽で良いですね。私は PC のときでも OS 再インストールの際には ATOK の辞書ファイルをバックアップしたりせず毎度イチから鍛え直すのですが(長らく使っていると無駄な学習をしたりして却って変換効率が悪くなることもあるため)、この初期の誤変換までもがいつもの「ATOK らしい」誤変換なのでやりやすいです(笑)。キーアサインを ATOK 風にした EGBRIDGE はかなり ATOK に近い感覚・変換効率で使えてはいましたが、誤変換まで身に染みついた ATOK がやっぱり自分には馴染んでいるんだな、とこの誤変換を見て思いました(ぉ
Mac OS X では ATOK15 以降の便利機能である「ATOK ナビ」が使えないのはちょっと不便ですが、逆に言えばそれくらいのもの。かなり Windows に近い効率で日本語入力ができるようになりました(FEP のオン/オフに [◇]+[スペース](HHKB の場合)というのがまだ慣れませんが)。入力履歴から変換候補を出してくれるところまで Windows 版と同様の機能を持っているので、Windows で ATOK を使っているなら Mac でも ATOK を使うべき、と強く勧めて良いくらいに ATOK 環境は日本語入力環境を大きく改善してくれるように思います。
気になっていたアプリとの相性も今のところ発覚していません。といってもほとんどが mi 上での入力で、ほかに使っているところといえば iTunesFirefox くらいのもの。Adobe や Macromedia 系のメモリ喰いアプリや Java ベースのアプリとかだと重くなったりすることがあるかもしれませんが、今の私の使い方ではさほど気にしなくても良い模様。

ただ、いくら日本語入力環境が Windows 同様に整っても、アプリがそこまで揃わないのがクロスプラットフォームの悩ましいところですね。とりあえずテキストエディタ・ブラウザ・メーラくらいは今自分が Windows 機で使っているのと同じ使い勝手を欲しているのですが、秀丸Donut PBecky! の代わりになり得るアプリが見つかっていません。メニュー構成やショートカットキーが少しくらい違っても同じ機能を持つものがあればいいのに、求めるものは見つからずそもそもフリーウェアそのものの選択肢が少ないという状況。やはり日常のメールチェックや Web ブラウジング、テキスト入力端末としてはこれでいいのかもしれませんが、完全に母艦として役目を任せてしまうのは難しいのかもしれません。とはいえ、メモリ増設と ATOK のインストールで環境的には以前と比べてかなり使いやすくなってきました。いよいよこれでいろいろな実験マシンとして、使い始めてやることができそうです。


[ Mac mini 分解編 ] 2005/02/26(Sat)
ようやく、念願だった Mac mini のメモリを買ってきました。

PC3200 DDR SDRAM 1,024MB CL=3   \23,980(税込、秋葉館

Mac mini

チップ、モジュールともに Hynix 製のもの。Web で調べてみると Mac mini には Hynix 製のメモリが搭載されているケースが多いらしく、(慣れている PC ならそこまでこだわらないのですが、Mac は初めてで不安なので)一応合わせたものを買ってきました。アキバでは同じ Hynix の 1GB を \20,000 前後で扱っているショップも複数あるようなのですが、どこも売り切れ。この機会を逃すとまたアキバに行く機会がしばらくなさそうなので、ちょっと割高でも在庫のあったお店で購入しました。秋葉館なので結果的に Mac での動作保証があるものを買ってきたことになります。

で、問題は Mac mini の開腹なのですが・・・とりあえず道具を用意してみました。

Mac mini

100 円ショップで買ってきたヘラ(お好み焼き用(笑))と雑貨屋さんで買ってきたフライ返し。両方合わせて \400 くらいでした。情報によるととにかく薄くてそれなりに硬さのあるヘラがいい、ということでしたが、探しに行っている時間がない(>_<)とりあえずこれでやってみることに。

Mac mini

しかし、Mac mini を改めて裏返してみると、外装と底板の間には買ってきたヘラどころか何かが挟まりそうなスキマすらなさそうです。ちょっと途方に暮れてしまいました。で、とにかく薄くて金属っぽいものを探してみたんですが、これがなかなか見つからない。お好み焼き用のコテだって十分薄いのに・・・とにかくいろんな引き出しをひっくり返して、目にとまったのが

Mac mini

ディスケットの金属製シャッターでした。ディスケットはここのところさっぱり使っておらず、自作機にも Mac にも FDD すらついていないくらいだったので、余りに余っている FD を一枚くらいダメにしてもいいや、と思って分解。まとめて捨ててなくて良かった。

Mac mini

FD のシャッターはかなり薄いので、無理にこじらなくても Mac mini の底面の隙間に挿し込むことができました。そして、かなり曲がりながらもテコの原理で隙間を広げ、コテを差し込みます。この状態で躊躇せずコテの取っ手を押し下げてやると、思ったより簡単に本体がカパッと開きます。
逆側も同じように FD のシャッター→コテの順で挿し込み、持ち上げるのですが、底面が傾いたことで逆側の隙間がかなり狭くなってしまい、こちら側はちょっと苦労しました。
上で買ったフライ返しは結局使わなかったので、キッチンで使ってもらうことに(笑。

Mac mini

こうして現れた Mac mini の中身。詳細は PC Watch の分解レポートで先にやられてしまっているので省きますが、それぞれのデバイスが整然と、かつ無理なく並べられていてよくまとまっているなと感じました。ところどころテープで固定されていたり、フレキケーブルを一切使わなかったりとコストを抑えつつ組み立ても極力シンプルになるよう考えられていますね。
それにしてもこの凝縮感、VAIO 505 や C1、U など歴代のミニノートをバラしてきた目からみても楽しくなってしまうくらいによくできています。
ちなみに、搭載されていたドライブは HDD が Seagate ST9808210A、コンボドライブが松下寿 CW-8123 でした。

Mac mini Mac mini

この側面についているメモリモジュールを交換するのですが、交換のしかたは一般的なデスクトップ PC と全く同じ。今回は面倒なのでドライブ類は特に外さずに行いました。
Mac mini のメインボードの幅は DIMM モジュールとほぼ同じ。SO-DIMM を採用すればもう少し小型化できたかと思いますが、本体価格を考えるとコスト的に DIMM しか選択肢がなかったのでしょうね。スロットは 1 スロットしかないため、増設時には標準の 256MB のモジュールをリプレースする形になります。
標準搭載のメモリはやはり Hynix 製の片面実装メモリ(PC3200 DDR SDRAM 256MB CL=3)でした。これをサクッと 1GB のメモリに差し替えて、完了。

Mac mini

筐体の裏側を改めてみてみると、案の定小さな傷が入ってしまっていました。ま、ある程度は覚悟していましたし、慎重にやったおかげで PC Watch のレポートにあったほどひどいことにはなっていなかったので良しとします。普段は見えないところですしね。
でも私の場合は筐体側よりもシャーシ側の白いプラスチックの細かい切削粉みたいなのがちょっと出てきたので、作業中にガワと擦って少し削ってしまったかもしれません。

で、このまま組み立て直します。
バルクメモリならともかく秋葉館で買ったメモリなので心配はしていませんでしたが(しかも買うときに「ご使用になる機種は?」と聞かれ「Mac mini です」と答えて何も言われなかったので、動作保証があるということでしょう)、あっさり認識。

Mac mini

1GB に増設されました。
効果のほどは・・・って全然違うんですけど!今までことあるごとに砂時計(というか Mac OS X なのでぐるぐる回るカラフルな玉というか)が出ていてイライラさせられていたのが大幅に軽減されました。各アプリの起動時間も短縮され、自作機とさほど変わらない感覚で使えるようになりました。これならちょっとしたサーバにしても良いですし、日本語入力周りさえ何とかなれば普段のテキスト執筆などにも問題なく使えそう。自作機とは比較にならないくらい静かなので、夜間はできるだけ Mac mini で作業したいんですよね。とにかく、これでもう少しいじってみようと思っています。

結局、本体価格にメモリの価格を上乗せすると \100,000 に限りなく近づいてしまっている(いや、Mac mini に合わせて買ったケーブルや AirMac Express の価格を合わせるとゆうに超えている)のですが、そこは人間不思議なもので、あとからだんだん買い足していくぶんには財布の紐がゆるむもの。ある意味予測はしていました(ぉ


[ ホームオートメーション ] 2005/02/25(Fri)
AirMac Express を購入して以来、Mac mini を母艦にしつつ VAIO U101 や X505 をコントローラにして AirTunes でジュークボックス生活を楽しんでいる私ですが、こういう使い方をするようになって、少し考えるようになったことがあります。モバイル PC をリモコンにするのはいいけど、そういう使い方をするときには必ずしもキーボードは必須ではなくて、もっとシンプルな機械でいいんじゃないか、と。で、最近発売された KEYSPAN の AirMac Express 対応リモコンでも買おうかな、と思ったんですが、なんかそれだと面白くない。いちいち PC を起ち上げなくて良いという手軽さはあるものの、AirTunes の良さは iTunes の使い勝手の良さとオーディオシステムの音の良さを両立できるところ(AIFF や Apple Lossless などの非圧縮/可逆圧縮フォーマットを用いない限りは劣化した音質である、という前提がつきますが)。iTunes のコントロールを Web ベースで行えるリモコンプログラムを使えば CLIE あたりを使ってリモコンにすることもできそうですが、Web ベースだと GUI は静的だし「iTunes で操作できる」というのとは違ってきますからね(Palm や PocketPC 用の iTunes があればいいんですが)。
そんな感じでやっぱり AirTunes の操作は iTunes に限る、という結論に至るのですが、でもこういうのってキーボードつきのノートよりも VAIO type U みたいなのの方がリモコン的ですし、使いやすいだろうな、ということで、type U がちょっと気になってきました。(^^;

で、ふと思い出したんですが、VAIO type U ってモバイルノートとしての他に「ホームオートメーション」のコントロール端末として利用されているケースがあるんですよね。「ホームオートメーション」というのは、広義には IT などの技術を使って家電のコントロールを行ったり、家庭内のセキュリティを確保する仕組みのことをいうのですが、最近ではホームシアター人気などもあって狭義には AV 機器の集中コントロールのことを指すこともあります。ここでいうのは、どちらかというと後者の方ですね。
ホームシアター向けのホームオートメーションは、元々セントラルヒーティングなど家庭内のコントロールを集中して行う文化のあるアメリカなどではある程度認知されているようですが、日本国内に限って言えばまだまだハイエンドのホームシアターの一部で使われる程度にすぎません。
国内でホームオートメーションシステムを提供しているベンダーとしては AMXクレストロンくらいしかありませんが、確か VAIO type U がコントロール端末として使われていたのは AMX のほう。通常、こういう端末は Windows ベースだとすると専用に開発されたタッチスクリーン式のキーボード非搭載 PC が使われることがほとんどみたいですが、VAIO type U はそのサイズや特徴がホームオートメーションシステムのコントローラにはピッタリだったということなのでしょう。コスト高になる専用マシンよりは市販の汎用機をカスタマイズした方が早いということもあるでしょうし。ユースケースをあえて示さないことでユーザーに自由度を与えた VAIO type U は AV 的なコンセプトがないという意味では「VAIO らしくない」VAIO だったのかもしれませんが、上述のような使い方って、実はとても「Video Audio Integrated Operation」っぽいのではないかな、Do VAIO のクライアントとしてホームネットワークのフロントエンドとなることを本気で考えて作っていたとすれば、実はかなりコンセプチュアルなマシンだったのではないかな、と思います。

と、ちょっと話が AirTunes から逸れてしまいましたが、どうせノート PC を使って AirTunes をコントロールするなら、ついでにもっといろんなものを一元的に操作したいと考えるに至ったわけなのです。できれば PC の GUI を使って AV アンプや DVD レコーダの操作ができると楽ですし(特に多機能な AV アンプで高品位の GUI を使えるメリットは大きい)、そもそもひとつ繋がったらもっと繋がりを広げていきたいと考えるのはごく自然な流れ。本来、「ホームネットワーク」が登場した頃に VAIO Media を見てこういう発想が生まれてきても不思議はなかったのですが、何故かそれをやってみたいとは思いませんでした。それが今は、AirTunes に触発されていろいろ試してみたいと思っているわけで・・・どちらもやろうとしていることはさほど変わらない(強いて言うならばテレビが中心か音楽が中心かの違いくらい)んですけどね。でも、2 年前の「ホームネットワーク」の流れには乗らなかったにも関わらず、AirTunes で AV 機器のネットワーク化を考えるようになった人は少なくないんじゃないかと思うわけです。理由としては、当時それぞれの PC ベンダーが蒔いたホームネットワークの種が今ようやく実を結びつつあるからかもしれませんし、アプリケーションの幅が広かった当時のホームネットワーク構想と違い、AirTunes はあくまで音楽にフォーカスしているためメッセージが伝わりやすかったのかもしれません。あるいは、PC 的なアプローチを好まない傾向にある AV マニアにも、iPod という切り口から入り込むことによって AV 機器と IT 機器とのネットワークに扉を開かせたという側面もあるような気がします。昨日発表されたオンキヨーのiPod と AV システムの連携を可能にするアダプタなんかは、その象徴的な製品でしょう。

AV と IT のネットワーク化ということについては、最近よく話題に上っている DLNA ガイドラインの策定によって一応の標準化をみることができるでしょうし、今後これに準拠してメーカーを問わない接続性が確保されるようになっていくでしょう(新ルームリンクなどをみるとまだまだ問題も多いみたいですが)。しかし、AirTunes はまだまだ音楽以外のアプリケーションを載せるつもりはないようですし、広義の「ホームネットワーク」「ホームオートメーション」という意味ではまだまだ AV 機器に対する映像や音声の流し方が決まっただけで、いずれもまだ個々の技術の断片にすぎません。このあたりは、AV 機器と PC(あるいはゲーム機やテレビ)のどちらが中枢の役割を担うか、また本当に使いやすい UI はどの機器の上にどのような形で実装するか、といったところでまだまだ議論あるいは競争する余地はあるでしょう。そう考えると、共存できそうでできなかった IT と家電の接続の歴史は、DLNA ガイドラインの成立や AirTunes、ルームリンクなどのアプリケーションによってようやくその第一歩を踏み出したばかり、と言えるのかもしれません。しかし、AirTunes の楽しさは、家庭内のあらゆる機器が接続された未来の楽しさを、多少なりとも予見させるには十分なものである、とも、感じています。


[ iPod mini 6GB & iPod photo 30GB ] 2005/02/24(Thr)
Apple から「iPod mini」のニューモデルが発表に。
ニュースリリース
http://www.apple.com/jp/news/2005/febr/23ipodmini.html
製品情報
http://www.apple.com/jp/ipodmini/
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20050224/apple1.htm
ちょうど一年前に発表された iPod mini の初めてのモデルチェンジ。一年前に発表されたモデルながら、内蔵する 1inch HDD などの供給不足(というよりも、むしろ需要過多と言った方が正確かも)により国内発売が夏頃に延期になったため比較的最近のモデルという印象もありますが、その後 iPod photo や iPod shuffle などの発表もあったため、そこそこ枯れた製品にはなっていました。
従来の 4GB 版のマイナーチェンジに加え、内蔵 HDD を大容量化した 6GB モデルが追加になっています。噂されていた HGST の 6GB 版 Microdrive「Microdrive 3K6」(本日付で発表)を搭載しているものと思われますが、iPod mini の発表後に続々登場した 1inch HDD 搭載プレイヤーも最近では Seagate が出荷している CF 互換 1inch 5GB HDD「ST1」を採用しているものが増え、iPod mini の優位性も薄れてきていたため、今回の 6GB への容量アップは嬉しいところ。なお、同日付で Seagate からも「ST1」の 6GB 版が発表されており、ロットによってはこちらのドライブが搭載されている可能性もありそうです。

カラーバリエーションはシルバー、ピンク、ブルー、グリーンの 4 種類。初代 iPod mini にはあったゴールドがなくなってしまいましたが、あまり人気がなかったんでしょうか。今回のモデルは基本的には初代のイメージを踏襲していますが、ClickWheel 内のボタン色が本体色に合わせたものになっており(旧機種はグレーだった)よりおしゃれ度が増したほか、本体色も従来よりも鮮やかなカラーになりました。写真で見る限りはちょっとキツめの色になってしまったようにも感じますが、例えば半透明なシリコーンジャケット系のケースを使うなら、むしろこれくらいの色味の方が良い色が出るかも。
このほか、内蔵バッテリが従来よりも大幅に長寿命化され、公称 18 時間のバッテリ駆動が可能になりました。初代 iPod mini ではバッテリ使用時の連続再生時間がせいぜい 8 時間程度、待機時の消費電力なども考慮すると実際には 4〜5 時間もてば良い方だったのが、公称 18 時間ならば短く見積もっても 10〜12 時間程度はもちそうかな?初代のように一日でも充電を忘れると二日目の帰りくらいにはもうバッテリ切れかけ、みたいなことはなくなると思います。
今回はマイナーチェンジでこそありますが、ディスク容量とバッテリ寿命が伸びて使い勝手という意味では大きく進歩したと思います。また、4GB 版もマイナーチェンジして \21,800 に値下げされているので、容量を重視しない向きにはこちらも良いかも。iPod shuffle の 1GB 版(\17,800)よりもこちらの方が魅力的な気もします。

iPod shuffle の登場により、ここのところフラッシュメモリタイプのポータブルプレイヤーが脚光を浴びていますが、比較的それに近いサイズに納めながらフラッシュメモリよりも大容量のストレージを搭載できる 1inch HDD タイプのプレイヤーも、新 iPod mini を皮切りに進化を始めましたね。1inch HDD のサプライヤーは現在のところ HGST と Seagate のみですが、Western Digital富士通も同市場への参入を発表あるいは検討しており、今後はさらに熾烈な競争が繰り広げられることになりそうです。

また、「iPod photo」の 30GB 版も同時発表されています。
ニュースリリース
http://www.apple.com/jp/news/2005/febr/23ipodphoto.html
製品情報
http://www.apple.com/jp/ipodphoto/
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20050224/apple2.htm
1 プラッタの HDD を搭載することにより、従来よりも薄型軽量化された iPod photo。ディスク容量は 30GB とこれまでの iPod photo の中で最も低容量ながら、本体サイズ・重量は約 103.5×61.8×16.1mm(高さ×幅×厚さ)・166g となり、60GB モデルの約 103.5×61.8×19.1mm・181g からみて薄く・軽くなり、ノーマル iPod 20GB(104×60.9×14.5mmmm・158g)にかなり近くなりました。これにより iPod ファミリーの商品構成自体が見直され、ノーマル iPod は 20GB のみ、大容量版は 30GB・60GB を iPod photo が兼ねる形になりました。今後の iPod はカラー液晶版が主流になり、iPod photo がモノクロ iPod を置き換えていくことになるでしょう(そもそも「photo」というサブブランド自体がなくなるかも)。
価格は Apple Store 価格で \38,800。60GB 版も従来の \70,140 から大幅に値下げされ、\49,800 となりました。20GB 版のノーマル iPod が \32,800 なので、価格・容量・機能的に iPod 20GB〜iPod photo 60GB できれいに並びましたね。次期モデルではおそらくエントリーモデルでもカラー液晶となるでしょう(あるいは photo 30GB 版がエントリーモデルとなり、フラッグシップに 80GB が追加されるのかも)。実際のところは「photo」機能を必要とするユーザーはあまり多くないとは思いますが、従来の iPod の価格でカラー液晶化されるのであれば歓迎です。また、今までは iPod photo に画像を転送するには Mac か PC が必須でしたが、今回から純正オプションとしてデジカメから iPod photo に直接画像を転送できるアダプタ「iPod Camera Connector」が \3,400 で提供されるなど、iPod photo としての活用にも道が示されました(従来も Belkin から同様のオプションは発売されていましたが、実売 \10,000 程度と高価だった)。

個人的には、iPod photo そのものよりも 60GB 版の価格変更がかなり気になっています。現在、60GB 版の 1.8inch HDD は単体ではほとんど流通していないため、1.8inch HDD を搭載したノート PC のディスクを換装する場合は実質 iPod photo か 60GB 版の gigabeat をバラして部品取りするしかなかったのですが、\70,000 近い価格が最大のネックでした。これが \50,000 程度になるのであれば、部品取り用として iPod photo を買うという選択肢もけっこう現実的かも・・・と思いますね。VAIO U101 のディスク換装だけのために iPod photo を買うといったら、バチが当たるでしょうか(^^;


[ DSC-W7/W5 ] 2005/02/23(Wed)
SME(ソニーミュージックエンタテインメント)がネットワーク系サービス事業を統合した新会社「株式会社ソニー・ミュージックネットワーク」の設立を発表しました。
ニュースリリース
http://www.sme.co.jp/sme/pressrelease/20050222.html
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20050222/sme.htm
SME が運営する ソニーミュージック公式サイト「Sony Music Online Japan」や同社の音楽配信サービス「bitmusic」などのネットワークサービスを統合し、事業の特化と効率化を目指すのが狙いのようです。しかしソニーでは関連会社に LabelGateAnyMusic なども抱えており、相変わらず全体像がよく見えないことは変わりません(厳密には LabelGate は SME と他レコード会社との合弁、AnyMusic はソニーと他オーディオハードメーカーとの合弁なので、いずれもソニー/ソニーミュージックの直接配下というわけではないのですが、事実上ソニーの関連会社ですから)。とりあえずは SME 側からこのソニー・ミュージックネットワーク、ソニー側から「コネクトカンパニー」という形で窓口を一本化し、まずは戦略やオペレーションの見通しを良くするところから始めなくては、複雑化したネットワークミュージックの現状を変えることはできないのでしょうか。いずれにしても、ハードウェアとコンテンツの両方を持っている会社って、ややこしい・・・。

ケータイで改札を通れる「モバイル Suica」が 2006/1 に開始されることが発表されています。
ニュースリリース
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200502/05-0222/
ケータイ Watch の記事
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/22729.html
NTT DoCoMo、JR 東日本、ソニーの連名によるプレスリリース。現在の FeliCa 機能搭載「おサイフケータイ」の発展型として、自動改札の通過機能や Suica 同様の少額決済などの機能に対応し、「おサイフケータイ」で Suica の機能が使えるようになります。疑問なのは従来の FeliCa(Edy)機能と Suica はどちらも電子マネー機能を持っているので、電子マネーのチャージの際にはどのようにしてどちらの機能にチャージし、決済にはどちらを使うようになるのでしょうか。お店によって Edy には対応しているけど Suica には非対応だったり、その逆だったりということがあるので、シームレスに使えないということであれば混乱を招きそうです。また、関東圏以外では Suica は使えませんが、それらの地方に対してはこの機能をどのように説明していくのかもよく分かっていません。首都圏に用がある人以外には、全く関係のない機能ですからね・・・だって富山なんてまだまだまだまだ有人改札ですよ_| ̄|○

一昨日の続報ですが、新ネットワークウォークマン「NW-E407」および「NW-E107」の製品写真といわれるものが韓国語サイトにて公開されています(情報ありがとうございました>こわっぱぁ!さん)。
http://nemonaid.egloos.com/
NW-E107 の方は E407 の単なるディスプレイ違いかと思いきや、別デザインでしたね。どことなく AIWA の USB メモリオーディオプレイヤーを彷彿とさせるような円形のデザインが特徴的です。E407 の方は完全に E505 の色違いという感じで、機能的にも内蔵メモリ容量と FM チューナの有無程度の違いしかないのでしょう。メモリ容量で言えば E407 の方が上ですが、FM チューナ内蔵ということで容量は小さいながらも E505 の方が上位モデルという位置付けになりそうです。個人的には E407 の色具合があまり好みではないので、買うとしても E505 の方かなーと思っています(HDD ウォークマンのサブという位置付けならば、そこまで容量にこだわる必要もないし)。あ、いや、とりあえず、買いませんが・・・。

先日アメリカで発表になった「DSC-W7」「DSC-W5」が日本国内向けにも発表されました。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200502/05-0223/
製品情報
http://www.sony.jp/products/Consumer/DSC/DSC-W5_7/
デジカメ Watch の記事
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/compact/2005/02/23/1040.html
昨年の「DSC-W1」の後継となるスクエア型コンパクトデジカメです。基本スペックは DSC-P シリーズと同様(レンズや画像処理エンジンなど主要パーツは共通)で、筐体をベーシックなデザインにしたモデル。今回は 700 万画素クラスの CCD を搭載した上位機種もラインナップされていますが、基本的な仕様は W1 からさほど変わっていません。
従来機種からの変更点は、メモリースティックスロットのほかに 32MB のメモリを内蔵したことと RIP(Real Imaging Processor)などの低消費電力化にともなうバッテリ性能の向上、および若干のデザイン変更。中でもバッテリ性能の向上はめざましく、DSC-W1 比で W7 が約 12%、W5 に至っては約 24% の性能向上を果たしています。単三電池が使用可能でただでさえバッテリに関しては扱いの容易な DSC-W シリーズでしたが、これでバッテリで困ることはなくなるでしょう。むしろ記録メディアが足りなくて困ることの方が増えそうですが、そうなったときに予備として使える容量が 32MB じゃあまり意味ないような・・・。
デジカメ Watch の記事にも「国内市場だけではなく、海外市場が主力になる製品と思われる」と書かれているとおり、日本市場ではあまりパッとしない製品ではありますが、これが発表されたということは他の DSC-H1 や DSC-S シリーズの発表も間近だと思われます。特に注目度の高い DSC-H1 の国内正式発表、少し楽しみにしているのですが、早く出ませんかね。


[ CLIE の終焉 ] 2005/02/22(Tue)
PSP の不具合についてソニーが無償修理受付のアナウンスを出しています。
サポート情報
http://www.playstation.jp/info/qa.php?pid=&cid=480&sid=1
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20050222/scei.htm
無償修理対象となる不具合は「□」ボタンが押し込まれたまま戻らなくなるというもの。一部の金型の不良により、成型時のバリにボタンが引っかかって戻ってこなくなることがあるようです。
問題となっている箇所は少し前に SCEI の久夛良木氏が「それが PSP の仕様だ」と言ったとか言わなかったとか言われている(インタビュー記事なので文章に起こされるまでの間にいくらかの誤解や誇張があった可能性も否定できませんが、言い回しはどうあれ氏がそういう意図のことを発言したことは事実でしょう)構造上の問題により反応が悪いという箇所と一致していますが、これと直接関係があるかどうかは不明です。まあ、SCEI の初期ロットは避けた方が無難、というジンクスは今も健在ということですね(ぉ
とにかく同様の問題が発生している方は早めにサポートに連絡した方が良いでしょう。私は今のところこの不具合には遭遇しておらず、私が購入した SCEI の製品では初めて何の問題もなく使えている製品になっていますが、そもそも不具合が出るほど使ってませんでした(ぉ 早く面白いゲームタイトル発売してください・・・ソニーさん。


ソニーが日本市場での CLIE の新製品投入を終了することを明らかにしました。
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0222/sony.htm
BCN ランキングの記事
http://bcnranking.jp/market/03-00001172.html
昨年 6 月に欧米市場からの撤退を発表した CLIE でしたが、いずれはと思いつつもついに来たか、というのが正直なところです。昨年はほぼ PEG-TH55 と PEG-VZ90 くらいしか新製品らしい新製品も出ず、NX80V や UX50 といった一昨年のモデルが価格を下げて継続販売されているとう状況が続いており、日本市場からの撤退も時間の問題でした。記憶に新しいところでは CLIE 最大のコミュニティサイト「CLIE User Club!(クリクラ!)」が昨年末をもって活動休止された(主宰の SPA さんはその後もソニーのモバイル製品全般を扱うサイトとして「ソニ☆モバ」をスタートされています)あたりから、カウントダウンは既に始まっているんだろうな、と思っていました。

撤退の理由は言うまでもありませんが「PDA 市場のシュリンク」でしょう。Palm OS プラットフォームでは旧 Palm Computing や Handspring、IBM といったメーカーが相次いで日本市場に参入し、それまで PDA といえば Zaurus くらいしかなかった(そもそも「PDA」という名称すら一般的ではなかった)市場に競争が生まれました。その中でも市場を一気に拡大したのは「CLIE」の登場ではなかったでしょうか?
PC ではないハンドヘルドデバイスでスケジュール管理、ドキュメント閲覧、Web/メール、音楽再生、写真閲覧のひととおりのことができる PDA は、この CLIE の登場によってマニアックなガジェットから一般的な携帯端末として認知されるようになりました。しかし、「何でもできる」がゆえ、PC を買ったばかりの初心者が陥るような「買ったはいいけど何ができるか分からない≒何もできない」というパターンにはまり、高機能化する携帯電話や電子辞書、敬体ゲーム機といった同じハンドヘルドデバイスとの競合において分かりやすいメッセージを伝えることができず、次第に市場も冷めていきました。PDA の本質的意味からするとそれは「結局紙の手帳を置き換えることができなかった」ことが最大の敗因ではあるのでしょうが、PDA がもつ各個の機能について専用機の分かりやすさを市場が求めた結果である、とも言えるでしょう。アプリケーション(Palmware)の追加やカスタマイズによって容易に機能を追加することができる汎用性は、裏を返せばユーザーが目的を持って環境を作らなければ何もできない、のとほぼ同義です。最終的に CLIE が TH55 で「デジタル手帳」「電子辞書」というコンセプトを強めたのは、他の PDA ではなく紙の手帳や電子辞書、携帯電話といった単機能のデバイスに対抗するためであった、とは言えないでしょうか。
また、CLIE の、ひいては PDA の使用目的や機能の目指す方向性がぶれてしまった理由としては、おそらく BCN の記事にある

> 「TJ25」や「TH55」のように、PalmOSのコンセプトである「PIM」に絞り込んだ製品は、本来ソニーではなく本家であるPalmComputing社が発信すべき製品であった。しかし、その本家が存在しない今、日本のPalmユーザーは主流製品をソニーに求めるようになった。その結果、図らずもソニーは市場全体のメインストリームになってしまったというわけである。

という一節が全てを物語っているような気がします。シンプルさが身上であった Palm プラットフォームに対して、CLIE は常に異端であり続けました。それはときには Palm プラットフォームである必要性すら疑問視されるほどの異端ぶりで、現在の CLIE の仕様は Palm プラットフォームからすればイレギュラー、独自実装のものが大部分を占めています。CLIE のヒットやソニーの Palm Computing/PalmSource への出資により、CLIE での実装が実質的に Palm プラットフォームに取り入れられてはいきましたが、それでも CLIE は最後まで「Palm 端末」ではなく「CLIE」であったと思います。しかし、こと日本市場においては「PDA」といえばそれはニアリーイコール「CLIE」であり、他のシンプルな Palm 端末があれば際立っていたであろう「PDA」と「パーソナル・エンタテインメント・オーガナイザー」の性格の違いを示すことができませんでした。結局、多機能に振るのか、PDA としての基本機能をブラッシュアップするのかが明確にできず、あるいは新しいデバイスができたから搭載してみなくてはならないという「会社の事情」もあり、CLIE は世代ごと・モデルごとに位置付けがバラバラな製品ばかりになってしまったような気がします。むやみに機能追加に走らず確実に完成度を高めることができたのは、せいぜい NX80V や TH55 など終盤の一部モデルだけだったのではないでしょうか。ただ、様々な事情から「パーソナル・エンタテインメント・オーガナイザー」が本来目指していたはずの物づくりに終始できず、製品の軸足がふらついてしまったことについては、ある意味開発者の方々に同情する部分もあります。
一時の隆盛が嘘のように市場は縮小し続け、IBM、Handspring、Palm Computing という順で撤退が続き、日本の Palm OS プラットフォームを最後まで守り続けた CLIE が撤退することで、Palm OS に限らず個人向けの PDA 市場は事実上の終焉を迎えた、と言っても過言ではないのかもしれません。しかし、Palm OS が Treo シリーズ、今はなきハンドヘルドマシン・Psion が Symbian OS としてともにスマートフォンの根幹を成しているのもまた、偶然ではありません。そして、ソニーもまた、PSP や電子辞書、ソニーエリクソンブランドの携帯電話などの製品で「PDA」という枠に囚われないモバイルの新しい可能性を、CLIE で培ったノウハウとともに見つけていってくれることに、期待せずにはいられません。

しかしちょっと考えてしまうのは今後 PDA をどうするかなんですよね。最近は以前に比べて PDA を使う機会がめっきり少なくなったので(仕事等での移動時間や様々なスケジュール管理を行う必要があるどころか、朝から晩まで職場にこもりっきりなので)この際、約 5 年ぶりに紙の手帳に戻ってみても良いんですが、手帳に「紙の良さ」があるのと同じで PDA にも「電子データの良さ」はあるんですよね。とりあえず CLIE 最後のラインナップになった PEG-TH55 を買うか、日本市場で最後の大物となった Zaurus に乗り換えてしまうか、どちらかかなと思っているのですが、これまた悩ましいところです。PEG-TH55 は今流通量がかなり減ってきていて、辞書セットの TH55DK に至ってはほとんどどこにも在庫がないという状況。7/末まで生産は続けられるとのことですが、最後に駆け込みで CLIE を手に入れるには、少し急がないといけないかもしれません。

ただ、こんなタイミングではあるんですが、私はちょっと前にこんなもの↓

PEG-NZ90

を手に入れてしまったんですよね・・・。


[ MZ-RH10 & NW-E505 ] 2005/02/21(Mon)
ソニーからメモリースティック電子辞書の新製品が発表に。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200502/05-0221/
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0221/sony.htm
発音対応の英和/英会話辞典や古語辞典、漢和辞典等を充実させ受験生をターゲットにした「高校生向けモデル」の「EBR-500MS」と、中国語をはじめ 8 カ国語の辞書を収録した「8 カ国語辞書収録モデル」の「EBR-800MS」の 2 製品。最近、一時の PDA 並みの勢いで盛り上がっている電子辞書市場ですが、カシオやシャープといったライバルに押され気味のソニーからも新製品が登場しました。私は先日 EBR-S8MS を買ったばかりなので、もうモデルチェンジかと思いましたが今回はハガキサイズモデルのみ。名刺ケースサイズのモデルチェンジではなかったので一安心(^^;
本製品の特長は、ユーザーが自由に辞書を作成可能なアプリケーション「辞書工房」が付属していること。Excel などの表計算ソフトで簡単なデータベース風 CSV ファイルを作成し、メモリースティックに転送することでオリジナルの辞書が作成できます。専門辞書やマニアックなデータベース(笑)など、市販の辞書コンテンツでは網羅しきれない情報をオリジナルの辞書として持ち歩けることにメリットを感じる人もいるでしょうし、検索機能のついた簡易なデータベースのように使うこともできるので、企業向けなどで自社特有の情報を CSV にまとめて配布し、オフラインデータベース的な使い方もできるので、いろいろと応用は利きそうです(逆に個人でデータをまとめてオリジナル辞書を作るまでの労力に見合うほどのものか、と言われると難しいかもしれませんが)。
もう一つの特長として、PC からメモリースティックにテキストファイルを保存しておけば、EBR-500MS/800MS をテキストビューワとして使うことも可能。また、本文中で意味の分からない単語が出てきたときには辞書機能とリンクして単語の意味を調べることができます。こういった PDA ライクな使い方もなかなか面白いでしょうね。
また、両製品ともにメモリースティックに格納された MP3 を再生する機能も備えており、本体内蔵のモノラルスピーカあるいはヘッドホンジャックに接続したヘッドホンで音楽を楽しむことができます。って、それ電子辞書でやる意味ないジャン(´д`)。 まあ、英会話の学習用 CD を MP3 化して通勤・通学中に勉強するため・・・ということにしておきましょうか(笑。
電子辞書市場はなんだか最近の活況とか進化の方向性をみるにつけ PDA 人気が形を変えて復活したような気がしてなりませんが、PDA よりも用途が明確なだけに他のモバイル端末と競合して萎んでしまう、ということが考えにくい分安定した市場になりそうですね(音楽再生とかにこだわりすぎると失敗しそうですが)。


掲示板情報ですが、Hi-MD ウォークマンとネットワークウォークマンの新製品発表が近いようです。
MZ-RH10
http://www.minidisc.org/part_Sony_MZ-RH10.html
MZ-RH910
http://www.minidisc.org/part_Sony_MZ-RH910.html
MZ-RH710
http://www.minidisc.org/part_Sony_MZ-RH710.html
Hi-MD ウォークマンの方は 2 世代目となる製品で、従来モデルよりもコンパクトになりデザインも少しこなれてきました。最近のウォークマン系のデザイントレンドを反映してか、アクリル素材を使った透明感のあるデザインになっています。
上位モデルとなる MZ-RH10 と MZ-RH910 の違いはおそらく本体のディスプレイのみ。MZ-RH10 はプレステージモデルという位置付けか、有機 EL ディスプレイを採用しています。デザイン的には操作ボタンやジョグダイヤル等の位置が同じなので、それ以外の仕様は共通でディスプレイとボディ表面の素材・仕上げのみを変更した程度の違いになっているようです。機能的な差異はないようですが、有機 EL 採用の RH10 の方がデザインの一体感とか近未来っぽさという点ではいいですね。
操作系は少し前の携帯電話などとほぼ共通のセンタージョグ風のジョグダイヤルを本体に備えており、円型の方向キーだった HDD ウォークマンよりも操作性は良さそうですが、実装に必要な厚みとか操作性の面ではディスクジョグの方が良かったかも。まあ、そうはいってもディスクジョグはどうしても iPod を連想させるので、ソニーのアイデンティティを守るためにも使いたくなかったのかもしれませんが(^^;
エントリーモデルとなるであろう MZ-RH710 は本体側ディスプレイが 3 行表示液晶になり、上位機種とはリモコンが変更(「New basic remote control」とのことなので、おそらく 1 行表示のスティックリモコン)されクレイドルが省略された普及版。マイク入力なども省かれています。こちらのモデルではディスクジョグ風のインタフェースを搭載しているみたいですが、こっちでディスクジョグを使うなら上位機種にも使ってほしかったような。
いずれのモデルにも共通した特徴は、従来の Hi-MD と同じ ATRAC/ATRAC3/ATRAC3plus/LPCM に加えて MP3 フォーマットをサポートしたことでしょう。ネットワークウォークマンで相次いで MP3 対応したところまでは予想できましたが、まさか MD でも MP3 対応に走るとは、いよいよソニーが本気を出してきた、ということの顕れのような気がします。転送には結局 SonicStage が必須になるため使い勝手が変わるわけではありませんが、他のプレイヤーでも再生可能な MP3 の方が取り回しも良いため、MP3 をサポートすることのメリットは非常に大きいですから。Hi-MD はソニーのほかにはオンキヨー程度しか対応製品を出しておらず(しかもポータブルでは現在ソニーのみ、据置型に至ってはオンキヨーからしか発表されておらず、しかも未発売)とても普及しているとは言えない状況ですが、既存のスタンダードフォーマットに対応し、下位機種まで徐々に Hi-MD 対応にしていくことで地道にシェアを伸ばしていくことができるのか・・・それともいよいよ「Goodbye MD」が本格化するだけなのか。今回のニューモデルはそのあたりを占う意味でも、重要な位置づけになりそうです。

一方のネットワークウォークマン。フラッシュメモリタイプの新型「NW-E505」というモデルの情報が流れてきています。
http://forums.minidisc.org/images/NWE505S.jpg
フラッシュメモリタイプでは昨年の「NW-E95」「NW-E75」がマイナーチェンジを続けて 1GB 化、MP3 対応など進化してきましたが、今回は久々にデザインを変更してきました。しかもソニーが気合いを入れて開発したモデルのみにつけられる型番の一つ「505」を冠しての登場です。わずか 37g の軽量な本体、512MB の内蔵メモリ、3 行表示の有機 EL ディスプレイを搭載したサイバーなデザインが特徴。また、FM チューナも内蔵しているようです。内蔵メモリの容量はちょっと物足りませんが、このデザインと有機 EL だけでも買いかも。価格は安くはなさそうですが、サイズも iPod shuffle より小さそうですし、ある意味フラッシュメモリタイプとしては iPod shuffle と対極を成しそうな製品ですね。もちろん、MP3 にも正式に対応しています。
このほか、以下のサイトの情報によると、NW-E505 のほかにあと 2 モデル存在するようです。
http://gathering.tweakers.net/forum/list_messages/1010168
型番は「NW-E107」「NW-E407」。写真がないためどのようなデザインかは不明ですが、もしかしたら E505 と同デザインを採用している可能性もあります。いずれも内蔵メモリ容量が 1GB ということで E505 よりもスペックが高いですが(E505 の方には FM チューナ内蔵という特徴がありますが)その他のスペックはほぼ共通なようです。E407 と E107 はおそらく Hi-MD の RH10 と RH910 の違いのようにディスプレイが有機 EL か液晶か程度の違いのようですね。

いずれも発売は 4 月頃とも言われていますが、ウォークマンがようやく本気で巻き返しを図る新世代の製品ということで、けっこう期待が持てるのではないでしょうか。私は、「505」の型番だけで買っちゃってもいいような気がしているのですが(ぉ、フラッシュメモリタイプのプレイヤーが最近流行ってきたことと、2 年あまり前に購入した MD ウォークマンの調子が悪くてまともに使えなくなってきたので、両方ともとても気になっています。
また、今度のモデルからは音楽管理・転送ソフトが「SonicStage 3.0」になるとのこと。MP3 をネイティブサポートする世代のウォークマンに向けて作られた SonicStage ということで、SonicStage 単体での MP3 のエンコードも当然サポートしていることでしょう。そして、OpenMG Jukebox の時代から言われ続けているユーザビリティの問題についてもそろそろ根本的な見直しが行われても良い頃でしょうし、時期的には DLNA サーバ機能の実装があるかもしれません。ハードウェア、ソフトウェアともに大きく進歩した次世代の「ウォークマン」は「ウォークマン」の威信を取り戻すことができるのか、まずは製品の正式発表を楽しみにしてみたいと思います。


[ PMA 2005 ] 2005/02/20(Sun)
いよいよ開幕する PMA 2005 に向けて、米 SONY からプレスキットが出ています。
http://news.sel.sony.com/pma05/
予想されたとおり、Cyber-shot にもいくつかの新製品が登場しています。

DSC-H1
http://news.sel.sony.com/pressrelease/5633
http://www.dpreview.com/news/0502/05021913sony_dsch1.asp
今回からの新ラインナップとなる「Cyber-shot H」シリーズとして「DSC-H1」が発表されました。
松下の「DMC-FZ」シリーズに代表される 10 倍超の高倍率ズームと光学手ブレ補正機能を備えた Cyber-shot で、光学 12 倍というズーム倍率も手ブレ補正機能の実装も Cyber-shot ではこの DSC-H1 が初となります。
本体には 510 万画素の CCD と 2.5 型の液晶ディスプレイを備え、レンズは焦点距離 36-432mm(35mm 換算)/光学 12 倍ズーム、F2.8-3.7 というスペック。液晶ディスプレイの解像度は不明ですが、高倍率レンズ搭載ということもあり高解像度であることが期待されます・・・って、DSC-W シリーズと同じ 11.5 万画素ですか・・・これじゃちょっと厳しいかな。また、Cyber-shot では初めての光学手ブレ補正機能・その名も「Super Steady Shot」を搭載しています(ちなみにレンズは恒例のツァイスレンズではなく、自社ブランドのズームレンズの模様)。詳細は不明ですが、ソニーが自社の DV Handycam 等で培ってきた技術を応用したものということで、効果のほども期待できそうです。また、記録メディアは CF スロットこそ搭載していませんが、メモリースティックスロットに加えて 32MB の内蔵メモリも持っており、いざというときの補助領域として利用することができます。
デザインは Cyber-shot では珍しい、他社の高倍率ズーム機と似たものになっています。おそらくは DSC-F828 や DSC-V3 などと同じく、米国では「Cyber-shot Pro」シリーズに加えられるのでしょうが、かつての Cyber-shot PRO「DSC-D700」のデザインを思い出してみるとある意味このモデルが最も「Cyber-shot Pro」らしいような気もします。
位置付け的には DSC-V3 との棲み分けが難しいところだとも思いますが、DSC-H1 はスペックの割には手頃な価格も魅力です。実売約 $500 というのは確かに V3 とはかぶりませんし、競合他社の同コンセプトのモデルとうまく競合できるところだとは思いますが、一般的には画素過多になっているデジカメの現状や手ブレ補正が求められている市場を顧みると、高倍率ズームかつ手ブレ補正搭載(逆にここまで高倍率になると手ブレ補正機能は必須になってくるのでしょうが)というのはかなり訴求力が高いと思います。あとは、良くも悪くも Cyber-shot ブランドであること、つまりはメモリースティックメディアであることがどれだけ受け入れられるか、でしょうか。

DSC-S40, S60, S90
http://news.sel.sony.com/pressrelease/5635
http://www.dpreview.com/news/0502/05021911sony_dscs40.asp
http://www.dpreview.com/news/0502/05021912sony_dscs60s90.asp
スタンダードな形状の普及型デジカメ 3 機種。いずれも光学 3 倍ズームレンズ(バリオ・テッサー)と 400 万画素 CCD を搭載する製品で、モデル間の違いといえば筐体デザインと液晶ディスプレイのサイズの違いくらいでしょうか。
「DSC-S」シリーズといえば数年前の Cyber-shot では「スタミナ Cyber-shot」として知られていたシリーズで、現在 DSC-V シリーズが担っているオーソドックスな形状のマニュアル指向タイプと若干野暮ったいけど安価でバッテリの持ちも良い普及タイプの 2 種類が存在しましたが、しばらく DSC-P シリーズの下位機種にその座を譲っていた DSC-S シリーズの普及モデルがこのポストに復帰した格好になっています。
デザインもスペックも特筆するところはありませんが、やはりこのシリーズの最大の特徴は「一次電池が使える」ことではないでしょうか。本体は最近のデジカメとしてはやや大降りになってしまいますが、AA(単三乾電池)×2 で駆動できる汎用性の高さとスタミナの高さはエントリーユーザーやコストパフォーマンスにシビアな米国市場では高い評価を受けそうです。
上位 2 機種は往年の DSC-S シリーズを受け継いだような大きな特徴ないデザインですが、最も安価な DSC-S40 は DSC-L1 の一次電池モデルとでもいった雰囲気で、DSC-L1 のテイストを受け継いだデザインのまま単三電池 2 本で動くようになっています。その分筐体は大きくなり、とても DSC-L1 の兄弟モデル(コストダウンのためか、至る所に DSC-L1 と共通のパーツを使用している)と言うのは憚られるサイズになってしまいましたが、エントリーモデルにしてはズームもついていますし好感が持てるのではないでしょうか。

DSC-W5, W7
http://news.sel.sony.com/pressrelease/5636
http://www.dpreview.com/news/0502/05021914sony_dscw5w7.asp
立方体デザインの Cyber-shot「W」シリーズにも新製品が出ています。このうち、DSC-W5 は先月末に米国向けに発表済みのもので、今回はこれに 700 万画素クラスの CCD を搭載した上位機種「DSC-W7」が追加された格好になります。DSC-W3 の基本スペックに内蔵 32MB メモリを追加した程度のマイナーチェンジモデル。そもそも現行の DSC-P シリーズの筐体バリエーションみたいなモデルなので、あまり目新しいところもありませんが・・・。

2GB Memory Stick PRO Duo
http://news.sel.sony.com/pressrelease/5613
メモリースティック PRO Duo にも容量 2GB の新製品が追加されています。って、1GB 版が 4 月に延期になったばかりだというのに、本当に 2GB 版なんて出せるのか(´д`)。
メモリースティック PRO はどうやら容量 2GB のところでひとつの壁があるらしく、最近の機器では「2GB を超える容量のメモステ PRO 非対応」の注意書きをよく見かけるようになりました。128MB 制限のときのように、また互換性無視した上位規格とか出してこなければ良いんですけど。っていうか、2GB 版なんてちゃんと 1GB 版出荷してから発表してくださいε=(~Д~;)。


個人的には F828 の後継・・・を買うくらいなら次は DSLR に行きたい気がしているので、それ以外ならば DSC-P シリーズの大画面(2 インチクラス)+光学手ブレ補正モデルが出たら P100 から買い換えてもいいんですが、まだ低倍率モデルでは望み薄ですかね。とりあえず、最近は手持ちのカメラでもそれなりに満足できているというか、F828+P100+L1 の使い分けでも(手ブレ補正がついてないこと以外)あまり不満を感じなくなってきたんですよね。ここらで久々に心を揺さぶられるニューモデルが出てくれるといいんですけど・・・。


[ AirTunes ] 2005/02/19(Sat)
AirMac Express の話題の続きです。

AirMac Express で Mac mini の iTunes ライブラリの音楽をオーディオシステムで手軽に流せるようになって満足・・・なわけはありません。単にジュークボックス代わりに使うだけであれば、今までだって HDD ウォークマンや iPod mini をアンプにつないでちょっとそれっぽいことはできたわけですし、わざわざ Mac mini の iTunes で音楽を再生して隣室に移って出てくる音を楽しむ、みたいなまどろっこしいことをするために AirMac Express を購入したわけではありません。iTunes のもう一つの機能、音楽の共有機能を使って AirTunes を最大限に活用する――これが、AirMac Express を購入した真の目的なんです。

単なるシャッフル再生で BGM ちっくに適当に楽しむ、だけではなくて、ちゃんと iTunes のライブラリの中身を確認して再生したり、ジャンルやプレイリスト、ミュージシャンごとに再生したいときだってあります。そういうときに、わざわざ隣室の PC のところまで行って PC を操作する、では恩沢の楽しみを止めてしまうことになります。できることなら、その場で簡単に、いつも使っている iTunes で操作したい。というわけで、ワイヤレス接続されたノート PC で iTunes のライブラリを操作することにしました。
Mac mini が持っているライブラリを共有し、それを VAIO U101 上の iTunes で操作して、実際にその音を出すのは AirMac Express に接続された AV アンプ。そんなことができるのか?と思いつつ、Mac mini の iTunes に共有設定をかけたところ、次の瞬間から U101 上の iTunes に「Mac mini」のソースが表示されているではありませんか。で、そのまま出力先スピーカに AirMac Exprss に接続された AV アンプを指定することができました。

AirTunes

妙にあっけない、というかこんなに簡単でセキュリティ的に問題はないのかな、とむしろ心配にすらなってしまいますが、この柔らかさが iTunes の良さであり、iPod/iTunes のヒットの理由のひとつであり、ソニーにはやりたくてもなかなかできないところでもあったりします。
Mac mini→AirMac Express の間に遅い IEEE802.11b 接続された VAIO U が挟まることになってしまいましたが、特に音が途切れるようなこともなく、こんな使い方でも実用上は問題ないようです。これで、部屋にいながらにして好きなように iTunes にためた 2,000 曲からなるライブラリを自在に操ることが可能になりました。iTunes 上ではローカルのライブラリも、共有した他のマシンのライブラリも、iPod の中にあるタイトルも半ばシームレスに(プレイリストを切り替えるのと同じくらいの感覚で)扱える操作性は快適ですね。音楽を溜めておくモノ・場所は、どんな形でも、大きさでも、どこにあっても構わない、という空気のようにナチュラルな使い勝手は、「AirTunes」が本質的に意味するところなのではないでしょうか。かなり、快適です。Mac がスタンバイ状態だと他のマシンから Mac のライブラリが見えない、という問題はありますが、自宅にいるときはたいてい Mac は稼動状態ですからね。省電力機能を控えめにしてスタンバイに入りにくい設定にしてやってもいいんですが、電気代を考えると在宅中は省電力機能オフ、外出中はずっとスタンバイという使い方の方がいいのかもしれません。

最近はいろんなところで「DLNA クライアント」という言葉を耳にするようになって、Apple ブランド内で閉じた iTunes の世界よりも「ルームリンク」をはじめとした DLNA 対応機器と PC を使ったほうが高機能で便利な気もします。でも、モニタや GUI にテレビを使おうとするあまり、ある程度リテラシのあるユーザーには妙に使いにくいシステムになってはいないでしょうか?無理にテレビを使おうとせず、小さくてもいいから PC の UI で操作し、使い慣れた iTunes で音楽を楽しむ、という割り切りもときには必要なのではないかと思います。モバイル PC をリモコン代わりにする、というのは、無理にテレビ側にいろんな機能を寄せようとするよりも理に適った使い方ではないでしょうか。考えようによっては、ノート PC の新たな市場を開拓することにもつながるのではないでしょうか。・・・というわけで、次回に続きます。


[ EOS Kiss Digital N ] 2005/02/18(Fri)
米国で間もなく開始されるフォトイベント「PMA 2005」に先立ち、ここのところデジタルカメラの新製品発表が続いていますが、本日はキヤノンが普及型デジタル一眼レフ「EOS Kiss Digital N」を発表しました。
ニュースリリース
http://cweb.canon.jp/newsrelease/2005-02/pr-eoskdn.html
製品情報
http://cweb.canon.jp/camera/eosd/kissdn/
今年はそろそろマジで DSLR(デジタル一眼レフ)を買おうかと思っている私にかなり求心力の強い製品が出てきました。デジ一眼の市場拡大に大きく貢献した立役者・EOS Kiss Digital の後継機種の登場です。
CMOS 記録素子による有効 800 万画素を誇るデジタル一眼レフ。600 万画素クラスだった旧機種から一気に記録画素数をアップさせ、上位機種にあたる「EOS 20D」とほぼ同等の 8 メガピクセル機にパワーアップしました。それでいて、筐体は一回り小さく、重量も 15% 近く軽量化して 500g を切り、デジ一眼カテゴリでは最軽量となる 485g を実現。カメラマニアだけでなくコンパクトな一体型デジカメユーザーの買い換え需要も視野に入れた大きさ・重さになっています。
光学系は筐体サイズの小ささもあって上位機種には若干見劣りしそうですし、シャッタースピードや連続撮影等の幅もエントリーモデルということである程度は限られていますが、上位機種譲りの映像処理・動作速度を誇る映像処理エンジン「DIGIC II」を搭載し、基本性能では EOS D20 にも見劣りしないものになっています。秒間 3 コマ、連続撮影枚数 13 枚(JPEG 記録時)ってこれで十分なんじゃないでしょうか(もちろん、財布が許せば 20D の方が良いのは間違いないんでしょうが)。Kiss Digital N は Kiss Digital の後継機種でありながら、本質的な部分ではむしろ 20D のエッセンス凝縮版といった方が良いのかもしれません。

ところで、名前が同じだからといって、KissDN のイメージキャラクタにあの「KISS」を起用するのはどうかと・・・なんか EOS Kiss シリーズのイメージとはだいぶ違いますね。

ここ 1〜2 年はほぼ飽和してしまったかに見えるデジタルカメラ市場ですが、デジタル一眼レフに限って言えば逆に伸びており、製品の選択肢も価格の選択肢もかなり広がっています。中でも、EOS Kiss Digital がターゲットとする本体価格 \100,000 を切るエントリークラスではニコン「D70」、オリンパス「E-300」、ペンタックス「*ist Ds」という各社かなり力を入れたモデルが揃っている激戦区。本当は 20D が欲しいけど、E-300 とか *ist Ds もなかなか面白そうだな・・・と思っていたところに、かなり気合いの入った KissDN の登場。かなり揺らいでいます。でも、エントリークラスだと価格的に今使っている DSC-F828 と大差ないので、あまりステップアップという感覚になれないのが寂しいというか(^^;←形から入るタイプ

今使っている F828 はかれこれ一年以上使い続けているのでもう手に馴染んでしまっていますし、基本的な部分では不満はないのですが、やっぱりファインダが液晶というのが痛いんですよね。液晶だと画素の粗さのせいで細かいフォーカスの決まり具合が分からず、撮ってみたら結局ピントが来てほしいところにズバッと来ていなかったということが少なくありませんから。また、F828 は連写性能が低いというのも弱点だったりします。レンズ一体型かつスイバル式レンズの機動力の高さは非常に高く評価しているんですが、昨年の春に少しだけ *ist D を試させてもらって、F828 ではできない描写の豊かさとか、欲しいところにズバッとフォーカスを合わせられる気持ち良さとか、あとはちゃんとシャッターが切れる感覚を指先が受け取ったときの何とも言えない快感とか、そういうのを味わってしまうと一体型では物足りませんね。そういうわけで今年はいよいよデジタル一眼レフを手に入れたいと思っているのですが、現行ラインナップから選ぶなら、20D か KissDN か、かなり悩ましいところだなあ・・・。

■記事リンク
デジカメ Watch の記事
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dslr/2005/02/18/997.html
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dslr/2005/02/18/1002.html
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dslr/2005/02/18/1003.html
デジタル ARENA の記事
http://arena.nikkeibp.co.jp/news/20050218/111210/
ASCII24 の記事
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2005/02/18/654363-000.html
ITmedia の記事
http://www.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0502/18/news039.html
MYCOM PC WEB の記事
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2005/02/18/100.html


[ NAS-A10 ] 2005/02/17(Thr)
発売延期になっていた「VAIO type T」の Pentium M モデルの発売日が 3/19(土)に決定しました。
ニュースリリース
http://www.vaio.sony.co.jp/Info/2005/products_0217_typeT.html
人気モデルだけに待っていた人は嬉しいでしょう。ただ当面は品薄になる可能性もあるので、発売日が来たからといって潤沢に出回るかどうかはまだ分かりませんね。特にソニスタモデルの [Carbon Edition] は発売延期が決まった時点で予約が遅かった人は発送が 4 月以降になるらしいとの噂もあったくらいなので、実際のところはやっぱりモノがない、ということにもなりかねません。入手が 4 月にずれ込むとすれば今度は夏モデルの発表が近づいてくるわけですが、もし次期 type T で Sonoma が載ってくるとすると先日の Column で書いたようにバッテリ性能を重視するならば Sonoma を待たずにあえて現行モデルを買った方がいいのかもというところで、また悩ましいことになります。まあ、type T はバランスの良いマシンなので現行モデルを買っても後悔はないと思いますが。


ソニーから「NETJUKE」の新製品「NAS-A10」が発表に。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200502/05-0217/
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20050217/sony.htm
NAS-A1」に続く、第 2 世代目の「AnyMusic」対応端末です。縦型になって旧モデルよりもスリムになりました。旧モデルではオプションの小型液晶ディスプレイを接続して使う、ということも想定されていましたが、そんな小さい画面見てたってしょうがない、ということなのか、やっぱり GUI は普通のテレビに映した方がまだ良い、ということなのか、今回は液晶ディスプレイのオプションは廃され、ディスプレイを載せる必要がない分省スペース化が図られています。

40GB の HDD を搭載した AnyMusic 端末、という基本的な部分は変わっていませんが、細かい仕様追加がいくつか行われています。まず、メモリースティック Duo にネイティブ対応(アダプタが不要)したこと。なおかつ、メモリースティックスロットおよび CD ドライブは MP3 の再生にも対応しています。この MP3 対応は、もちろん MP3 CD 対応 CD ウォークマンや PSP 用に MP3 ファイルを詰め込んだメモリースティック Duo、CD-R などの使用を想定しているのでしょう。しかしながら、本機からオーディオデータを書き出し可能なフォーマットは ATRAC3 のみ、かつ MagicGate 対応メモリースティック(メモリースティック PRO/PRO Duo は除く)のみ、という中途半端すぎる仕様。PSP とメモステ PRO Duo で MP3 ウォークマン代わりに使っている人が自宅では NAS-A10 にメモステ PRO Duo を差し込んで楽しむ、という使い方はできるでしょうが、それだと MP3 の作成にどうしても PC が必要になってしまうので、「PC レスでネットワークオーディオを楽しめる」という AnyMusic の最大のポイントが台無しになってしまいます。そもそもプレスリリースの中で「「メモリースティック PRO」には対応しておりません。」「本機では、2GBまでの「メモリースティック」で動作確認を行っています。」という、結局メモステ PRO が使えるのかどうなのかさっぱり判らない(要するに MG メモステ+ATRAC3 なら読み書き OK、メモステ PRO+MP3 は読み込みのみ OK、それ以外の組み合わせは NG、というところでしょうが)のが、あえて判りにくい書き方をしているようで非常に印象が悪いですね。
最近の私はメモステ関連の話になると妙に不機嫌になるのでこの辺でやめておいて(ぉ、他の機能はどうでしょうか。本体に搭載される USB 端子は今回から USB 2.0 Hi-Speed に対応し、Net MD や HDD ウォークマンにも高速転送が可能になりました。NAS-A10 から NW-HDx への転送が可能なので、その気になれば本当に PC レスで HDD ウォークマンが活用できてしまうのはトピックとしてはけっこう大きいでしょう。また、CD からの録音もワンボタンで可能になったので、録音〜転送に至るフローがかなり簡略・快速化されることになります。
また、NAS-A10 自体が DLNA クライアントにもなれる機能を持っており、VAIO や DLNA サーバをインストールした PC とネットワーク接続すれば PC に溜め込んだ音楽ファイルをネットワーク経由で再生することも可能。まあ、DLNA クライアントといっても再生可能なのは音声ファイルのみらしく、フォーマットもおそらく WAV、ATRAC3、あとせいぜい MP3 程度で WMA や AAC は新ルームリンクの対応具合を見る限り、望み薄かなあ、とは思いますが、それでも今年のトレンドとなるであろう DLNA に対応してきたところは確かに興味深いです。

録音フォーマットは従来機種同様 ATRAC3 と PCM のみ。上に書いたとおり MP3 は外部メディアからの読み込みのみの対応で、メモステへの書き出しはおろか HDD への録音にも対応していません。さらには、ATRAC3 に対応していながら、ソニー自身が ATRAC3 より高音質と謳っているはずの ATRAC3plus には相変わらず非対応なあたり、ソニーもどこまで本気なのかよく分かりません・・・。
いずれにしても、NAS-A10 の新機能はほとんどが AnyMusic 以外の「NETJUKE」の活用方法という点にフォーカスしているというのは面白いですね。確かに起ち上げ以降 AnyMusic はこれといった話題を起こすこともなく、果たして成功しているのか?それ以前にまだ活動しているのか(ぉ という状態でしたが、機器の方ではサービスの停滞からか他の方向性に進化を求めていったような状態になっています。PSP などとの連携をアピールすることによって少しでも裾野を広げよう、という思惑なのでしょうが、いずれも中途半端で引きが弱いような・・・。
結局のところ、AnyMusic が流行らない理由は以前も書きましたが「それだけのためにわざわざ高価な対応端末を購入しなくてはならない」ところだと思います。NAS-A10 は旧モデルよりも随分リーズナブルになりましたが、それでも実売 \60,000 程度というのはヘタな HDD/DVD レコーダよりも高いわけで。しかも、実質コンテンツがタダで溜まっていく DVR と違い、AnyMusic 対応機器はコンテンツを自分で買わなくてはいけないわけですからね・・・やはり、HDD という共通のデバイスを使い、操作も事実上テレビモニタが必須であることを考えると、デジタルレコーダの一機能としてあるのが AnyMusic 対応機器のあるべき姿なのではないでしょうか。結局のところは PSX が音楽も動画も直接メモステに書き出せるようになって AnyMusic にも対応してくれるのが理想的、ということになってくるのですが、PSX にそれを求めるのは酷なのかな。それとも、CoCoon がそもそものベースとなっている NETJUKE シリーズのソフトウェアを他プラットフォームに移植するコストを考えると今のままではペイしないという話なのかもしれませんが、それでも何とか CoCoon の呪縛から解かれてデジタルレコーダとの融合を図らない限り、NETJUKE も AnyMusic もこのまま共倒れになりかねない、と思うのですが、いかがでしょうか。

噂されている iTMS 日本上陸の X デーまで、あと一ヶ月というところです。


[ AirMac Express ] 2005/02/16(Wed)
一昨日の続きです。
AirMac Express を購入しました。
http://www.apple.com/jp/airmacexpress/

AirMac Express

新宿西口ビックにて \14,490。しかしながらポイントが貯まっていたので実質的にはもらってきたことになります(^^;ついでに、電源ケーブルと MONSTER CABLE のオーディオケーブルがセットになった「AirMac Express Stereo Connection Kit with Monster Cables」も購入。ケーブルはいずれも手持ちのもので代用可能ではあったんですが、やっぱり揃えたくなって。
ここのところ Apple 製品ばかり買っていて見事に Apple の術中にはまっている(iPod→Mac mini→AirMac なんて流れはまさに Apple にしてやられている!)私ですが、この一年はもしかしたらソニーよりも Apple の方にお金を払ってしまっているかも。MACethics という揶揄もシャレになってません(ぉ

ま、それはさておき、AirMac Express。私がこれを購入したのは、無線 AP やルータが欲しかったわけではもちろんなくて、AirMac Express の最大のウリである「AirTunes」レシーバ機能が利用したかったからです。iPod mini を使い初めてから、PC 上で音楽を再生するときには使い勝手の良さから SonicStage よりも iTunes をメインで使うようになってしまったので、PC に溜め込んでいるライブラリを AirMac Express に飛ばせたら楽しそうだな、とは思っていたのですが、さほど稼働率の高くないメインマシン(メインマシンはサイト更新やデジカメ写真の整理などには使っていますが、普段自宅でのメールチェックや Web 巡回は X505 や U101 で済ませてしまうことが多い)で使ってもなあ・・・と思って購入に二の足を踏んでいました。が、Mac mini が来て、自宅で常時稼働している半サーバマシンができたので、これならいつでも欲しいときに iTunes のライブラリを別室のオーディオシステムに引っ張り出せるな、ということで、遂に手を出してしまいました。

んで、設定です。
Apple のサイトやいろいろな Web サイトを見てみたところ、設定自体はかなり簡単に済んでしまうっぽい。ユーティリティをセットアップして起動した頃にはもう設定も完了している、というイメージみたいです。ただし、「既に AirMac シリーズで構築されたワイヤレス LAN 環境があれば」という前提条件つきですが・・・。私のように、AirMac 以外の製品で組まれたネットワークで、しかも端末のほとんどが Windows 機という場合にはそれなりの苦労がありそうです。
ならば、Mac mini で設定してしまえば速いんじゃん、ということで Mac mini についている「AirMac アシスタント」や「AirMac 管理ユーティリティ」を起動してみたのですが、どうにも AirMac Express ベースステーションを見つけることができません。どうやら、Mac でも有線 LAN にぶら下がった Mac からだと無線側に繋ぐ AirMac Express の設定ができない模様・・・確かによく考えれば AirMac Express のデフォルトの IP アドレスは「10.0.1.1」で、私の家庭内ネットワークは一般的な「192.168.x.x」のプライベートアドレスを振っているので、繋がるはずもないのですが・・・。
ここからちょっと格闘が始まりました。VAIO U101 に AirMac Express 付属のユーティリティ(「AirMac アシスタント」と「AirMac 管理ユーティリティ」。前者は簡易的なウィザード式セットアップツールで、後者はより細かい設定が可能なセットアップユーティリティ)をセットアップし、通常の LAN/インターネット接続に使っているブロードバンドルータではなく AirMac Express を AP として接続すると、ようやく AirMac Express が見えるようになりました。で、どうやら AirMac Express はデフォルトでは既存のネットワークに参加せず、上記「10.0.1.x」の IP アドレスで新規ネットワークを作ろうとする仕様みたいです(AirMac の既存ワイヤレス LAN が存在する環境では、この辺もうまく自動設定してくれるのかもしれませんが、他の AirMac 環境は持っていないため本当のところは不明)。
とりあえず U101 から AirMac Express が見えたので、既存の IEEE802.11g ワイヤレス LAN に参加させるべく AP の ESS-ID や WEP キーを指定し、IP アドレスを設定しつつ AirMac Express を再起動・・・で再起動が完了したらどこからも AirMac Express が見えなくなる→リセットボタン長押しで強制リセット、を 3 度ほど繰り返しました(ぉ どうやら IP アドレス指定ではうまく既存 LAN に入っていけない模様・・・ということで DHCP に変更したら、あっさり繋がりました。どうしても固定 IP でやろうとして 30 分くらい無駄にしちゃったょ(´Д`;)ヾ。

ちなみに付属の両ユーティリティですが、いずれも Win/Mac 両対応です。「AirMac アシスタント」の方はウィザード方式で進められるため初心者でも比較的とっつきやすいですが、痒いところに全く手が届かないのでぶっちゃけ使い物になりません(ーー;これ一台でルータにするとか既存の AirMac ネットワークがあるなら楽かもしれませんが、AirMac 以外のワイヤレス LAN で既に環境を持ってしまっている人は「AirMac アシスタント」を使うと却ってハマるおそれがあります。「AirMac 管理ユーティリティ」は AirMac アシスタントの上位版というかオートマ車(AirMac アシスタント)に対するマニュアル車みたいな位置づけでほとんどの設定が可能になっている(AirMac Express 自体の仕様でパケットフィルタリングには対応していませんが、逆に言えば使えない機能はそれくらい)ので、自分で家庭内ワイヤレス LAN が組めるくらいのスキルがある方にはこっちのユーティリティの方がオススメだと思います。
設定に際してはやはりマニュアルを読むのが最も問題解決への早道になるのでしょうが、付属の小冊子(マニュアル)がまたやりたいことが分かりやすく書いてありません。PDF のマニュアルにはもう少し細かいところまで書いてありましたが、いかにも多言語対応マニュアルという感じのあまりやさしくない書き方で、あまり親切ではないと思います。他社製品との接続に関しては組み合わせが無数に存在するため全てを網羅するのは無理だとは思いますが、それでも AirMac 以外の無線 LAN 製品だと急に敷居が高くなって、しかもマニュアルを見てもなかなか解決しないというのはちょっと良くないですね。Apple らしさを出すならこういうところにももう少し注力してほしいと思います。

で、で、設定完了後、iTunes を起動してみると、

AirMac Express

ウィンドウ右下のボタンにいきなり AirTunes スピーカの選択項目が増えてました。何の断りもなく増えたので拍子抜けしたくらいですが、2 時間の格闘の末このボタンが表示されたときは嬉しかったですねー。U101 だけでなく、AirMac Express がネットワークに参加した瞬間から Mac mini をはじめとする同ネットワーク下の全マシンから AirMac Express が認識されました。
iTunes から認識される AirTunes のリモートスピーカ名はここでは「DSP-AZ2」にしていますが、隣室のシアタールームで使っている AV アンプ(ヤマハ DSP-AZ2)の名前をそのまま使いました。AirMac Express 自体は複数の設定をプロファイルとして保存しておき、別の用途/場所で使うときにはプロファイルの切り替えによって設定を変更することができるので、もし旅先に携行して簡易ワイヤレス AP として使いたいとき用には別のプロファイルを作成しておくことができます。

AirMac Express

で、で、で、鳴らしてみました。
AirMac Express から AV アンプへは光デジタルで接続しています(MONSTER CABLE のキットに入っていたアナログオーディオケーブルが余ったので、そのまま Mac mini の音声出力用に回しました)。DSP-AZ2 の入力端子はまだ空きがけっこうあったので、そのうちデジタル入力が空いていた CD-R 入力に接続。AZ2 はフロントパネルや OSD に表示される入出力の表示名をユーザーが変更することができるので、「iTunes」に変更してみたところ、なんか iTunes 対応製品みたいでかっこよくなりました(笑。
音は・・・ですね、やっぱりちゃんとしたアンプとスピーカを通しているだけあって PC や iPod mini で聴くのとは大違い。私は PC にしても iPod mini にしても音の出口に関してはそれなりにお金をかけてはいるのですが、やっぱり本格的なオーディオとは質が全然違いますね(まあ、かかっている金額もだいぶ違いますが)。ただ、圧縮音楽特有の高音が曇り、全体的に痩せた感じの音の傾向もヘッドホンや小型デスクトップモニタで聴いたときよりもハッキリと判ってしまうのが哀しいです。まあ、オーディオシステムで AirTunes が使えるようになったとはいえ、ちゃんとアルバムや組曲単位で音楽と「向き合いたい」ときには今までと同様プレイヤーのトレイに CD をセットして、ちゃんと椅子に座って音楽と対峙したいですし、隣室の Mac mini を母艦にしていることで通常は流しっぱなしにせざるを得ない AirTunes はどちらかというと BGM 的な使い方になってくるでしょうから、音質的な面では MP3 でもこれだけの音質で聴くことができれば十分だと思っています。むしろ、電波を使って飛ばしている音がここまで途切れず、ノイズレスに楽しめたことの方が驚異であり、感動だったと言えるかも。

でもこういう使い方って iTunes が初めてでもなんでもなくて、VAIO ではもう 2002 年には「VAIO Media」で同様のことができていたんですが、結局今まで導入には至りませんでした。その私が AirTunes に手を出した理由は、やっぱり「音楽」のみにフォーカスしたシンプルなメッセージと、iTunes の使いやすさによるところが大きいのかな、と思います。VAIO Media でも悪くないですし、音楽だけでなくテレビも写真も楽しめるという意味では全然高機能なのですが、やっぱりベースになっているのが SonicStage のような重くて使い勝手の悪いアプリでは・・・というところがありましたからね。
実は AirMac Express の活用法としてはさらにもう 1 ステップあるのですが、それはまた改めて書いてみたいと思います。

■記事リンク
デジタル ARENA の記事
http://arena.nikkeibp.co.jp/rev/av/20040806/109202/
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0721/mobile255.htm
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040723/dev078.htm
MYCOM PC WEB の記事
http://pcweb.mycom.co.jp/articles/2004/07/29/airmacexp/
IT ビジネス & ニュースの記事
http://it.nikkei.co.jp/it/column/review.cfm?i=20040826c5000c5
裏編集後記 「AirMac Expressレビュー(やや長文)」
http://blog.livedoor.jp/takeshi_a/archives/4872938.html


[ Goodbye? MD ] 2005/02/15(Tue)
HDD・シリコンオーディオの販売数量シェアが MD を超えたというニュース。
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20050214/gfk.htm
1 月の最終週において、HDD/フラッシュメモリ/メモリカードタイプのポータブルオーディオプレイヤー(便宜上 MP3 プレイヤーと総称)の販売台数が MD のそれを抜いたそうです。MP3 プレイヤーはこれまでに販売数量・金額ベースの両方でカセットテーププレイヤー、CD プレイヤーを抜いており、今回の報告では販売数量において事実上 MP3 プレイヤーがポータブルプレイヤーのトップシェアを獲得した、ということになります。
iPod のブレイクをきっかけに着実にシェアを伸ばしてきた MP3 プレイヤーでしたが、昨秋の第 4 世代 iPod および競合製品の発売あたりがやはり大きな契機になったのではないでしょうか。タイミング的には iPod shuffle の発売が引き金になったようにも見えますが、発売当初に確保できた iPod shuffle の数量を考えるとそこまでの爆発力もなかったような気がします(むしろ影響があったとすれば iPod shuffle に引きずられてシリコンオーディオプレイヤーの価格が大幅に下落したことの方が大きいでしょう)。
どちらにしても昨年まではいくら iPod が人気とはいっても「まだまだ MD の方がシェアが大きい」といってメーカー(もっと言えばソニー)は胡座をかいていられたのかもしれませんが、今年はいよいよ「Goodbye MD」が現実のものとなってきた、と言えそうです。


一方のソニーはポータブルオーディオの代名詞「ウォークマン」ブランドを携帯電話に持ち込もう、という考えのようです。
ITmedia の記事
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0502/15/news018.html
Sony Ericsson が「来月初旬」に「ウォークマン」ブランドの音楽再生機能付き携帯電話を市場投入する予定とのこと。ソニーはこれまでも SO502iWM(WM は「WalkMan」ではなく「With Music」の意)や DIVA、昨年あたりからはかなり多くの機種で音楽再生機能付き携帯電話を発売してきましたが、いよいよ「ウォークマン」ブランドが使われるこの新製品は、これまでの音楽再生機能付き携帯電話とは一線を画したものとなりそうです。
ソニーにとって「ウォークマン」ブランドは特別なもの。CD ウォークマンがかつて「Discman」ブランドで展開され、サイズや音質、バッテリ性能などの面で「ウォークマン」を名乗れる品質と認められて初めて「CD ウォークマン」に改称された、というのは知る人ぞ知る話ですし、HDD タイプのネットワークウォークマンがなかなか登場しなかったのも、社内でのいろいろな軋轢があったのと同時に「製品として」iPod に対抗しうる「ウォークマン」がなかなかできなかった、というのもあるでしょう。HMP-A1 や VAIO pocket に「ウォークマン」ブランドが冠せられなかったのも、「ウォークマン」の名に足る品質が得られなかったり、「ウォークマン」として世に出すほど大きな市場がまだ存在しない、という理由だったのでしょう。そうやって大切にしてきた「ウォークマン」ブランドを携帯電話に――つまりはソニーではなくグループ会社の製品につける、ということは、何を意味するのでしょうか。
次の音楽再生機能付き携帯電話が「ウォークマン」を名乗るに足るほど完成度が高いものなのか。ソニーグループの中でも好調なソニーエリクソンブランドと「ウォークマン」ブランドの相乗効果を狙ったものなのか。そもそもその名前を与える意味があるほど「ウォークマン」ブランドの力はまだ続いているのでしょうか?MD のシェア後退に代表されるように、「iPod」に地位を奪われた「ウォークマン」復活の道をどこかに探そうとしている、ようにすら見えます。

スペック的には MP3 や AAC に対応し、250〜750MB のストレージを内蔵している(可能性がある)というもの。ソニーがこれまで推してきた ATRAC3 ではなく、MP3 や AAC というオープンスタンダードな(というか、AAC に関して言えば明らかに iTunes を意識した)フォーマットへの対応を前面に出しているあたり、かなり意識した製品であると言えそうです。これが「ウォークマン」であるとするならば、この携帯電話の仕様が今後の「ウォークマン」の方向性を示している、という見方もできるでしょう。
記事は海外ソース(フランス発)の記事であるため、この「ウォークマンケータイ」が直接国内投入される可能性は低いでしょう。ソニエリは以前から国内向け端末を旧ソニー、海外向け端末を旧 Ericsson のチームが主に開発するという分業体制になっており、国内と海外では同じ Sony Ericsson ブランドでも端末の毛色はかなり異なっています。3G でワールドワイド共通の端末を用意してきた vodafone であれば国内投入される可能性もありますが、DoCoMo や au で同じ端末がリリースされる可能性は極めて低いでしょう。しかし、携帯電話への「ウォークマン」ブランドの使用が本格的なものであるとすれば、プレイヤー周りの仕様を合わせてキャリア問わず Sony Ericsson ブランド共通のアピールポイントとしてくる可能性は十分に考えられます。まあ、DoCoMo 端末で言えば「premini」シリーズとの使い分けは微妙に考えなくてはならなくなってくるところだとは思いますが・・・。


[ りんごの絆 ] 2005/02/14(Mon)
M9470J/A

かっちゃたー


[ EGBRIDGE15 ] 2005/02/13(Sun)
ここ数日いじれていなかった Mac mini の環境を少しでも整えてみようと思い、少しずつ試行錯誤しています。まずは、何をさておいても手をつけなければ始まらないと思っていた日本語入力環境から変えてみることにしました。「ことえり」はどう考えてもまともに日本語入力するための環境だとは思えなかったので・・・。
で、とりあえず試してみたのが、エルゴソフトの「EGBRIDGE15」。
http://www.ergo.co.jp/download/trial/egb15_trial.html
本当ならば ATOK17 for Mac OS X を試してみるべきところなのでしょうが、掲示板等で「ATOK は組み合わせるアプリによっては重いらしい」という情報を得ていたのと、EGBRIDGE には体験版が存在するので、まずは試してみる価値はあるかな、と。
そんなわけで、ダウンロードしてみました。

EGBRIDGE15

Windows とは違ってアプリケーションのインストールは実行ファイルアイコンを「アプリケーション」フォルダにドラッグ&ドロップでコピーするだけ、なのですが、さすがに FEP などのシステムに関わる大規模なアプリケーションにはインストーラが付属しています。Mac のアプリケーションインストーラはセットアップ中にディスクの最適化(いわゆるデフラグ)もしてくれるようで、セットアップにはそれなりに時間がかかりますが、その分通常使用においてはフラグメントが発生しにくい仕組みになっているのは興味深いですね。
セットアップ時にキーアサインは ATOK16 風に設定しておいたので、日本語入力時の操作は慣れた感覚で行えます。日本語入力のオン/オフが Windows の [Alt]+[~] ではなくて [Ctrl]+[Shift]+[Z](日本語入力オン)と [Ctrl]+[Shift]+[C](日本語入力オフ)なのが(←Windows 用のキーボードを使っているので Mac のキー名称が分からない(笑))ちょっと不慣れですが、それ以外はだいぶ Windows に近い日本語入力環境になってきました。変換効率はどこまで ATOK に近いか、というのはまだ使ってみた時間が短いので何とも言えませんが、かなり実用に耐えるものだとは思いますが、やっぱり微妙なところ(それが ATOK の出す変換候補に「慣れている」ということなのかもしれませんが)で ATOK の方が私の言葉の好みを知っているような気がします。しかし、いずれにしても少なくとも「ことえり」とは比較にならないくらいマシかと(笑)。

体験版は 15 日間使えるので、とりあえず 2 週間試してみて決めようと思います。ダウンロード販売の価格は ATOK17 も EGBRIDGE15 もほとんど変わらないので、同じ価格で比べるなら ATOK の方に転びそうですが、どちらにするにしてもまずはメモリを増設しないと始まらないような気もしています。購入当初、単純に Safari で遊んでいる程度ならばさしてメモリ不足とも感じなかったのですが、やはり Mac は Windows と違って意識しなければつい複数アプリケーションを同時に起ち上げた状態になってしまいがちですし、けっこう iTunes で音楽を流しっぱなしにしていろいろ作業してしまうものなので、そうなるとどうしても標準の 256MB ではどうしようもないですね。
ちなみに今日の Column は Mac mini 購入後初めて Mac mini だけで書いてみました。EGBRIDGE のお陰もあって案外快適に書くことができましたが、最終的に CGI にアップする段階で文字化けしてしまったり(半角の「~」(チルダ)や「\」(バックスラッシュ)がアップロード中になぜか全角変換されてしまう→エスケープシーケンスに置き換えるか IE for Mac などの化けないブラウザで投稿する、など)、けっこういろんなところにハードルがありますね。ひとつひとつクリアしていかなくては・・・。


[ 伸びなくなるモバイル PC のバッテリ性能 ] 2005/02/12(Sat)
2/10 付の PC Watch 本田雅一氏のコラム。「(やや後ろ向きな)バッテリ持続時間重視のノートPC選び」というお話です。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0210/mobile277.htm
端的に言えば、Sonoma プラットフォームではバッテリ駆動時間は確実に短くなるから、バッテリ性能重視で選ぶなら旧プラットフォームである i855GME 世代のチップセットを搭載したマシンの方がいいかも、という論旨です(関係ないですが、元麻布氏に続いて本田氏も Mac mini を購入されたみたいですね(笑)。やっぱりみんな買っちゃうんだなあ)。
Sonoma 発表時の Column にも書きましたが、Sonoma 世代の Centrino プラットフォームでは DDR2、デュアルチャネルメモリアクセス、SerialATA 等の新技術に加えてグラフィックコアが i855GM 世代の最高 2 倍近いパフォーマンスアップを果たしているため性能的な向上はめざましいものの、消費電力という意味ではむしろ後退してしまうということを書きました。とはいっても、個人的にはこの消費電力の増加は一時的なもので、プロセスルールの進化やステップの改良等である程度は改善され、あとはシステムベンダー側の努力もあって再び i855GME 世代のモバイルノートと同水準まで省電力化できるのではないか、と楽観的な見方をしていました。
しかし、現実はそう甘くはないようです。後藤弘茂氏の記事によると、
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0201/kaigai152.htm
ノート PC 向けプロセッサ全般で言えば、Intel がデュアルコア戦略を推し進めることによって次世代モバイル CPU「Yonah」(コードネーム)世代では再び高パフォーマンスのモバイル CPU は Mobile Pentium 4-M シリーズと同等かそれ以上の電力喰いプロセッサになってしまう模様で、低電圧版 Pentium M シリーズも通常電圧版と超低電圧版のギャップを埋めるために従来よりも高消費電力・高パフォーマンスの方向に振られてしまう模様。超低電圧版 Pentium M シリーズの TDP こそ現行の ULV Pentium M から据え置かれるものの、プラットフォーム全体としてみれば高消費電力化の方向に向かってしまうことは間違いがありません。SerialATA やデュアルチャネルメモリ、パフォーマンスアップするグラフィック機能等の特徴によって、液晶バックライトやそれぞれのデバイス単位でコツコツ消費電力を抑えてきたシステムベンダーの努力が喰われてしまうわけですから。VAIO type T のようなクラスのモバイルノートではグラフィック機能の動作クロック・メモリアクセススピード等が抑えられたり、メモリアクセスがシングルチャネルに制限されるなどの工夫によって省電力化が図られるのでしょうが、そうなってしまうと Alviso チップセットのメリットのほとんどが失われてしまうといってよく、i855GME チップセットに対するアドバンテージがなくなってしまうといっても過言ではない状態になってしまいます。
というわけで、上記の本田氏の指摘はかなり的を射ているといえます。バッテリ性能を重視するならば、今年前半のうちに i855GME チップセット搭載製品がなくなってしまうまえにモバイルノートを買い換える、というのは確かに堅実な選択肢でしょう。私は欲張りなので、個人用のノートとして買うならゲーム用途も考えて type T に Sonoma が載ってからかな、と思いますが、ゲームを考えずに純粋にモバイルノートとして考えれば、例えば今の VGN-T71B あたりはかなりバランスのとれた堅実な選択肢だと思います。5 月頃に発表されるであろう夏モデルにどちらのチップセットが搭載されるかはまだ判りませんが、バッテリ性能だけを考えたら例え 4 月出荷になったとしても現行モデルを押さえておいた方が間違いがないのかもしれません。モバイルノート全般で考えると、CPU・チップセットの消費電力の問題は将来が明るくなく、B5 モバイルが伸びている今の市場には向かい風としか言いようがありません。今年もやっぱり“モバイル PC を買い換えたくなる年”にはなかなかさせてもらえないようですが、モバイラーにとっては、ここ 2〜3 ヶ月はなかなか悩ましい時期になりそうですね。


[ 一太郎 2005 ] 2005/02/11(Fri)
昨日、仕事帰りに「一太郎 2005」を購入しました。
http://www.ichitaro.com/2005/
ヨドバシカメラ新宿西口本店で購入したのですが、発売当日ということでけっこういろんなイベント/キャンペーンが行われていました。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0210/just.htm
購入記念のガシャポン抽選会では、ATOK 2005 のロゴ入りメジャーが当たり、初期出荷分限定でパッケージに封入されていた特典は一太郎手ぬぐい・・・いずれも、ビミョー(笑)まあ、こういうのはモノよりもそのプロセスを楽しむものなので、良いんですが(^^;ちなみに、私が行った時間にはもう和服のお姉さん方はいませんでした(ぉ

一太郎 2005

ATOK 2005 だけでも良かったんですが、ATOK を単体で買うのと一太郎を買うのと \1,000 の違いしかない(ATOK のバージョンアップ版は店頭販売なしの模様)し、年賀状の宛名印刷等でまた使うかもしれないので一太郎にしました。ATOK も一太郎も最近は年に一回バージョンアップがあるので(しかも最近は劇的に変換効率が向上するわけではなく、どちらかというと専門用語の拡充や付加機能の向上が主になっていますし)、実は今年は一度見送ろうかとも思っていたのですが、一太郎訴訟でがんばっているジャストシステムを応援する意味でバージョンアップした、というのが最大の理由だったりします。(^^;

今回の訴訟については既に控訴が行われており、ジャストシステムの Web サイトでは浮川社長のコメントも公開されていますが、
http://www.justsystem.co.jp/msg/
件の訴訟の争点となっているヘルプアイコンの特許の有効性自体が疑問であることや、特許法の目的とするところである「産業の発達に寄与する」という意味を考えると、やはり今回の訴訟はおかしいのではないでしょうか。Microsoft に屈せず開発を続ける日本の地方企業ということで、国民性としても世論はジャストシステムの肩をもつ傾向はありますが、それを差し引いても浮川社長のコメントはまさに的を射ていると思います。


それはさておき、一太郎 2005&ATOK 2005。

前バージョンでは「ワードプロセッサ」という言葉を捨て、「考えるための道具」という表現で単なるワープロの枠を超えたいという狙いを打ち出していましたが、2005 では再び「日本語ワードプロセッサ」の冠がついています。VAIO が「Do VAIO」という表現を使ったことで逆にユーザーにメッセージが届かなくなってしまったのと同様に、一太郎 2004 でも逆に製品の正確が曖昧になってしまった部分があったのでしょうか。あるいは、「考えるための道具」ということで作成する文書よりも文書作成のプロセス自体が目的になってしまいかねなかった一太郎 2004 のマーケティングを反省し、最終目的はあくまでアウトプットとしての文書であり、一太郎はその文書作成の思考のプロセスからアウトプット作成の段階までをサポートする道具としてソフトウェアそのものの自己主張を控える方向に軌道修正を行ったのかもしれません(決して「考えるため」の機能が縮小されたわけではない)。
一日使ってみただけですが、一太郎にしても ATOK にしても旧バージョンとの違いがあまりよく分からない(^^;細かい部分では少しずつブラッシュアップされているんでしょうし、ATOK の辞書も最新になっているので固有名詞とか流行語とかもちゃんと押さえたものにはなっているんですが、普通に使っている分にはあまり違いに気づかないかも。どうやら、ATOK は旧バージョンと辞書データに互換性がなくなっているらしいので、旧バージョンで別売りの専門辞書を購入している人はむしろバージョンアップしない方がいいのかもしれません。

まあ、今年は訴訟問題があったので、多少売れ行きには影響あるかもしれませんが、分かっているユーザーには逆に今までバージョンアップしていなかった人も今回は購入しよう、という人も出てくるでしょう。むしろ訴訟が追い風になった、くらいに支持されてくれると嬉しいですね。うーん、やっぱりジャストシステム激励のために Mac 版も購入すべきかな(笑。


[ 価格の意味、価格の価値 ] 2005/02/10(Thr)
VAIO type F のエントリーモデル「VGN-FS20」の発売日が 2/26(土)に繰り上げられました。
http://www.vaio.sony.co.jp/Info/2005/products_0105.html
プロセッサの供給不足から type T の Pentium M モデルは 3 月以降に延期されましたが、type F の方は発売日前倒しですか。ソニー的にはかなり気合いと期待を込めて投入したニューモデルでしたが、それなりに人気は出ているものの「大ヒット」には至っていないようで。type B [S-SPEC] の人気や type F の Sony Style モデルの BTO 構成比などからより低価格なモデルの方が売れるだろう、という判断から、少しでも早くエントリーモデルを出しておいた方がいいという判断でしょうかね。やはり、type F のような位置づけのマシンはハイエンドかローエンドに人気が二分しそうでしたから。


ところで、MMRI の調査によれば、国内 PC 市場は台数ベースで 2 年連続のプラス成長になったとか。
ITmedia の記事
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0502/09/news087.html
ここ 2 年は 2000 年問題対応や Windows 2000〜XP 登場初期に購入した PC の買い換え需要が高まっているため自然と販売台数が伸びているとみて良いのではないでしょうか。特に、企業向けでは 2000〜2001 年当時に購入/リースした PC のリース切れ、あるいは減価償却完了によって入れ替えが進み、B2B ルートでの出荷数が増えたものと考えられます。しかし、金額ベースでは 2 年連続のマイナス成長となっており、販売単価は年々下落していることも事実。大手メーカーが高付加価値戦略をとりながらも、なかなか市場が応えてくれない状況にあるようです。製品カテゴリ別の構成比としては、

> デスクトップではTV録画機能を搭載した一体型に人気が集まり、ノートはA4が伸び悩む一方、B5モバイルが好調だった。

とあり、DVR/液晶テレビ 代わりになる省スペースデスクトップ人気と、昨年あたりから急に選択肢の増えたモバイルノート人気が高まっている状況が浮き彫りになりました。VAIO なんかは A4 オールインワンノートで全方位のラインナップを取り揃えていますが、むしろ type T や type S のような製品に人気が出ているということでしょうか。もちろん絶対的な販売台数では A4 ノートの方が高い比率を占めてはいるのでしょうが、とりあえずは「一家に一台」「一人に一台」という売れ方がほぼ一巡してビジネスユース向け、あるいは個人でも仕事用・サブマシンとしてのモバイル機のニーズが高まってきたということではないかと思います。この流れはまだしばらく続くでしょうから、ようやく我々モバイラーにも選択肢の与えられる時代が戻ってくるのかもしれないですね。

台数ベースでは成長していながら、単価は逆に下がっているという事象を象徴するようなマシンが国内最大手・NEC から登場しています。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0208/nec.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0209/nec.htm
「VALUESTAR」よりもさらにバリューパフォーマンスを高めた新シリーズ「ValueOne」。店頭価格で \65,000 前後、直販モデルでは \56,000 前後からという、国内メーカーとしては衝撃的ともいえる低価格シリーズです。ディスプレイが付属しないとはいえ、10 万円を大きく下回る価格設定はインパクトが高い。雰囲気的には eMachines 的な製品に NEC ロゴを貼り付けただけ、というイメージではありますが、この製品はまさにその eMachines や DELLHPEPSON といった直販系低価格ブランドに真っ向勝負を挑むシリーズといえます。もはや NEC ほどのメーカーでも、台数シェア/マインドシェアを確保するという意味では低価格帯 PC の台数構成比が無視できない時代になってしまった、ということかもしれません。

この「ValueOne」シリーズに並ぶ価格的インパクトの高い PC として注目を浴びている「VAIO type B [SPEC-S]」ですが、予想以上の反響を得ているようです。この製品を唯一取り扱っている Sony Style によると、
http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Product/B/

> ※type B VGN-B90PS[SPEC-S]にて選択できるインテル Celeron M プロセッサー 350(1.30 GHz)は大変ご好評をいただいているため、入荷未定となりました。

とのことで、\99,800 の目玉モデルは選択できず現状での最安モデルは Pentium M 725(1.60GHz)搭載の \109,800 のものになっています。ちなみに BTO オプションのコンボドライブも入荷未定となっており、即納が可能なのは DVD±RW ドライブを選択したモデルのみになってしまっていますが、そうなると価格は \134,800 となり、お買い得感が損なわれてしまいますね。type B [SPEC-S] はオールインワンノートで \99,800 という価格だけでもかなりインパクトが強いですが、WinXP Professional がプリインストールだったり、VAIO ノート Z 譲りの低価格モデルとは思えないセンスの良いデザインだったり、DELLやホワイトボックス(ショップブランド)とは違う「VAIO」ブランドの製品だったりということで、購入に際しては安心感もあるのでしょうか。NEC の「ValueOne」にしてもこの type B [SPEC-S] にしても「そういうところ」を狙ったという意味では似通った性格の製品なのかもしれません。

上の MMRI の調査結果からも言えることですが、これら低価格モデルが注目を浴びている背景としてはやはりテレビ録画等の機能満載なオールインワン PC は既に持っていて、家族用や Web ブラウズ/メール専用のサブ機、あるいは仕事マシンという位置づけでシンプルかつ安価な PC が欲しいユーザーが増えている(逆に一台目の PC として購入しようとするユーザーの比率が下がっている)ということだと思います。Mac mini がヒットしたのも、同じような理由でしょう。ただ、そこで DELL や eMachines と違いの分からない PC を作るだけでは大手メーカーが低価格 PC を発売する意味はなく、Mac mini のように「安いだけでない何か」がある製品こそ価値があるのだと思います。VAIO type B は PC Watch のレビュー記事によると
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0204/sony.htm

> 一歩間違えば、安売り競争の火種と受け止められかねない製品を、勇気を持って企画したソニーに拍手を送りたい。

とありますが、本当にそうでしょうか。「安売り競争の火種」とは言いませんが、VAIO type B [SPEC-S] のようなマシンを「VAIO」ブランドで出す意味は何か。ビジネスシーンを狙って type B や type Y のような製品を出すこと自体は悪くないですし、いずれもコストをかけるところにはかけ、抑えるべきところは抑えた良いマシンだとは思いますが、「VAIO」という名前から考えると何かが少し違っているような気もします。もし、今後このような位置づけの「VAIO」が増えてくるとすれば、先月の春モデル発表時の Column で、総括として

> type T や type Y などが代表するシンプルなモバイルノート路線のように、今後は各モデルごとにそれぞれの「VAIO らしさ」を追求した商品づくりが行われていきそうな気配ですし、また、新しい「VAIO らしさ」とは何か、今一度メーカーもユーザーも考えてみる必要がある時期に来ているのではないでしょうか。

ということを書きましたが、いよいよ本格的にこれからの「VAIO らしさ」を定義しなくてはならないのではないかと思います。


[ QUALIA 006 ] 2005/02/09(Wed)
QUALIA の新製品「QUALIA 006」が発表されました。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200502/05-0209/
登場から一年半が経過しながらも未だに民生用フロントプロジェクタのハイエンドとして君臨する「QUALIA 004」と同じ反射型液晶表示デバイス「SXRD」(Silicon X-tal Reflective Display)を搭載したリアプロジェクションテレビです。米国では昨年 9 月に「KDS70XBR100」(このとき既に「QUALIA 006」の名が冠されていた)として発売され、昨秋の CEATEC で展示されるなど、国内での発表が待たれていた製品でした。これが、いよいよ日本市場向けに登場したわけです。

スペックについては国内発表以前に米国モデルをベースに方々で語り尽くされているので詳細は省きますが、フル HD(1,920x1,080)に対応した三板式 SXRD パネルを搭載した、ワイド 70V 型のリアプロジェクションテレビ。もちろん「WEGA ENGINE HD」や「XMB」、「S-Master サウンドエンジン」といった WEGA HVX シリーズや「QUALIA 005」に搭載されている WEGA シリーズの特徴は全て実装しています。
スクリーン素材はガラス製で、従来であれば透過式のスクリーンに対して後ろから投影する方式のためにどうしても曇りがち、黒が浮きがちだったリアプロ TV の欠点を克服。イメージとしては従来のリアプロがノート PC でいうアンチグレア液晶で、Q006 が「クリアブラック液晶」といった漢字でしょうか?ランプこそ Q004 のようなハロゲンではありませんが、私が昨年の CEATEC で実機を見た雰囲気では「トリルミナス」を搭載した Q005 にも負けない色再現性やコントラストを備えていたと思います(むしろ発色の自然さという意味では Q005 よりも上かも)。まあ、このガラススクリーンのお陰でディスプレイ部だけでも重さ 126.5kg とかになってますが・・・。

価格は \1,680,000 と、米国向けモデルで言われていた「$10,000 以下」という価格設定と比べるとなんか高くなってしまったような気もします(米国向けモデルが結局いくらで販売されているのか知りませんが)。しかし、これまで最大だった 65 型プラズマ方式の製品が実売価格で 160〜200 万ほどすることを考えると、民生用テレビとしては最大となる 70 型でフル HD 対応のリアプロが \1,680,000 というのは決して高くはないのでしょうね。QUALIA 005 も 46 型で 100 万ほどしますし・・・。
価格については QUALIA ブランドということである程度ブランド料だったり QUALIA ストア等でのサービス料だったりが含まれているのでしょうが、よりコストを抑えた普及モデルの登場が期待されるところ。リアプロは価格にシビアで設置面積に余裕のある米国では人気があるものの、ここ数年日本ではソニーが数年前のモデルをラインナップに残しているのみでした。しかし昨年あたりから日本でもリアプロが注目されはじめ、ソニー以外のメーカーからも次第に製品が投入されるようになってきました。昨日もエプソンの LIVINGSTATION のニューモデルが発表されるなど、今年は昨年以上にリアプロ TV が日本でも認知されていくようになるでしょうし、ソニーも Q006 以外の普及型リアプロを投入して来るに違いありません。AV Watch の記事によれば「今後の同社のリアプロジェクションテレビでは、SXRDを採用する方針」とされていることから、Q006 に続く普及型モデルでも SXRD の高精細な HD 映像が体験できることになりそうです。そうなるとプラズマに先駆けてリアプロでフル HD の恩恵を受けることができる(液晶ではフル HD 対応の製品も出てきていますが、プラズマでは画素サイズの小型化に壁があり、現在のパネルサイズでフル HD 対応製品を商品化するのは難しい)ため、あえて液晶やプラズマを選ばずにリアプロを選択することもあり得るわけで、これは他の FPD に対するひとつのアドバンテージになるでしょう。普及版の「GRAND WEGA」の新製品も早く発表されませんかね。

ソニーの QUALIA は最近テレビ周りの製品が続いていますが、やはり HD 対応テレビはそれだけホットな市場であると同時に現在ソニーが最も力を入れる「Hi-Vision Quality」を訴求しやすい製品であり、かつこのところブランド力の失墜が指摘されるソニーが「ソニーらしさ」を取り戻すためにまず手をつけるべきは「トリニトロン」のようなテレビ市場における絶対的なブランドの確立なのでしょう。液晶テレビのハイエンドである「QUALIA 005」は今後液晶に注力していくソニーの象徴であるとは思いますが、液晶パネルにしても「トリルミナス」バックライトにしても内製のデバイスではありませんから、それよりもむしろ QUALIA のトップナンバーを与えられた「クリエーション・ボックス」のような高画質化技術や、SXRD のような自社開発・製造のデバイスを主軸に据えていきたいというのが本音でしょう。そういう意味では、画質面・マーケティング面・経営戦略面の全てにおいて「満を持して投入した」といえる今回の QUALIA は、ある意味今後のソニーのブランド力自体を量るという意味でも、かなり注目度の高い製品であるといえそうです。

■記事リンク
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20050209/sony.htm
ITmedia の記事
http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0502/09/news028.html
ASCII24 の記事
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2005/02/09/654180-000.html


[ DCR-PC55 ] 2005/02/08(Tue)
Handycam の新製品「DCR-PC55」が発表に。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200502/05-0208/
製品情報
http://www.sony.jp/products/Consumer/handycam/PRODUCTS/DCR-PC55/
DV 方式では世界最小・最軽量となる Handycam。先日の 3CMOS カムコーダ「DCR-PC1000」の発表と日をずらしてきたのは、「世界初」の3CMOS と「世界最小・最軽量」がぶつかってインパクトが弱まるのを避けるためでしょうか。いずれにせよ、これで先月の International CES で発表されていた新機種については一通り国内発表が済んだことになります。平型の DVD Handycam「DCR-DVD7」など国内未発表の製品はまだいくつかありますが、DVD7 の大きさや DVD カムコーダ人気の日米差を考えるとこのあたりは国内投入はなさそう。

DCR-PC55 の 45×99×72mm、撮影時重量 360g(NP-FA50 使用時)というサイズはなんと MICROMV Handycam の初代モデル「DCR-IP7」(47×103×80mm、撮影時重量 370g)よりも若干小さく軽いことになります(ちなみに MICROMV の最小モデル「DCR-IP1K」は 39×91×69mm、同 280g)。まあ DCR-IP7 は「ネットワークハンディカム」という位置付けで Bluetooth を内蔵していましたし、メモリースティックスロットもノーマルサイズだった(PC55 は Duo サイズ)というハンディはありますが、それにしても DV 方式でここまで小さくできるというのは驚き。ソニーの本領発揮といったところでしょうか。
1/6 型 68 万画素の CCD を搭載し、有効画素数は静止画・動画ともに 34 万画素。NTSC 方式の画面解像度がちょうど 34 万画素相当なのでスペック上はぴったりなのですが、最近のカムコーダは高解像度で受光して記録時に解像度を落とすことによってディティールを確保するのが主流となっているので、解像度的にはちょっと物足りないような気がします。画質面では MICROMV とどちらが有利になるかは判りませんが、入手性の良い DV テープが利用可能なことに加え、MICROMV とは違って非圧縮の DV 方式で記録されることのメリットもあるでしょう。特に旅行時の携帯を考えるならば、旅先でテープが足りなくなったときに MICROMV では手に入らないケースの方が多いでしょうが、DV ならば海外などでもそれなりに入手はしやすいはず。
ちなみに、2005 年の Handycam はほとんどのモデルで液晶ディスプレイがワイド画面になり、いよいよワイド撮影が標準という雰囲気になってきましたが、PC55 は液晶も 4:3 ならば撮影モードも 4:3 のみ。解像度の低さもあり、撮影後は大画面の FPD で観るというよりも、20 型以下の小型テレビで観るといったエントリーユーザー的な使用を想定しているようです。使い方をシンプルにまとめると同時に、解像度を抑えることでコストを抑えつつ上位機種との競合を避けたいという狙いもあるのでしょう。ある程度使い慣れたユーザーや画質にこだわる向きには PC350 や PC1000 といった上位機種の方がフィットするでしょうね。また、静止画撮影機能は VGA(640x480)限定となっており、あくまでおまけと割り切った方が良さそうです。

近年、低価格化もあって少しずつビデオカメラのユーザー層が広がり、若い世代もスナップショット感覚で気軽にビデオカメラを使うようになってきたと言われています。そんな中、ムービー撮影機能を強化するデジタルスチルカメラやフラッシュメモリ記録式のビデオカメラに対し、DV 方式のカムコーダは HD を意識した高画質化を軸に機能面・画質面での差別化を加速しています。しかし、この DCR-PC55 は逆にそれら新興のムービーカメラに真っ向勝負を挑んだ、近年のカムコーダの中でもやや特異なモデルと言えます。このモデルで、 DV 方式の手軽さや長い Handycam の歴史の中で培った使いやすさ、DV 端子によるビデオ/DVR デッキとの親和性や手ブレ補正といった機能性など、画質以外の面でどれだけメモリメディアのカメラとの違いを見せつけることができるか。

個人的にはやはり 3CMOS の PC1000 の方がどうしても気になるのですが、旅行時の携帯や日常のスナップ代わりとして考えると PC55 もなかなか面白そう。感動の「瞬間」を記録する静止画では残すことのできない感動の「時間」を記録する、という意味では、コンパクトなデジタルスチルカメラを持ち歩くよりも PC55 クラスのビデオカメラを持った方が楽しめるシーンも多いでしょう。ただ、サブカメラとしてならともかく手持ちの唯一のカムコーダが PC55 だけ、というのはちょっと心許ないような気もします。
さて、昨年までは VAIOethics であまりカムコーダの話題を取り上げてきませんでしたが、今年は HDV が盛り上がってきそうなのとそろそろ個人的にカムコーダ購入の方向に傾いてきていることもあり、積極的に扱っていきたいと考えています。来月には Handycam の 2005/春モデルがひととおり市場に出揃うことになりますが、もしかしたらその頃には何かのインプレッションをお届けできるかも。


■記事リンク
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20050208/sony.htm
ITmedia の記事
http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0502/08/news039.html


[ 業界再編 ] 2005/02/07(Mon)
昨年あたりから断続的に報道されているポータブルオーディオプレイヤー関連のニュース。本日の PC Watch「パソコン業界、東奔西走」に、現状のソニーと Apple が置かれた状況を総括した記事が書かれていました。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0207/gyokai116.htm
歴代の iPod、iPod mini、iPod shuffle いずれもかなりの人気を博し、供給が追いつかない状況が常に続いている Apple と、グループ内にもつレコード会社の利益や自社規格にこだわるあまり打つ手がことごとく後手に回り、もはや「ウォークマン」のブランド力すら危うくなりかねない状態のソニー。画に描いたように対照的な状況となっています。記事中に

> ソニーが、iPodにキャッチアップするのは、半年後に登場する新製品、新サービスを投入してからということになる。先行するAppleに追いつくには、いくらソニーでもある程度の時間がかかるだろう。

と書かれていますが、以前は「HDD ウォークマンは半年、1 年で iPod を追い抜く」と豪語していたことを考えると、いかに当時のソニーが iPod 人気を、ひいてはネットワークオーディオ市場を甘く見ていたか分かるというもの。昨年末に「コネクトカンパニー」を設立し、ハード・ソフト・コンテンツの全てにおいて連携を強化し、魅力を高めようという動きに打って出たソニーですが、MoraCONNECT といった音楽配信事業以外にどれだけ注力し、自社・グループ内の製品やサービスをどれだけ「コネクト」できるのか。自社製品同士がつながらないという寒い状況は、同じ PlayStation ファミリーなのに PSX と PSP がつながらないとか、ほんの半年前まで力を入れていたはずの「モバイルムービー」が今や影も形もなく PSP では全く異なるフォーマットになってしまった、など枚挙に暇がありませんが、そろそろこれっきりにしてもらいたいものです。


FPD(フラットパネルディスプレイ)関連で大きめのニュースが二つ。
まずは、富士通がシャープに液晶デバイス事業を譲渡することが明らかになりました。
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20050207/sharp.htm
そして、日立と松下がプラズマディスプレイ(PDP)事業での協業を発表。