VAIO Column
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(2004/05)


[ iPod mini + iTunes ] 2004/05/31(Mon)
雑記その 1。
Yahoo!BB の顧客情報漏洩事件の容疑者(不正アクセスを幇助していた協力者)が逮捕されましたか。
INTERNET Watch の記事
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/05/31/3304.html
容疑者の一人は同グループ内ソフトバンク・パブリッシングでライターをやっていた人物だとか。このサイトでも PC 系ニュースサイトの記事を引用することは少なくないので、人ごとではないといった感じです(といってもライター=悪ということは決してありませんが)。
しかもこの事件の煽りを喰らって「PC Japan」誌が休刊ですか・・・PC Japan には 3 年ほど前に VAIOethics を掲載してもらったこともあるのですが、当時から「ハッカーになろう」みたいな見出しが多かったので(実際の記事はまともなのですが、見出しがやたら煽ってる感じでしたね)ちょっとどうだろう・・・と思ってはいたのですが、こんな形で終焉を迎えることになるとは・・・いやはや。

雑記その 2。
私はこのサイトなどでメールアドレスを公開している都合、どうしても SPAM メールやウィルスメールが毎日数十件単位でメールボックスに届けられます(>_<)そのほとんどはメーラのフィルタで削除していたり、モバイル時には Becky! のリモートメールボックス機能を使って直接 POP サーバから削除しているのですが、それでも受信トレイに流れ込んできてしまうメールはあります。そのメールの一通の差出人名が、
「Sonny Browne」
・・・えっと狙って送ってますか?(ぉ


本題。
昨日に引き続き iPod mini の話題です。まださほど使い込んでいませんが、使用感などを。

まず本体の素材ですが、アルミニウムでしょうか?これ。表面はけっこうさらさらした処理がされていて、滑りやすいです。クロームな iPod よりも滑りやすくて、乾燥肌の人なんかは落としやすいかもしれません。実際私も既に一度落としそうになりました。
このアルミニウム外装なんですが案外やわくてちょっとしたことですぐキズがついてしまいます(既に微妙にキズついた部分あり)。金属としてはかなり脆い部類に入ると思うので、使用にはソフトケースなどを用意したほうがいいかも。私は MD ウォークマンについてきたソフトポーチをとりあえず使っています(国内で iPod mini が発売されてケースの種類が出揃ったら買う予定)。

続いて、液晶表示部。

iPod mini iPod mini

モノクロで非常にシンプルですが、このくらいで十分だと思いません?確かにカラーでジャケットが表示されるのも嬉しいですが、それが \20,000 分の付加価値かと言われると微妙な気がしますから、音楽を聴くことにフォーカスするならばモノクロで必要十分な情報量が表示できていれば十分なんじゃないかと思います。
しかし VAIO pocket に関してはカラー液晶以上にその操作性に特徴があると思うんですよ。iPod シリーズでは画面のスクロールにはパッドを指でクルクルなぞってやらなくてはなりませんが、G-sense ならばスクロールも簡単かつ高速。数千曲の楽曲から目的の曲を探し出して再生させるには、単純にプレイリストやディレクトリ型検索をたどっていたのでは効率が悪すぎますから、様々なビューからの検索が可能な VAIO pocket の操作性は、iPod mini を使って初めて分かった部分でもあります。とはいえ、iPod mini 程度のディスク容量ならあまり高度な検索機能を搭載しなくてもちゃんと自分で管理できるような気もします。
iPod mini で気に入ったのは液晶のバックライト。最初、メニューから辿るしかバックライト点灯/消灯を制御できないと思っていたのですが、いろいろ試行錯誤しているとどうやら「MENU」ボタンの長押しで点灯/消灯を切り替えられる模様(←マニュアル読みましょう)。このバックライトがまた凝っていて、単に点灯/消灯するだけでなく滑らかにすぅっとフェードイン/アウトするんですね。こういう電子機器っぽさではなく「生き物っぽさ」を演出してオーナーの愛着心を引き出すやりかたはまさに Apple のお家芸ともいえるものでしょう。細かいことですが、林檎使いの人は Apple 製品のこういうところがかわいいと思うんでしょうね。iPod mini には iPod のような光る LED もなく「見せる」という点においてはおとなしめのハードウェアなのですが、こういうところで製品の「生命感」を出すことに成功しています。

音の方はですね・・・うーん、普通(笑)まあ、ほとんどの曲は普通に聴けてしまうのですが、やっぱりネットワークウォークマンに比べると少し劣る気がしますね。HDD に MP3 ライブラリを構築しているわけでもないので、今さら MP3 もないだろうと思って AAC 128kbps でエンコードしているのですが、ATRAC3 105kbps(私がネットワークウォークマンで標準的に使っているビットレートです)に比べて中高音の伸びが足りないというか、少しスッキリしない音になっている気がします。ソースによってはラジオっぽい音質に聞こえたりもしますし。一番ひどいと思ったのが Janet Kay の『Love』(ソニーのコンピレーションアルバム『CM STYLE』に収録されています)で、終盤のソプラノサックスソロが素人でも分かるくらいの激しさで潰れてしまって・・・これは iPod mini がというよりは AAC フォーマットの弱点なんでしょうが、POPS やヴォーカル中心の曲ならいいものの音域によっては楽器系は弱いのかな、と感じました。ちなみに、音はソニー MDR-CD2000、Shure E2c、B&O A8 等で聴いてみました。
あとはですね、ソニーと違って味付けの少ない音なので(ソニーのウォークマン系は割と分かりやすい派手目の音がする)もう少し低音を持ち上げてやろうと内蔵のイコライザを使うと、これがまた曲によっては音が歪んだりビビったりして使い物になりません(>_<)とりあえずもう少し低域の出るヘッドホンに換えてイコライザなしで使ってやりたいと思います。
本当はフォーマットやビットレートでどの程度違うか実際にいろいろ比較検討した上で自分好みのフォーマットを決めたいのですが、なかなか時間もなくて一番無難なデフォルト(128kbps AAC)でひたすら CD からリッピングしています。4GB HDD といえど圧縮音楽だけでいっぱいにするにはもう数日かかる作業になりますからね・・・。

あと今回初めてまともに使った(今まではインストールだけしてあったけど使ったことがなかった)iTunes。これ、SonicStage より圧倒的にラクだし軽いし使い勝手がイイですね。最近は SonicStage もだいぶ使い勝手が高まってきましたが、やっぱり 3 度のチェックアウト制限があったりそれぞれの動作が重いというのはユーザビリティ低いわけで。しかも、SonicStage では曲データの取得が手動で MUSIC NAVI の DB を検索せねばならず、しかも洋楽の曲データは全角英数だったり曲によってはカタカナだったりで登録されてしまうので正直使い物にならなかったんですよ。しかし、iTunes なら CD を挿入すると自動的に Gracenote の DB から曲データをダウンロードしてきて、当然の如く半角英数でタイトルを入力してくれます。私のように洋楽を中心に聴くユーザーには iTunes の方がありがたいのかもしれないですね。
ひとつだけ、iTunes のライブラリ一覧が全アーティストの全曲が表示されてしまうのがすごく使いづらいんですが・・・誰かアーティストごとに分けたビューの作り方を(プレイリスト以外で)知っていたら教えてください(>_<)

実は、土曜日は iPod mini を持って Apple Store Ginza に行ってきました(笑)密かに今まで Apple Store って何度も前は通り過ぎているものの、中に入るのは初めてだったんですが、あそこ、楽しいですね(ぉ ソニーと違って扱っている製品のジャンルが狭いせいもあるのでしょうが、フロアごとのメッセージが強く出ていてソニービルのように雑多な感じになっていません。オープンな建物の雰囲気もあるのでしょうが、Mac ユーザーでない私も何となくいるだけで楽しいと思えてしまう空間だったことにはちょっとカルチャーショックを受けました。
で、Store 内では私が使っていた iPod mini を目ざとく見つけたスタッフの方が一人「mini のブルーですかー!実は私たちもまだほとんど見たことがないんですよー」と気さくに声をかけてきてくださいました。ちょっとしたヒーロー気分(ぉ
軽く会話を交わしていて感じたのですが、あそこのスタッフの方々ってスタッフであると同時に Apple のいちファンなのだなあと。メーカーとユーザーという立場でありながら、同じ Apple 製品という「想い」を共有するとても心地よい距離感を持てているなあ、ということを感じました。もちろんそれが Apple Store の戦略なのでしょうが、こういう距離感こそ私が最近メーカーとの間に求めていた距離感なんですよね・・・ソニーでもお台場の展示スタッフの方々にはそれに近いものを感じることがありますが、なんというかメーカー全体でユーザーとの「楽しみ」を共有する、という思想はやはり Apple の方が楽しみ方を知っているな、と思いました。だからといって Mac ユーザーになるつもりはありませんが(ぉ いち消費者としてもこの姿勢は参考になるな、と。

とりあえず今のところ iPod mini に関してはそんなところかな?また気づいたら書いていきたいと思います。ってエンコードずっとしてるのにまだ 1GB 分くらいしか溜まっていませんよ_| ̄|○ これ 20GB のオーディオプレイヤーとか買ってる人はどうしてるんでしょうか・・・。


[ iPod mini ] 2004/05/30(Sun)
VAIO pocket」の発売を次の週末に控え、しかもソニスタでの受注開始を明日に控えたところではありますが、iPod mini を購入しました。(ぉ
http://www.apple.com/ipodmini/
いや・・・あの・・・その・・・。
VAIO pocket および HMP-A1 の発表後というタイミング的には非常に微妙なところではあったのですが、最近のソニーの戦略のちぐはぐさにほとほと愛想がつきたから・・・ではなくて、実を言うと VAIO pocket の発表以前に買うことが決まってしまっていたんですよ。先月の Column の中で

> 米国在住の友人に頼んで iPod mini を送ってもらおうかなと思い始めています。

と書いていたら、それを本人が読んでいたらしく

友)「買って送ろうか?」
私)「あー。よろしく」

みたいなやりとりが(笑)例によって勢いで行ってしまうこの性格そろそろどうにかしようと思う(ぉ
で、それがようやく届いたというわけです。

まだあまり深くいじれていませんが、とりあえず今日は iPod mini のパッケージが面白かったので、それを中心に・・・。

iPod mini iPod mini

カラフル&ポップなパッケージ。最近の Apple 製品は白を基調にしたモノトーンの製品が多く、パッケージも必然的に白っぽいものが多くなりがちでしたが、iPod mini は少し前の iMac を彷彿とさせるカラフルなパッケージになっています。本体カラーをモチーフにしたカラフルな「iPod mini」のロゴが、何か楽しみを与えてくれそうな期待感を持たせてくれます。
5 色ある本体カラーのうち、私が選んだのは、ブルー。無難ですが良色です。

iPod mini

帯状に取り囲んでいる外箱を取り払うと、箱が二つに割れて中から桃太郎が出て・・・来ません(ぉ とまあそんな感じで二つに割れるパッケージ。ちょっとしたギミックです。この手の製品って普通の厚紙の箱だったり開けづらいブリスターパックだったりするものですが、パッケージングからちゃんと演出を考えている Apple のうまさには脱帽ですね。そういえば、学生の頃なんかは研究用にけっこう Mac を使っていたのですが、自分で Apple 製品を購入するのってこれが初めてかも。

iPod mini iPod mini

開いた箱の内側には「Designed by Apple California」の文字が。そして、左側の蓋を開くとその中に「Enjoy」の文字が・・・こうやって少しずつ製品の内側に近づいていくにつれて徐々に気持ちを盛り上げていく、というパッケージングの手法を私は今まで見たことがありません。ソニーでは VAIO 505 EXTREME のパッケージがかなり凝っていましたが、それともまた違う種類の演出法ですね。変に格好をつける、ではなくて、純粋に「楽しませる」ためのパッケージングというか。開梱しながらひとりでニヤニヤしてしまいました(笑

iPod mini iPod mini

ご開帳・・・そして、私の前に姿を現す iPod mini。写真で見るよりも実物はもっと良い色でした。
製品は保護用のフィルムに包まれているのですが、このフィルムには「音楽を盗用しないでください。」の文字が。シリコンオーディオプレイヤーって著作権についてはがんじがらめにする大手メーカー製品か無秩序なアジア系メーカーの製品か・・・というイメージでしたが、性善説の立場に立った緩い著作権管理やこういうモラルの植え付け方って、ユーザーにとってもメーカーにとっても心地よいものなのでしょうね。まあ、デジタル放送が全てコピーワンスになってしまう日本と違い、ある程度デジタルメディアの「私的利用の範囲」が認められている米国生まれの製品らしい、といえばらしいのかもしれないですが。

iPod mini iPod mini

同梱品。リファレンスやマニュアル・・・読んでません(ぉ CD-ROM・・・Web からダウンロードしたので開封してません(ぉ
そのほか、USB ケーブル、FireWire ケーブル、AC アダプタ、イヤホン、イヤーパッド、ベルトクリップ。付属イヤホンは使うつもりがないので開封していません。

iPod mini iPod mini

で、本体。
アクリル+クロームメッキで高級感を醸し出している本家 iPod に比べるとさすがにオモチャっぽくはありますが、とはいってもチープさはありません。デザインも相当シンプルで、VAIO pocket などのような複雑なインタフェースに見慣れてくると「本当にこれだけで操作できるの?」と言いたくなりますが、この円形パッドだけを使って全ての操作が可能になっています。

iPod mini iPod mini

円形パッドは iPod と同じく円に沿ってクルクルスライドさせてやることによって音量を調節したりカーソルを動かしたりすることができます。このへんの使用感は現行 iPod と同じなんですが、4 方向のクリックスイッチがあってメニュー、早送り、早戻し、再生/一時停止が行えます。スライドとクリックという点では「G-sense」に少し似ていますね。どうしても「操作は押すもの」というイメージがあるのでこのスライドパッドは若干違和感がありますが、これは慣れでしょう。

iPod mini iPod mini iPod mini

いろいろなものとサイズを比較してみました。平置きしたときのフットプリントだけ見ると本当に名刺サイズということが言えると思います。これは、ホントに小さい。Cyber-shot U よりも体積ベースでは小さいイメージですね。

iPod mini iPod mini

Microdrive を抜いて殻だけになった(ぉ ライバル NOMAD MuVo2 との比較。正面から見たときには NOMAD の方がコンパクトですが、薄さでは圧倒的に iPod mini の方が上。シャツの胸ポケットに入れてもかさばらないのは iPod mini の方だと思います。ちなみに、ノーマル iPod(現行モデル)との比較では、厚みはほぼ同じで mini の方が一回り小さい(特に横幅が狭い)くらいでしょうか。そういう意味では iPod も十分小さいのですが、mini の方が細長いので握りやすいです。

さて・・・ここまで書いたところでけっこうな量になってしまいました。実際の使い勝手等については、また明日以降で。


[ SO505iS with Movie ] 2004/05/28(Fri)
3 週間前の記事の続きです(笑)。
ずっと書こうと思いつつ時期を逸してしまいましたが、今日は SO505iS のムービー機能について書いてみたいと思います。最近モバイルムービーやら HDD オーディオプレイヤーやらの記事が続いていますが、Brown Sugar の中では今モバイルムービーと HDD オーディオがキテます(笑)ホントに何か製品を購入しようとしている HDD オーディオはともかく、モバイルムービーに関しては私自身あまりテレビを観ないのでそれ自体には興味がないのですが、技術的に興味があるというか(^^;
というか、私の周囲だけなのかもしれませんが、何故か最近モバイルムービーを使っている人をよく見かけるんです。通勤中に最寄りの沿線でノート PC で DVD やリッピングしたらしき DVD 映像を観ている人(PowerBook 15" で観ている人すらいました)、ケータイでムービーを観る人、PCVA-HVP20 で「世界ふしぎ発見」を観る謎の男性(ぉ、吊革につかまったまま MSV-A1 を広げるちょっと美人な感じのお姉さん(笑)など、ホントによく見かけるんです。世の中ホントにそこまでモバイルムービーが流行っているんでしょうか?まあ、ソニー製品に関しては、ウチの最寄り私鉄線がソニーの某お膝元エリアを通っている関係もあるのかもしれませんが・・・。

というわけで最近徐々にモバイルムービーを試してみたい欲が増していたところだったのですが、SO505iS で私もやってみるか・・・と思ったところ、どうやら VAIO の Giga Pocket では SO505iS 対応フォーマットの書き出しをサポートしていない模様。エー、ソニー製品同士なのに繋がらないの!?そんなはずはないでしょ、と思っていたら、ありました。良いサイトが。
SO505iSのまとめ
http://so505is.livedoor.biz/
こちらのサイトをキーに周辺のサイトを探っていたところ、やはり Giga Pocket→SO505iS への書き出しは可能なよう。メーカー保証外ではありますが、壊れることもないだろうしとりあえずやってみました。
私が今まともに使える Giga Pocket 搭載 VAIO って C1MSX しかないので(笑)これを使ってみます。なんか Image Converter というツールがいるみたいでしたが、C1MSX の Giga Pocket LE から直接「CLIE 変換」をかけることができました(Giga Pocket エクスプローラからビデオカプセルアイコンを右クリックして「CLIE 変換」。フォーマットは gMovie 形式ではなく MoviePlayer 形式のもよう)。とはいっても、実際やってみる前に Image Converter のインストールとかいろいろ試していたので、もしかしたらこのへんのツールをインストールしてからでないと使えない可能性はあります。^^;
まあ、モバイルムービー対応機器として CLIE 用の機器と SO505iS が挙げられているわけですから、Giga Pocket のデータも CLIE 用に変換すればまあ使えるはずだよな・・・と思いつつ、変換をかけたムービーを Duo にエクスポートして SO505iS に挿し込んでみたら、ごく普通に使えてしまいました。

SO505iS with MobileMovie SO505iS with MobileMovie

というわけでムービーが入ったメモステ Duo を SO505iS に突っ込んでみました。
しかし、「モバイルムービー」をセールスポイントにしている割には、ムービー機能にアクセスするには手順が多くて面倒です。メインメニューから「エンターテインメント」→「メモリースティック」→「アルバム」→「モバイルムービー」→タイトル選択というステップを経てようやくムービーの再生が始まります。合計 6 回も決定ボタンを押さなくてはならない、というのはかなり煩わしいのですが・・・。同様に音楽再生機能「Music パネル」へのアクセスもやや煩雑なものの、「マイセレクト」に Music パネル機能そのものを登録してしまえば「My」ボタン→「Music パネル」という 2 アクションで音楽再生画面に移れるのですが、ムービーの方は登録できない(「メモリースティック」までのレベルしか登録できない)のでいちいちメニューからたどらなくてはならないんですよね。こんなことで本気でモバイルムービーを売る気があるのかと・・・(-_-;
タイトル選択画面の中に「WEGA」の文字が見えますが、これはまた後述します。

SO505iS with MobileMovie

ムービーファイルを選択すると、データの展開が始まります。1 時間程度のムービーファイル(Giga Pocket から標準画質で変換したファイル)で 10 秒前後かかるでしょうか・・・しばらく待っていると、再生が始まります。

SO505iS with MobileMovie SO505iS with MobileMovie

画質はこんな感じ。ってデジカメだとどうしてもモアレてしまって本来の画質が再現できないのが残念なのですが、思った以上に高画質(髪の毛やニットの質感もけっこうちゃんと出ている)ですし、動きも滑らか。まあ、あまり動きの速いシーンでは MPEG 特有のブロックノイズが発生して見苦しくなることもありますが、TV ドラマやニュース程度ならば全然問題ないクオリティだと思います(スポーツは厳しいかも・・・)。あくまで電車の中で顔に近い距離で観る、という前提ならば、2.3 インチ QVGA という画面サイズでも十分楽しめるものですね。内蔵スピーカも、さすがに音楽再生に使うのは厳しいですが、テレビ程度なら(音楽番組以外は)実用に耐える音が出せていると感じました。これは、私が思っていた以上に、モバイルムービー、面白いかも・・・。

と、ふとここで気付いてしまったのですが、

CLIE 持ってるなら CLIE で観ればいいジャン・・・

もともと CLIE 対応フォーマットに変換していて、しかも SO505iS 以前に Giga Pocket からエクスポートしたムービーファイルの再生に対応した NX80V を持っているにも関わらず、SO505iS での再生を試してみるまでそのことに気付きませんでした(笑)NX80V にメモステを挿し換えてみたら、当たり前のように再生してしまったし(^^;まあ、画面サイズはともかく、動画の滑らかさでいったら SO505iS の方が少しだけ上かな?という程度だったので、CLIE との比較では一長一短といったところです(「Handheld Engine」搭載の最近の CLIE ではまた違いそうですが)。

ちなみに、先日妹の結婚式で田舎に帰ったときに祖父母の家に顔を出しに行ったのですが、なんか居間に PLASMA WEGA があるんですけどー(汗)ちなみに私の祖父母や両親はソニーマニアではありません(ぉ
ちょうど「メモリースティックスタジオ」に対応したモデルだったので、さながら電気屋の店員のごとく WEGA でメモステにテレビを録画してケータイで観たり、前日の結婚式の写真を WEGA の大画面で観たりするデモをやってみせたりしていたのですが、Giga Pocket で録画したファイルを再エンコードして・・・というのに比べると、やはりメモステに直接録画できるのはこの上なくラクチンですね。まあ、WEGA のデフォルト設定ではメモステ録画のビットレートが低すぎてノイズだらけになってしまい、あまり観られたものではありませんでしたが、正しくビットレートを設定してさえやればかなり便利に使えそうです。

と、いう感じで、やってみたらけっこう楽しかったモバイルムービーですが、ひとつ問題があります。それは、↑にも書いたムービーの準備の問題。
ウチの場合録画環境を完全に PSX に依存してしまっているので、今回のテストでは PSX に録画済みの番組を一度アナログ接続で C1MSX の Giga Pocket で再録画し、さらにモバイルムービー形式に変換してメモリースティックにエクスポート・・・という気の遠くなるような作業を経ているんです。CPU は Crusoe なので変換には再生時間と同じかそれ以上の時間がかかりますし(全然進まないので途中で諦めて寝てしまい、朝できあがっているのを確認した(笑))結局なんだかんだで 1 時間番組をメモステに格納するまでに 3 時間くらいかかってしまったんですよね・・・その時間があれば普通にテレビで観れるって(ぉ
本当は、PSX のメモステスロットから直接エクスポートできればいんですけどね・・・スゴ録でできるというなら PSX から買い換えてみても良いくらい。あるいは VAIO でもテレビ録画時に通常のビットレートの他にモバイルムービー用のフォーマットも同時に作成してくれるとか、モバイルムービーを積極的に使ってほしければもっとお手軽に使えるための手段が用意されていればいいんですけどね。
本来この手の製品に最も親和性の高いはずの Giga Pocket がモバイルムービーを正式サポートしていなかったり、VAIO pocket とかぶるべきところがかぶっていなくてかぶらないべきところがかぶっている仕様/価格/発売時期な「HMP-A1」といい、昨シーズンあたりからソニーが全社で「モバイルムービー」に取り組んでいる割には、足並みが揃っていないというか、このへんのちぐはぐさは相変わらずですね。ソニーという企業に縦割りの文化が根強く残っていることは知っていますし、無数のバージョン/組み合わせが存在する Giga Pocket で広くモバイルムービーをサポートすることが事実上難しいことも分かりますし、新しいハードを売りたいという下心がある可能性も否定できませんが、ユーザー本位じゃないというか本気でやる気あるの?とすら言いたくなってしまいます。
「ケータイでテレビを観る」というだけの行為(本来、ケータイで観るということはあくまで手段であって目的ではない)に通常のメーカーサポートのあるやり方でやろうとすると(専用のレコーダだったり、WEGA の上位モデルだったりという)やたら投資をしなくてはならないというのも、どうかと思います。むしろ、既存の Giga Pocket やデジタルレコーダユーザーに、ちょっとの投資でモバイルムービーが楽しめますよ、という提案をしていった方が、モバイルムービー普及の近道であり、ユーザー全体に楽しみを提供できるやり方なのではないでしょうか。「シナジー」というのは、そういうことなのではないでしょうか?このあたりは、DIGA+D-snap という旬の製品の組み合わせで簡単に「モバイルムービー」できる環境を提供してしまった松下電器の方がよっぽど分かっていると思います。

なんかここ数日批判めいたことばかり書いてしまっていますが、この Column ではそんな批判ばかり書きたいわけじゃないんですけどね・・・なんだかユーザーのいないところでモノ作りをしているソニーの一面がここ数日目につく、というだけです。だってプラズマテレビの購入者の大半が私の祖父母のような中高齢者層だというのに、使われないメモステスロットをどんどん載せていくことにどれほどの意味があるのか・・・。

話がまた逸れてしまったので元に戻しましょう。
ともあれ私は C1MSX という Giga Pocket 搭載機の中では最もロースペックであろう機種でモバイルムービー用のファイルを用意したため、かなりの手間になってしまいました。しかし、別フォーマットにエンコードし直すというのはどんなに高スペックなマシンになってもそれなりに時間がかかるわけで。逆に、録画時に直接モバイル用のファイルも作成してしまうとかいうのでなければ、わざわざモバイル用にエンコードし直すなんてことを考えない方がシンプルに行くのかもしれません。いっそ Giga Pocket のファイルをそのまま使ってしまう、VAIO type U の VAIO Video Download Manager+クレイドルについた一発ダウンロードボタンというのが最もラクかつ高画質なソリューションなのではないでしょうか。現状、モバイル環境でムービーを見ようとすると環境を整えるのにかなりの投資を必要とするか、毎度手間をかけて携帯デバイス用にコンテンツを用意してやるかしなくてはならないのですが、そもそもモバイルで何かするということは、出がけに手間を取らせずサッと持ち出して気が向いたときにササッと使えることが重要なのです。昨日「HMP-A1」を触ってみたときにも感じていたのですが、価格さえ考えなければやはり VAIO type U はモバイルムービー端末としてはかなり優秀なスペックを持っているんですよね(バッテリはちょっと厳しいですが)。こういうコンテクストを踏まえてみると、VAIO type U というのは現在のタイミングで出るべくして出たコンセプトなのかもしれません。

それでもやっぱりもう少し「誰でも簡単に」モバイルムービーが楽しめる解決策が出てこないものですかね。現状ではどうしても敷居が高すぎます・・・今年末あたりになれば、PSX で録画した番組をメモステにエクスポートして、PSP でモバイルムービー・・・なんていう楽しみ方が一般化しているのかもしれませんが。ともかく、技術的に不可能でないのであれば、多少著作権の縛りがあっても良いから PSX からメモステに書き出せるようにしてほしいものですが・・・いかがでしょう>ソニーさん。


[ HMP-A1 ] 2004/05/27(Thr)
CLIE 関連で二つほど。

CLIE に対応した Bluetooth 接続の GPS「GU-BT1」が発表されています。
製品情報
http://www.sony.jp/products/Consumer/PEG/Acc/GU-BT1/
ASCII24 の記事
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2004/05/27/649781-000.html
ハワイでテスト運用されていた、GPS と PDA を使った街歩きナビ「Leplan(ルプラン)」のサービスが日本国内向けにも開始(レンタルではなく CLIE とこの GPS の販売による)されるのに合わせ、CLIE 専用周辺機器として GPS ユニットが発売されるものです。Bluetooth 接続ということで対応本体は PEG-UX50、TG50、NZ90 しかないのが残念なところですが(Bluetooth Stick「PEGA-MSB1」での動作はメーカー保証外)、電源投入後は公称 2 秒で現在位置を認識してくれるとのことですから、期待が持てそうです(というか今までのソニー製ハンディ GPS はひどいものでしたからね・・・)。
個人的には今の VAIO U101 や今度の type U で街歩きナビをしてみたら面白そうだな、というか透過型液晶しかなかった頃の C1 や U1 などと違い、ハイブリッド液晶を備えた今の VAIO U/type U(や CLIE)でこそ PC ナビをする意義があると思っているので、なんとかして PCGA-BA1/A あたりを使って VAIO U でも使えないものかと思っています。Bluetooth 非搭載 CLIE での動作に関しては、発売してからクリクラ!をまめにチェックしていればいいことがあるのかな?(笑

もう一つ、待望の CLIE TH55 対応 CF カードアダプタが登場しました。
HNT-CF1
http://www.sony.jp/products/Consumer/PEG/Acc/HNT-CF1/
ハギワラシスコム製のアダプタらしいのですが、販売元はソニーマーケティング。正式な CLIE 関連製品という扱いになるようですね。CF スロット内蔵の PEG-NX80V では対応していなかった DDIpAH-S405Cb-mobile 対応カード、So-netbitWarp 対応カードも使えてしまうというのがかなり嬉しいです。かなり完成度の高い端末といえる PEG-TH55 の弱点といえば CF スロットがついておらず、カードアダプタも存在しないことくらいでしたから、正式に CF 通信カードが使えるようになったことで旧機種からの買い換えも積極的に勧められるのではないでしょうか。というか、私自身がそろそろ CLIE も買い換え時かなぁ・・・と思っているのですが、この時期に関連製品しか発表されないということは、NX80V の位置に納まるべきニューモデルは今シーズンは出ないということでしょうか。となると・・・。


さて。今日の本題。
ソニーからハードディスクマルチプレイヤーの問題作(!?)「HMP-A1」が突如発表されました。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200405/05-0527/
製品情報
http://www.sony.jp/products/Consumer/HMP/
えー、ポータブル HDD プレイヤーというと先日「VAIO pocket」が発表されたばかり。その発売まであと 10 日もないっていうかソニスタの先行予約販売開始の 4 日前ですよ!!そんなタイミングでこんなものを発表するなんて信じられない(笑
っと興奮していても仕方がないのでこの製品の概要を説明しますと、VAIO pocket と同様横長タイプのポータブルプレイヤーで、3.5 インチの QVGA(320x240)TFT 液晶と 20GB を備え、音楽再生だけでなく静止画や動画の再生にも対応したマルチプレイヤーとなっています。
基本的な仕様を VAIO pocket 発表時の比較表に当てはめて VAIO pocket および iPod と比較してみますと、


HMP-A1VAIO pocketiPod 20G
高さ129.6mm115.2mm104.1mm
75.6mm63.3mm60.9mm
奥行22.0mm17.2〜27.0mm15.7mm
重量250g195g158g
対応フォーマット
Giga Pocket、
MPEG-1/2/4、
JPEG、MP3、WAV
ATRAC3、
ATRAC3plus
MP3、MP3 VBR、
AAC、Audible、
WAV、AIFF
PC との接続方式
USB 2.0
USB 2.0
IEEE1394a、
USB 2.0
バッテリ稼動時間8 時間20 時間8 時間
価格\62,790\52,500\44,940

※例によって HMP-A1 および VAIO pocket はカタログ上は上記以外のファイルフォーマットにも対応していますが、転送時に転送ソフト側で自動的に上記フォーマットに変換してしまうため、本表では本体ハードウェアがサポートしているファイルフォーマットのみを記載しています。また、HMP-A1 のバッテリ稼働時間は音楽再生のみの場合。MPEG-2 4Mbps の動画を再生した場合のバッテリ稼働時間は 4 時間程度とのことです。

・・・という感じになっています。サイズ的には VAIO pocket より一回り、iPod より二回り近く大きくなっていますね。重量で言えば VAIO pocket の三割増し程度。これは、けっこう大きいのでは・・・まあ、動画再生に対応していることにどれだけのメリットを感じるか・・・で、VAIO pocket や iPod に対する評価も違ってくることでしょう。

そして・・・この HMP-A1 の最大の特徴であり謎でもあるのが、対応フォーマット。音楽再生の対応形式がソニーが今まで推してきた ATRAC3/plus ではなく MP3 になっています。そして、転送アプリケーションは SonicStage ではなく MusicMatch Jukebox。転送時の著作権管理はきっちりされるあたりが国内メーカーの製品らしいですが、なぜここにきて ATRAC3/plus を否定するような製品を出すのかな・・・個人的には ATRAC3/plus の著作権管理はちょっと厳しすぎるのでもう少し緩くしてほしいとは思っていますが、かといって(今後のソニー製品は全て ATRAC3/plus から MP3 へ方向転換する、というならともかく)今さら ATRAC3/plus を捨てる意味が分かりません。しかも AAC でも WMV でもなく MP3 対応というあたりも・・・。
・・・と、なんだか VAIO pocket の後なせいか対応音声フォーマットにばかり注目が集まっていますが、この製品のメインはあくまで HDD ビデオプレイヤーです(笑)。しかし、VAIO 関連製品「PCVA-HVP20」の後継製品であるように見えながら、VAIO ブランドではなく、VAIO ブランドのポータブルビデオプレイヤーは年末に「VAIO pocket」シリーズの新製品として投入予定とのこと・・・まあ、言ってみれば CoCoon とスゴ録と PSX のような関係なのでしょうが、本来なら HMP-A1 の方が VAIO ブランドとして登場してもおかしくない仕様なのにそうではないということは、やはり「開発したカンパニーが違うから」の一言で片づけてしまうのでしょうか?同じ時期に似たような製品を乱発してしまうのは最近のソニーの HDD 系製品によく見られる傾向であり、同時にソニーという会社の悪いところであると思います。足並みが揃ってないというか、ちぐはぐというか。企画から市場投入までのスピードを上げるためにカンパニーの意志を尊重して作らせるのはいいんですが、本気で何かを浸透させようとするのなら全社でちゃんと取り組んでいかなくてはならないのに。規格や方式が乱立し、市場が混乱することは、ユーザーにとって害があるばかりなのに。ただでさえ、ソニーという会社は他社との関係においてメディア規格の標準化をこじらせる原因になりやすい会社なのに・・・。いつからこういう一本筋の通ったビジョンの見えない会社になったんでしょうか??

話が横道に逸れてしまいましたが、この製品、ビデオプレイヤーとして見た場合には非常に真っ当です。従来製品(PCVA-HVP20)よりコンパクトになっていますし、重量も 17% 減。スタミナもカタログスペック上では従来製品の 50% 増。価格も PCVA-HVP20 および VGF-AP1 の約 \10,000 増となっているのがけっこう痛いですが、対応フォーマットの幅広さを考えると妥当といえば妥当なのかな(あくまで「ソニーロゴが入った製品として」の比較ですが)。

で、この製品なのですが、今日仕事帰りに別件で閉店間際のお台場に行ったらメディアージュにて「『アレ』もうご覧になりました?」・・・既に展示が開始されていてビックリ。早速見せていただいてきました。おそらくユーザーサイトでは最も早い記事になるのではないでしょうか?

HMP-A1

HMP-A1 の実機。なんか相当急いで展示されたらしく、まだマニュアルも届いていないとのことでした(笑
サイズ的には(直接比較はしていませんが)やっぱり VAIO pocket より一回りは大きい感じでしょうか。でも形状が似ているせいか、兄弟機っぽい雰囲気がありますね。

HMP-A1 HMP-A1

正面は黒いアクリルパネルに覆われていて液晶がキレイに見えます。VAIO pocket よりは動画向きな感じかな。ただ「クリアブラック液晶」と違って映り込みは気になるように思いました。
背面はヘアライン加工されたブラック塗装のアルミ(?)素材。このへんはあまりこだわっていないように見えた VAIO pocket よりも高級感がありますね。ただ、VAIO pocket ではグリップが太くなっていたので持ちやすかったのですが、HMP-A1 ではグリップが細め(というかフラットに近い)な分滑り止めの突起がついています。

HMP-A1

タッチパネル式のインタフェース。くぼみの部分が静電容量式タッチパネルになっていて、この上に指をスライドさせることによってスクロール等の操作を行います。それぞれのボタンのところをタップするとクリック的な動作をします。うーん、慣れればそれほど悪くないのかもしれませんが、ちょっとだけ触ってみた感じでは VAIO pocket の方が直感的かな、と思いました。
そして、このタッチパネル、反応よすぎ(笑)ちょっとしたことでパッドが反応してしまうのでカーソルがどんどん飛んでいって不便に感じてしまいました。

HMP-A1 HMP-A1

上端には操作ボタン、左端には入出力端子があります(ピンボケでごめん^^;)。
操作系が前面のパネルに集中せず、ボリューム等のボタンが一部この位置にあるのはちょっとどうなんだろう?一ヶ所に集まっていた方が操作しやすいと思うのですが・・・。
入出力端子が左端にあるということは、VAIO pocket のようなクレイドルはないということみたいです。充電にはいちいちサイドカバーを開いて AC アダプタを挿してやらなくてはならないのがちょっと面倒。USB 端子も同様です。また、AV OUT 端子があるのでテレビ等への出力も可能。MPEG-2 ならばそれなりに高画質なので、大画面のテレビに出力しても楽しめそうです。

HMP-A1 HMP-A1

画質はこんな↑感じ。デジカメ写真なので若干モアレてますが、3.5 インチ QVGA というスペック以上に高精細に見えます。PCVA-HVP20 とはパネル自体が変わったのか、画面サイズ自体は同じもののこちらの方が美しいですね。HVP20 で感じられた画面周辺部の暗さも気になりませんし、発色も鮮やかです。
画面解像度だけでいうと最近の携帯電話とほぼ同じですが、やはり画面サイズが大きい方が細部の表現が分かりやすくなって情報量が多く感じますね。斜め方向の線には若干ジャギーを感じる部分もありますが、画面サイズを考えると許容範囲でしょう。

HMP-A1 HMP-A1

操作画面。基本的に液晶右隣のパッドをタップしたりスライドさせたりすることで操作します(G-sense と違ってクリックはなし)。画面構成は PSX ライク(色設定は数種類から選択可能、写真はホワイト)な階層構造の操作性になっています。G-sense も慣れが必要な操作系でしたが、これもけっこう慣れが必要かもしれません。G-sense よりは操作のイメージはつかみやすいのですが、パッドの感度が良すぎるのでカーソルが移動しすぎてしまったり、早送り/早戻しも行き過ぎてしまったり、ちょっと使いづらかったですね。発売までにこのあたりの感度は再調整されるとは思いますが、慣れれば G-sense の方が使い勝手が良いかも、と思いました。そもそもこの製品はメインが動画なので、VAIO pocket のように大量の音楽ファイルを扱う場合はやはりいろいろな切り口で曲検索ができる VAIO pocket の方が向いていると言えそうです。楽曲のジャケット表示もできますしね。
ちなみに HMP-A1 は音楽再生中は(デフォルトでは)自動的に画面がオフになるようです。

・・・といったところです。正直、VAIO pocket に比べて真っ当な(笑)操作方式を採用している HMP-A1 の方が使いやすいのかな?と思っていましたが、実際にはパッド感度の問題もあり現時点では VAIO pocket に分があるように感じました。
何かと比較されがちな両製品ですが、やはり一方は音楽、一方は動画に特化した仕様になっているので、用途によって明確に対象ユーザーが異なってくると思います。やはり音楽を聴くならサイズが小さくバッテリも持ち、ATRAC3/plus 対応な VAIO pocket なのかな・・・と思います。音楽中心で HMP-A1 を選ぶくらいなら iPod でいいですしね(笑)あとは、動画再生にどれだけメリットを感じられるか、でしょう。個人的には最近モバイルムービーがかなりアツくなってきているのですが、ウチはモバイルムービー用の録画環境が弱い(C1MSX くらいしかない)ので、HMP-A1 の対象ユーザーにはなり得ないかなあ。

# O さん、長い間本当にお疲れさまでした!

■記事リンク
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0527/sony.htm
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040527/sony.htm
ケータイ Watch の記事
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/19023.html
ITmedia の記事
http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0405/27/news028.html
ASCII24 の記事
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2004/05/27/649777-000.html
デジタル ARENA の記事
http://arena.nikkeibp.co.jp/news/20040526/108671/
MYCOM PC WEB の記事
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2004/05/27/015.html


[ NETJUKE ] 2004/05/26(Wed)
ソニーが中心となって運営する家電向け音楽配信サービス AnyMusic がサービスを開始してからほぼ一週間が経過しようとしています。先週末お台場に出かけた際、このサービスに対応したソニー製端末「NETJUKE NAS-A1」が展示されていたので、ちょっと触ってきました。

NAS-A1 NAS-A1

CoCoon を意識させるホワイトベージュの筐体。サイズはけっこう大きいです。正面から見て CD ジャケット 2 枚弱くらい、奥行きはデスクトップ PC の筐体くらいあるでしょうか。まあ、中に入っているのが Linux なので、コンパクトなキューブ型デスクトップ PC と同じくらいの大きさは必要になりそうなものですが。

NAS-A1 NAS-A1

動作中にフロントパネル上部にぼんやりと光る青いイルミネーションや操作ボタンの「ANY MUSIC」に埋め込まれた青い LED がかなり CoCoon を彷彿とさせます。というか、もともと CoCoon シリーズとして開発されていたようなので、それも当然というか。天板についている操作ボタンも初代 CoCoon チャンネルサーバーとよく似ていますね。もっとも、この機械はほぼリモコンでの操作が中心になるので、本体についている操作ボタン類は飾りみたいなものですが。
フロントパネルを開くと CD トレイ、メモステスロット、ヘッドホン端子が顔を出すのですが、この中のデザインは至極あっさりしています。というかあっさりしすぎて AV 機器というよりも PC 的な感じがしますね。でも、このメモステスロットがごく普通のメモステスロットかと思いきや・・・

NAS-A1

メモリースティックを挿入すると、スロットイン方式の CD や MD のように「すーっ」とスロットに引き込まれていくいかにも AV 機器的な動作をするのでびっくりしました。普通の PC のメモステスロットと同じように挿し込むと途中でロックされるだろうと思って挿してみたら、中に引き込まれていってしまったのでかなり焦りました。(^^;

NAS-A1

付属のリモコン。
色といい、形といい、ボタン配置といい、まるっきり CoCoon です(笑

NAS-A1

AnyMusic のトップ画面。メニューには音楽ダウンロードサイト Mora、CD オンライン販売 HMV、FM オンエア情報サイト TOKYO FM へのリンクが張られており、それぞれのコンテンツが利用できます。NAS-A1 には FM チューナも内蔵されていて、放送中の楽曲情報をその場でチェックし、その情報をキーに Mora でのダウンロードや HMV での CD 購入ができる模様(現状では TFM 系列の放送のみ)。ちょっと前に登場してあまり流行らないまま消えていったソニーの eMarker 的な機能と言えます。

NAS-A1

Mora のダウンロード販売画面。
やはり、家電(オプションの専用液晶ディスプレイのほか、TV に接続することも考えられています)での利用を考えて極力見やすい文字サイズ、リモコンで操作しやすいシンプルな GUI になっていますね。1 曲 \270 ってまだまだ高いような気もしますが、これはこれからの企業努力なのかな。

NAS-A1

HDD ジュークボックス・・・は、まあ、普通(笑
アーティストごとなどのカテゴリに分類できるフォルダの下にアルバム→曲という階層構造で管理されています。「Do VAIO」のような凝った GUI を見てしまうと、ちょっと寂しい気がしますね。もう少しダイナミックに操作できるようになって、楽曲だけでなく PV も一括で扱えるようになってくるともう少し面白くなるのでしょうが、現状ではまだ一年半前の CoCoon と同じ感じであまり面白くありません。家電ならではの使いやすさを訴えるなら、この辺も努力が必要・・・というところでしょうか。だいいち「フォルダ」という概念自体が PC 的ですしね・・・。


デモ機では楽曲や CD のオンライン購入までは試せませんでしたが、製品自体を触ってみた感じでは「まだまだこれからかな・・・」という雰囲気でした。Mora や HMV の UI に関しては画面サイズ(HD 非対応のインターレース TV での使用も考慮しないといけないため)の縛りがあるので大きな変化は望めませんが、NAS-A1 が提供する GUI のレベルで本当に「PC レスの使いやすさ」が実現できるのかどうか。発想の起点が PC や従来の Web のそれにとらわれてしまっている面があるので、PC を使っている身としては「これなら PC でいいんじゃないかな?」と思ってしまいます。まあ、あくまで家電という位置づけなので、PC ではまず実現不可能なスタンバイ/レジュームの早さや静粛性などが家電的な使い勝手という見方もできますが、これに \100,000 払うくらいなら一番安い VAIO を買った方がいいんじゃないかと思います。少なくとも携帯電話ユーザーを取り込めるような GUI(操作性やリッチさという点で)が実現できればもう少し PC との違いが見えてくるのでしょうが。

とはいえ、FM 局との連動というのはちょっと面白そうですね。今のところ TFM 系列しか利用できませんが、これが他の FM 局や有線放送ともリンクしていけるようになれば面白そうです。例えば、外出先のお店で流れていた有線放送の曲が気になったときに携帯電話や PDA のアプリケーション上で時間帯をクリップしておいて、帰宅後赤外線で NAS-A1 にデータを送り、曲情報を確認した上で Mora や HMV から購入できる・・・というソフトウェア版 eMarker みたいなソリューションがあると面白そうです。まあ楽曲のダウンロード販売以外なら i アプリで直接通信して楽曲情報を入手したり、携帯電話から HMV に発注できたり(CD の代金は携帯電話の利用料に含ませるか、携帯電話に FeliCa が搭載されたら FeliCa 経由で課金)着メロや着うたとしてダウンロード購入できるといった使い方もアリだと思いますが(そうなると NAS-A1 のようなアプライアンスは必要なくなりますが、AnyMusic がサービスの基盤を提供するというビジネスは可能でしょう)。要は、エンドユーザーが音楽に触れるきっかけはいくらでもあるのであって、それをトリガーにいろんな楽しみを提供することは可能だということです。レコード業界も業績不振を Napster や Winny のせいにする暇があったら、そういう努力をすればいいのに・・・。
Apple の iTunes Music Store が米国でブレイクした理由は、レコード会社による音楽配信サービスが浸透していなかったことのほかに、楽曲の購入価格が安いこと、MP3 という著作権の縛りの緩いフォーマットがユーザーにとって扱いやすかったこと、そして iPod が売れたことなどたくさんの理由があると思います。その iTunes が日本に流れ込んでくる前に国内の勢力がサービスを立ち上げ一般化させてしまえるタイミングは、今がほぼ最後なのではないでしょうか。MP3 というフォーマットが普及したのはいろんな意味で「扱いやすい」からにほかならなかったと思いますが、逆に言えば「扱いやすい」という条件さえクリアしていて、なおかつ MP3 に勝るメリットを備えていれば、著作権保護されたコンテンツであっても普及する可能性は十分にあると思います。おそらくそのメリット(単に楽曲をダウンロードしたり、再生したりという以上のプレミアム)を提供することが AnyMusic 普及のキモになると思うのですが、今の AnyMusic および対応機器はまだそれができるレベルにすら達しておらず、ようやくサービスが提供できるようになったにすぎません。AnyMusic が広く認知され、対応機器が普及していく(今回のような専用機器という形ではなく、デジタルビデオレコーダ等に統合された形での普及が将来的なスタンダードになるでしょう)か、やがて日本にも押し寄せるであろう iTunes の波に飲まれてしまうのか。AnyMusic がサービスを開始したこれからが、本当の勝負といえるでしょう。

■記事リンク
ITmedia の記事
http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0405/26/news021.html


[ DSC-F88 インプレッション ] 2004/05/24(Mon)
土日はすっかりサボってしまいました。GW は、まあそれなりに時間は取れましたが、翌週は妹の結婚式で帰省でしたしその次の週は Do VAIO World だけで週末が終わっていったので(笑)ひさびさに更新もお休みさせていただいて無為にすごしていました。
土曜はシネマメディアージュまで、公開初日の『トロイ』を見てきました。劇場で映画観たのって王の帰還以来かな?内容については触れませんが、面白かったです。ただ、後半は半分ただのファンサービスになっているのが・・・(笑

ついでにソニスタショールームで展示が開始されていた DSC-F88 も見てきました。
こないだのイベントで書きすぎたせいでフォトレビュー形式の記事はしばらくやりたくないのですが(ぉ 軽くお届けしたいと思います。

DSC-F88

従来のイメージを忠実に踏襲した DSC-F88。基本デザインは先代 DSC-F77A の発展型ですが、素材感とかグリップの感じとか、以前の DSC-F55K のイメージに戻った感じもします。ズーム機構を内蔵してレンズ部の存在感がずいぶん増していますね。

DSC-F88 DSC-F88

回転レンズにもついに「3x OPTICAL ZOOM」の文字が刻まれたレンズ部。最近の他のほとんどの Cyber-shot にも搭載されているカールツァイス「バリオテッサー」レンズです。テレ端での F 値が少し変わっていますがほぼ DSC-T1 系と同じ光学系を搭載しているとみていいでしょう。
F77A と同様に光学ファインダも備えています。

DSC-F88 DSC-F88

操作部&液晶画面。この辺は他の Cyber-shot と共通ですね。F77A にも一応スマートズーム用のズームレバーがついていましたが、今回のはもちろん光学ズーム。このズームレバーも狭い部分に実装されていますが、周辺を少し盛り上げてみたりレバー自体の表面積を少し広く取ったりと操作性に関しては極力工夫しているようです。
液晶は 1.8 インチ TFT、134,000 ドットの P100 と同じ仕様。まあ、フツー(笑)そういえば少し前までの Cyber-shot の液晶って本体背面から少し飛び出た形でハードコートが施されていましたが、最近のは背面のラインよりも少し奥まってアンチグレア処理がされたものに軒並み変更されていますね。こちらの方が傷が付きにくいので個人的には歓迎です。

DSC-F88 DSC-F88

両サイドはほぼ DSC-F77A と同じ。バッテリが P100 と同じ「インフォリチウム R」になって容量が大きくなりました(満充電状態で普通に 180 分近く連続撮影できる模様)。本体は若干大きくなりましたが、これだけバッテリが持てば通常はほぼ交換しないで済みそうです。
また、P100 と同様のクレイドル(Cyber-shot ステーション。P100 と共通ではないらしい)がオプション扱いになったため、標準では AC アダプタでの充電に変更になりました。そのための DC IN 端子なんかもついています。

DSC-F88 DSC-F88 DSC-F88

旧モデル DSC-F77A との比較。数字上ではさほど変わっていないように見えても、実物で比べるとしっかり一回り違う気がします。しかし、厚みが増してグリップがついた分 DSC-F88 の方がホールド感は良いですね。ホールド感って撮影時のブレに直結してしまうものなので、少なくともレンズが同じでも T1 系よりは手ブレしにくいのではないでしょうか。もっとも、被写体ブレには全く効果ありませんが・・・。

試写は特にしてみませんでした(シャッターは切ってみたけど本体の液晶画面での確認のみ)。まあ、T1 とほぼ同じかと・・・しかし T1 のシャッタースピード問題に関してはあちこちで相当言われており、ソニー自身も認識しているようなので、今後のモデルでなんらかの対策が施されることには期待できるのかもしれません。
個人的にはこのようなレンズ性能の低いカメラが市民権を得ていくことは良くないと思っているのですが、F77A や T1 の人気を見ていると F88 が売れてしまうのは必然なのかな。デジカメやカメラ付きケータイの登場で写真を撮ることが「ハレ」から「ケ」の行為に変わった、と言われるようになって久しいですが、それに伴って撮影品質よりも撮影することそのものの楽しさが重視されるようになったことは、良いことでもあり、同時に良くないことでもあると思います。とはいえ、より小型に、より高画素に、という相反する要求を同時に満たそうとするとどうしてもこのようないびつなスペックにならざるを得ないのですが・・・CPU がクロック至上主義から付加価値主義へマーケティング戦略を変更したように、デジカメもそろそろ「画素数」以外のポイントにフォーカスが当たってもいいと思うのですが、成熟したとはいえ、まだまだ市場はそれを許してはくれないのでしょうか。


[ PCGA-UMS3/B & VGP-MCA10 ] 2004/05/21(Fri)
掲載が遅くなってしまいましたが、今回発売された VAIO 関連製品のうち「PCGA-UMS3/B」「VGP-MCA10」を購入しました。いずれも Sony Style にて購入。
まあどちらも割と普通の関連製品なのですが(笑)一応レポートしておきたいと思います。


PCGA-UMS3/B PCGA-UMS3/B

USB 光学マウス「PCGA-UMS3/B」。今までシルバー、バイオレット(と限定 SS RED)しか存在しなかった PCGA-UMS3 シリーズに加えられた新色です。ブラックといっても、VAIO 第 2 章のカラーリングに合わせていわゆる紫が塗り込まれた「VAIO ブラック」になっているのかな?微妙すぎてよく分かりませんが(^^;
今までの UMS3 は光沢感のある塗装でしたが、UMS3/B ではツヤ消しになっていてちょっとシブい感じ。

PCGA-UMS3/B PCGA-UMS3/B

私が愛用している SS RED との比較。形は同じですがカラーリングでだいぶ違った感じになりますね。やっぱり SS RED は何度見てもカッコイイです(笑
ブラックの方はホイールや側面のパーツがシルバーグレーになっていますが、このへんももう少し落ち着いた色の方が好みだったかも。グレーの樹脂やゴムってちょっと安っぽく見えてしまいますからね。これは SS RED のブラックパーツを外して二個イチにして「ALL BLACK」にするか・・・ってそんなもったいないことはできません(^^;
底面の型番ラベルは従来のものよりも中国製っぽさが漂ってます(ぉ まあ以前のモデルも中国製ではあったんですが、やっぱりラベルにこうして中国漢字が書いてあると、なんだか萎え・・・。

PCGA-UMS3/B

ケーブルや USB コネクタもグレーになりました。付属のケーブルクリップまでグレーになり、いよいよ VAIO 紫が使われなくなったわけですが、かといってグレーなのもちょっとツマラナイですよね。差し色に今の VAIO のパッケージに使われているエメラルドのクリップにしてくれれば良かったのに。

マウスとしては、フツー(笑)まあ同じ PCGA-UMS3 シリーズなので持った感じとかは同じですが、表面がザラザラになったので手触りにちょっと安心感があります。あと、SS RED に比べて若干ストロークが深く、クリック感が固めになったかな?このへんは単なる個体差かもしれませんが、従来の機種より少し変わったような気がします。底面のシールも変わっているので、もしかしたら OEM 元(製造元)が変更になったのかもしれないですね。


VGP-MCA10 VGP-MCA10

こちらはカードリーダ「VGP-MCA10」。VAIO ブランドとしては初めてのメモリカードリーダです。
写真からも分かるとおり、X505 付属の無線 LAN カード(PCWA-C300S/B)と同デザインになりました。
カードのコネクタ部に CardBus 対応の GND がついていませんが、メモリースティック PRO の高速転送にはやはり対応しない模様。

VGP-MCA10 VGP-MCA10

カードスロット部の写真。メモリースティック/PRO、SD/MMC、スマートメディアに対応したマルチスロットになっています。残念ながら Duo にはネイティブ対応しておらず、Duo アダプタ経由での利用になります。最近メモステを購入するときはデジカメ以外にもネットワークウォークマン、ケータイでの利用も考慮してほぼ Duo しか購入していないのですが、そろそろ STD/Duo 両対応のカードリーダも出してほしいですね。
スロットにはイジェクトボタンがついていません。一般的なメモステリーダだとイジェクトボタンがついていて、カードを PC に挿しっぱなしでもメモステだけイジェクトできたのですが、これは毎回カードを抜いてからメモステや SD を抜かなくてはならないのが少し面倒です。
写真を見る限りメモステスロットと SD/MMC スロットは排他利用ですが、スマートメディアはメモステや SD と同時に挿入できそうです。しかし私はスマートメディアを持っていないので確認のしようがありません(笑

このカードリーダ、どれくらい速いのか?を調べるため、「FDBENCH」(HDBENCH から派生したストレージベンチマークソフト)を使って計測してみました。比較対象はソニーのメモリースティックリーダ「MSAC-PC2」、カードは高速版 Duo「MSA-M128A」(いわゆる紺色 Duo)、PC は PCGA-X505/SP を使用しました。

ModelReadWriteReadWriteRandomRRandomWDisk
MSAC-PC2622891461894241E:\10MB
VGP-MCA1092811658991168480F:\10MB
ModelCopy (KB/s)2K32K256K1MB
MSAC-PC234011143481724
VGP-MCA10520162097341121

アクセススピードは全体的に MSAC-PC2 の 50% 増しといったところでしょうか?体感でも速くなっているのを感じます。本当は現行の「MSAC-PC3」と比較したかったところですが、持っていないため比較できませんでした。
まあ速度的なものよりもメモステ PRO に対応した PC カードアダプタを持っていなかったので、そちらの方がありがたいですね。スマメや SD/MMC は・・・使う予定はないなあ(笑
確か今までのメモステリーダって PC カードタイプでも \7,000 くらいしたのですが、このカードリーダは複数のメディアに対応して \3,129(Sony Style 価格、税込)。なかなかお買い得なのではないでしょうか?ちょっとオススメです。


[ Communication, Creation & Entertainment ] 2004/05/19(Wed)
お待たせしました・・・ようやく完成しました、イベントレポート。

→VAIO Column 特別編「『Do VAIO World 2004』レポート」

type U に関しては書きたいことがたくさんありすぎたこともあって後回しにしていたらすっかり遅くなってしまいました。Web 上にはすでにたくさんの type U 関連記事が掲載されてしまっていますから VAIOethics の記事にももう新規性はあまりないかもしれませんが、例によって無駄に分量だけはあるので(笑)購入を検討されている方やとにかく情報が欲しい方は参考にしてみてください。ご意見ご感想もお待ちしています。掲示板でもメールでも。m(._.)m
そういえば Sony Style サイト上にもイベントレポートが公開されていますね。
http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Special/Do_vaio/
公式サイトらしく楽しさが伝わってくるキレイなページです。実は私もお台場でインタビューを受けていてちょこっと写真も撮られていたりします(顔を伏せているので分からないでしょうが)。とにかくスタッフの皆さんも非常に良い笑顔で応対されており、みんなが新しい VAIO に期待感を持って望んだとても楽しいイベントだったと思います。このワクワク感がこれからの VAIO でずっと続いていってほしいですね。


さて、一昨日は「Do VAIO」が目指した思想を中心に、私が「Do VAIO」に共感した点についていくつか書いてみました。でも、今日は逆に「Do VAIO」のここが足りない、というところを主に書きつつ、2004/夏「Do VAIO」関連記事の総括としたいと思います。
PC で AV を扱うこと、という切り口で書いてしまうときっとTamaさんのVAIO日記と同じような内容になってしまいそうなので、私はちょっと別の観点から。

ハードウェアに関しては、おそらくこれ以上ピュア・モバイルのラインナップが増強されることは短期的に見ればほぼないのではないかと思っています。10.4〜12.1 インチクラスの 1 スピンドルくらいは出るかもしれませんが。
というのも、もう「VAIO」は普通のパソコンはあまり作りたくないんだと思うんですよ。2 スピンドルでもそれなりに軽くすることが可能になった今、ほんの 200g の違いであれば DVD 観れた方がいいじゃん、といって光学ドライブを載せるのが今の VAIO。しかも「Do VAIO」を載せる意義があるかどうか、製品の性格が「Do VAIO」に馴染むかどうかが重要なポイントになっていて、おそらく type K や極端に言えば type S なんかも現時点ではあまり「Do VAIO」には馴染まない「普通のノート」だと感じてしまうくらいです。なので、ポータブル AV ビューワとしての生き方を見つけた type U ならともかく一般的な 1 スピンドルモバイルは「Do VAIO」できる要素がほとんどないと言っても過言ではありません。
技術的な観点から言うと、X505 が出せてしまった今、1 スピンドルで軽く薄く、なおかつ一般的に PC として購入可能なモバイル機を出すのは、そう難しいことではないでしょう。そんな製品を待っていた、というユーザーはたくさんいると思いますし、確かに私もその一人です。しかし、X505 を見てしまった我々のうち何人かは、その製品に対してこう言うでしょう――「VAIO らしくない」と。バランスが良くて使いやすそうなモバイル機ではあっても、極端なこだわりがどこかになかったらきっとデザインが VAIO っぽいだけで中身は Let'snote や MURAMASA と変わらない、面白くない、という見方が出てきてしまうのは仕方のないところだと思います。
逆に、type E や type V のような超メジャー路線も攻めつつ、手を抜かずに VAIO U や X505 のような超ニッチモデルにも挑戦し続けているメーカーってソニーくらいのものなので、VAIO の「象徴」としてでもいいから、「Do VAIO」に馴染まなくてもいいから、キレたモバイル PC だけはやめないでほしいですね。
まあ、ソニーさんが出したいかどうかはともかく、ソニーの軽量 1 スピンドルノートを待っているユーザーは相当数いることは確かなので、ここらで出しておいていただかないと困るのですが・・・。

閑話休題。

これ、以前も書いた記憶があるんですが、ごくごく初期の VAIO の壁紙には「VAIO」のロゴマークの他に「Communication, Creation & Entertainment」の文字が入っていたと思うんです。つまり、VAIO が目的としていることは、「人とのコミュニケーションをとること」「創造すること」そして「楽しむこと」。この三つを柱に VAIO のハードウェアとソフトウェアが成り立っている、と考えていました。ある意味ここが VAIO の「原点」であり、今回の「VAIO 第 2 章」で帰ってきた原点もきっとここだろう、と思っています。
しかし、実際はどうかというと、確かに「Do VAIO」によって今後「Entertainment」を簡単に楽しむための環境は整備されていきそうな気はします。

では、「Communication」と「Creation」は?

最近、VAIO において「Communication」と「Creation」という二つの要素は年々弱まってきていると思っているんですよね。
「Creation」については、SonicStage Mastering Studio の登場で少しクリエイティブな要素が入ってきたかな、と思いましたが、今回の新製品では「Creation」の土台としてよりもむしろオーディオ機能のイコライザ的な役割が強くなってしまいました。もう一方のビデオ編集については、DV 編集は VAIO の登場当初から DV カメラを持つ世のお父さんというユーザー層からいっこうに層が広がっている気配は見えてきません。3DCG も、静止画の編集もパッとしない・・・何か創造的なアクティビティが他にないのでしょうか。え、テレビを録画して CM カットして DVD に焼いたら「Creation」?それマジで言ってますか?

「Communication」だって、MEET サービスが終わって ImageStation も有料化されて、もう VAIO が標準で提供してくれる Communication の手段ってメールと Web くらいしかないんじゃないでしょうか?まあ最近では音声や映像ベースでのコミュニケーションはどちらかというと携帯電話事業者の担当範囲になりつつあるので、PC を起点にこれらの「Communication」系アプリを一般化していくのは難しいとは思いますが、だからといって PC を使ってできる「Communication」はきっともっと幅広い種類があるはずです。
私は最高のエンタテインメントはコミュニケーションだ、と思っているので、PC で「Create」した何かをネタに家族や友人、恋人と「Communicate」することがより楽しい「Entertainment」に繋がっていく、と信じています。大量生産された既製品の楽しさよりも、個人的な思い入れやエピソードのこもった創造物のほうがその個人と周辺にとっては絶対に面白いものになるはずです。だから、できるならば VAIO によって人の「Creation」の可能性を広げ、よりリッチな「Communication」をサポートすることで人々の「Entertainment」を作っていく存在になってほしいんですよね。それを「Do VAIO」を使って「VAIO する」ことを起点に誰でも簡単にできるようになれば素晴らしいと思いませんか?つまりは、「Do VAIO」には「Entertainment」のみならず「Communication」と「Creation」の入り口にもなりうるポータルアプリケーションに成長していってほしい、ということです。


[ DSC-F88 ] 2004/05/18(Tue)
なんだか VAIO 新製品で盛り上がっているうちにソニスタの他の企画が地味に進んでいたみたいですね。(^^;
Advisory Staff Meeting
http://www.jp.sonystyle.com/Gallery/ASM/
先月から始まっていたこの企画。ユーザーが Advisory Staff Meeting に参加できる企画があったようです。しかも、なんか知らない間に昨日の夕方で応募が締め切られているし(笑)なんかイベントをやるなら参加してみようかと思っていましたが、理由あって顔を晒せないのでどちらにしても座談会には応募できなかったわけですが・・・。
この企画自体、最初は注目していたんですが、最近さっぱり見なくなってしまったんですよね・・・。期待していたものとはちょっと方向性が違うのかな・・・というか、blog もやっていますが、正直、ビミョー・・・。著名人を集めて企画をするからには、モノにコダワリを持っている有名人の、買い物へのコダワリだとかモノを選択する上での観点みたいなものが感じられると良かったんですが、普通に日記を書かれてもねぇ(笑
この春からの Sony Style は「ショッピング・パレット」を始めたりして「ショッピングそのもののエンタテインメント化」を狙っているのでは、と思っていましたが、実際やっていることといえば衝動買いを煽っているだけのような気が。モノへのこだわりを持って買い物自体を楽しむということと、買い物自体を目的にして衝動買いを続けるというのは少し似ているようで全然違うものなんですけどね。
人がモノを「買う」という行為は、がんばって働いた結果(会社などを通じて)お客様からいただいたり、何かのご褒美にもらったお小遣いみたいな大切な「お金」を自分が「幸せ」になるための、あるいはその「モノ」を買うことによって自分がなれるであろう「幸せ」そのものに変換していく行為だと思うんです。そんな大切な「お金」を使うわけですから、間違ったものを買って後悔しないよう、良い選択をするためのヒントを与えていくのが Advisory Staff であったり、自分たちの実体験を情報として提供する我々ユーザーサイトのような存在なんだと思うんです(あ、別に Advisory Staff の方々が悪いという意味ではありませんので誤解なきよう)。衝動買いを助長するだけの企画ではなくて、もう少し意味のある企画を期待していたのですが・・・って、今までソニスタに散々衝動買いさせられてきたお前が何言ってんだって感じですが(ぉ
ショッピングの「スタイル」って、ファッションでも「どれだけたくさん買ったか」ということでもなくて、それぞれが持っているモノ選びのポリシーなんだと思います。


なんかいきなり Cyber-shot の新製品が発表になっています。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200405/05-0518/
製品情報
http://www.sony.jp/products/Consumer/DSC/DSC-F88/
「+me」なデジカメ DSC-F77A の後継となるニューモデル「DSC-F88」。っていうか P シリーズの新製品はこないだ発売になったばかりですし、T11 なんて一時販売停止になったところですし(ぉ DSC-W1 に至ってはまだ発売日すら来ていないのですが、また新製品ですか・・・出しすぎ(笑)これは吉田カバンのケース作る人も大変だろうなあ(^^;
従来機種のデザインを踏襲したまま光学 3 倍ズームレンズを搭載。光学ズーム機能が搭載されたこととバッテリの大容量化により、撮影時重量は 202g(F77A では 180g)と若干重くなりましたが、外形寸法自体は 97.8×74.4×25.6mm(F77A では 92.6×71×27mm)と逆に小型化されています。重量は約 2 倍もつようになったバッテリ性能を考えると許容範囲かと思います。
1/24 型 530 万画素 CCD(有効 510 万画素)、F3.5-4.2 の光学 3 倍ズーム「バリオテッサー」レンズという光学系の仕様はほぼ DSC-T1 と共通。というか、回転レンズ部分に T1 の光学系をほぼそのまま内蔵している感じでしょうか。T1 の拡大鏡モードも当然のごとく搭載しています。なんか最近の Cyber-shot は DSC-T1 系か DSC-P100 系かのどちらかの光学系を搭載したモデルばかりになり、違いといえばデザインやスタイルだけになってきましたね。機種のバリエーションが増えたことでコンポーネントを共通化して極力コストダウンしなければならないという側面もあるのでしょうし、カメラ付きケータイの高画素化などによりデジカメ専用機に搭載できる CCD が(上位モデルを除き)ほぼ 500 万画素クラスの一択になってしまい、画素数による差別化ができなくなってしまった側面もあるのでしょう。

自分撮りのできる F シリーズに屈曲光学系を入れてズーム可能にしてほしい、というのは私も以前からずっと言い続けていたことでした。Cyber-shot の原点といえるこの自分撮り F シリーズに光学ズームがついたことは、ある意味 Cyber-shot の到達点であり、DSC-F シリーズの最終形がこの DSC-F88 である、といっても良いのかもしれません。が、P100 を買ってしまった今この製品を出されても・・・回転レンズ式のズーム機、という意味では COOLPIX2500 が売れていた頃にこの仕様を投入できていればデジカメのひとつのジャンルを確立できていた可能性はありますが、今となっては過ぎたことですからね。
しかも T1 と同じくらい暗いレンズとあっては、やっぱり食指は動きません。逆にレンズの明るさだけ考えると単焦点な F77A(F2.8)って意外に使いやすいカメラだったのかもしれないな、と思いました。


さて連日更新中のイベントレポート兼新製品インプレですが、さすがに時間と体力が尽きてきて今日は 1 ページしか書けませんでした(>_<)今日はとりあえず注目のコンセプトモデル「type X」についてです。

→VAIO Column 特別編「『Do VAIO World 2004』レポート」

最後に残してしまった type U は残った分気合いを入れて書くつもりですので、もう少しお待ちを。別にもったいぶってるわけではありません(笑


[ Do VAIO ] 2004/05/17(Mon)
まずはこちらをご覧いただきましょうか。

→VAIO Column 特別編「『Do VAIO World 2004』レポート」

先週末に行われた「Do VAIO World 2004」イベントレポートの続編です。今回は、デスクトップ VAIO 各機種と件の「Do VAIO」について書いてみました。結局最後に一番軽くて一番重いものを残してしまいましたが、また明日がんばります(>_<)

というわけで、今日は特別編の方で「Do VAIO」について触れたので、こちらではその「Do VAIO」について書き足りないことを少し書いてみたいと思います。
まず、Do VAIO については公式サイトがイメージしやすいかと。
http://www.vaio.sony.co.jp/Products/Solution/DoVAIO/
「Do VAIO」――「VAIO する」ということ。VAIO というハードウェアと「Do VAIO」というアプリケーションを使った、新次元の AV 体験・・・公式にはこんな定義がされているようです。私もお台場で実際に Do VAIO に触れてみて、様々なコンテンツにアプリケーションを意識せずシームレスに操作することができる新しい体験には、新鮮な感動をおぼえました。テレビを観る。写真を見る。音楽を聴く。今まで、それぞれの行為って、それぞれ違うハードウェアや違うソフトウェアを使い分けて実現してきたと思うんですよね。「アプリケーション」という概念がなくても、テレビ放送はテレビ受像機が、音楽は CD や MD プレイヤーが、写真はアルバムなりデジカメなり PC なりが必要になるものだったと思います。それが、「Do VAIO」によってどれも同じハードウェア、ソフトウェア、画面から等しい感覚で扱えるということは、口で言うには簡単ですがそれらを統合していくことは、なかなか難しいものです。

しかし、私が Do VAIO に触れてみて感じたことが一つありました。それは、今の Do VAIO には「観る・聴く」ための機能しか備えられていないということです。
テレビ録画機能アプリケーションとしての「Giga Pocket」の名が VAIO から消え去り、完全に「Do VAIO」の一機能として取り込まれてしまったため、テレビの録画だけは唯一 Do VAIO から可能ですが、それ以外のコンテンツの作成――例えば CD 音源の取り込みや写真の加工、といった「Do VAIO」アプリケーションの前工程となる作業――は、Do VAIO を終了して Windows 上からそれぞれのアプリケーション(SonicStage や PictureGear Studio 等)を操作してやらなくてはなりません。「VAIO する」ことが「Video Audio Integrated Operation」つまり「ビデオやオーディオを統合的に操作すること」だとすれば、それは単に「観る/聴くだけの」アプリケーションであってはいけないと思うのですよ。
一方で、こんな考え方もあるようです。例えば VGC-V201 のようなリビングルームへの設置を前提とした PC では、家族全員が一つのマシンを使うことになるため、お父さんが VAIO の DVgate を使ってビデオを VAIO に保管したり、子どもに頼まれて SonicStage を使って CD を録音してあげたりする。それらの操作は、PC の操作に慣れたお父さんが「Windows モード」で作業を行う。そして、奥さんや子どもがそのコンテンツを楽しむときには VAIO を「Do VAIO モード」に切り換え・・・即ち「Do VAIO」を起動して、映像や音楽を楽しむ。現時点の Do VAIO の楽しみ方はこういうシーンに馴染むようになっているみたいです。
確かに、高度な動画編集をお気楽なリモコン操作だけでしようとは思っていません。ホンキでコンテンツを編集する際には「Windows モード」でちゃんと作業した方がいいケースはあります。が、CD から音楽を取り込んだり、Mora から音楽をダウンロード購入したり、デジカメの画像をメモステから VAIO に取り込んだり、といったちょっとした作業くらいは Do VAIO でひととおりできて然るべきなのではないでしょうか?それが「ビデオ・オーディオを統合的に操作する」ことだと思うのです。まあ、始まったばかりの Do VAIO なので、その程度の機能ならば私が言わなくても近い将来のバージョンでサクッとサポートされるようになるのでしょうが・・・。

「Do VAIO」の登場によって、今まで以上に「VAIO」という 4 文字をタイプすることが増えて、私はこんなことを思いました。そういえば、「バイオ」は「VAIO」になったんだなあと。
今までは、公式サイトでも Sony Style でもほとんど「VAIO」という表記はされず、公式には「バイオ」と呼ぶのがルール(公式には CLIE も<クリエ>ですし、WEGA も<ベガ>ですし)になっていたっぽい?VAIO ですが(ユーザーサイトは商標権等に気を遣いながらも、あまり気にせず(ぉ「VAIO」と書き続けてきましたが)、今回から公式に「VAIO」という表記が使われ始めました。まあ「Do VAIO」「VAIO する」というのを「Do バイオ」「バイオする」じゃ何だか伝わらないですからね。(^^;SONY ブランドよりも「VAIO」ブランドの方が前面に出てきたことや、「VAIO」の再定義をするにあたって「バイオ」よりも「VAIO」の方がより「VAIO」の本質を表現できる、という確信があったのかもしれませんし、あるいは「Do VAIO」の出現によってようやく「バイオ」は「VAIO」を胸を張って名乗れるようになった、ということなのかもしれません。そういう意味では、この一年あまりの VAIO の活動は「VAIO」を一度定義し直すための活動であったのでしょうし、これから作られていく VAIO の歴史は「VAIO」を再発見し、新しく「VAIO」たれるものを見つけていくための歴史なのでしょうね。

「VAIO する」という言葉はなんだかとてもいい言葉だと思います。つい先日の Column にも書きましたが、VAIO ブランド立ち上げの当初から長らく VAIO が目指してきた「VAIO らしさ」をよく表現している気がします。確かに、「VAIO」はその名の通り「環境」や「オペレーション」を指す言葉なので、それがそのまま動詞になってしまうことは言語的には少しおかしいのですが、変に難しい言葉を使うよりも「VAIO する」の方が伝わるじゃないですか。
そういえば、先日のイベントで「Do VAIO」という言葉が生まれた経緯について、面白いお話を伺うことができたので、書いてみたいと思います。もしかしたらあまり書いてはいけない話かもしれませんが、問題あったらゴメンナサイ(^^;若干私の想像や脚色も入っていますが、ご愛敬ということで(笑

今回、VAIO がフル・コンセプト・チェンジをするにあたって、「原点回帰」ということは外してはならない命題だったそうです。「Video Audio Integrated Operation」これを実現するハードウェア、ソフトウェアを用意して、ユーザーにさまざまなコンテンツを一元的に、無意識に扱えるようになってほしい。それが「VAIO する」ということだ、ということで開発されたのが、これまでの VAIO オリジナルアプリの集大成とも言える統合操作アプリケーションでした。
しかし、Giga Pocket や SonicStage といったアプリケーションを意識せずに様々な機能を統合化していく上で、「Giga Pocket」や「SonicStage」というアプリケーション名は逆に邪魔なものになっていったそうです。必要なことは、VAIO を通じて様々なコンテンツに簡単にアクセスできることだ、と。ならば、この統合操作アプリにもあえて名前はつけず、VAIO が提供する標準機能、あるいはこのアプリケーションが VAIO そのものと言っても良かったのかもしれません。キーワードは「VAIO する」、そんな謎の言葉でした。
しかし、アプリケーションの開発が進み、エラーダイアログやヘルプを準備する段階になって、アプリケーション終了ダイアログを実装する際に「○○を終了しますか?」というダイアログを出そうとしたのにアプリケーション名がなくては、どう説明して良いか分からない。というわけで、名前すらつけられる予定のなかったこのアプリケーションに「VAIO する」=「Do VAIO」という名称が与えられた、という経緯があったそうです。
この「アプリケーションに名前がつけられる予定がなかった」というくだりが非常に興味深いと思っているのですよ。オーディオやビジュアルコンテンツに、まるで空気や水に触れるように当たり前に、そこにあるものとして扱える。「VAIO」というハードウェアのスキームを通じ、「VAIO」という環境を通じてコンテンツが扱えること。そのこと自体が「VAIO する」ということなのだ、という「Do VAIO」の思想が深く伝わってくるエピソードだと思います。
でもタスクマネージャを見てみると、Do VAIO の実行ファイルは「VAIOEnt.exe」だったりするんですよね。「DoVAIO.exe」じゃない。そういえば SonicStage も「sstage.exe」とかではなく「omgjbox.exe」という OpenMG Jukebox 時代のファイル名を使い続けていますから、Do VAIO も最終的に今の名前になる前は違う名称が検討されていた可能性は高そうですね。ファイル名から察するに、「VAIO Entertainment」とか。でも「VAIO Entertainment」だとなんとなく「VAIO Media」の二番煎じっぽい香ばしい名前になってしまうので(笑)ストレートではありますが「Do VAIO」で良かった、と思います。

今回の「Do VAIO」で、PC 単体で完結した AV 操作環境として「VAIO する」ことはある水準で実現できたのではないかと思います(もちろん、まだまだ改善点はたくさんありますが)。しかし、個人的にはいくら「VAIO する」ことで操作が簡単になっても、再生時のクオリティを考えるとどうしても専用機やホームシアターの方が良いわけなんです。可能ならば、次かその次のステージあたりで PC 単体で「VAIO する」という枠を取り払い、オーソドックスな AV 機器と組み合わせても楽しく「VAIO できる」ようなハードウェア/ソフトウェアを用意してほしいですね。「VAIO」の進化の道には、VAIO 以外の AV 機器との連携は避けては通れないところだと思うので。従来の AV 機器を使っても「VAIO する」操作感覚で機器を扱っていければ、きっとより高次元の AV 体験が可能になると思うのですよ。というか、専用機でそれなりに環境を整えてしまっていて、PC でできる AV のクオリティでは満足しきれなくなった身としては、専用機のクオリティに PC の利便性(まあ、主に編集とか管理とか、そういった方面が主になるでしょうが)を持ち込んでくれない限りはあえて AV に PC を使いたいとは今さら思えないんですよね。
まあ、登場したばかりのアプリケーションにいきなりそこまで求めるのは酷でしょうが、将来に期待したいと思います。現行の延長線上の仕様でも、Do VAIO 上で CD の録音くらいはできるようになれば少しは・・・やはり、PC の購入は多少 Do VAIO もこなれるであろう今度の秋冬モデルがいいのかな。


[ Do VAIO World 2004 ] 2004/05/16(Sun)
「Do VAIO World 2004」に行ってきました。
http://www.vaio.sony.co.jp/Info/Event/
昨日はほぼ一日中お台場で製品を触ったり写真を撮ったりビールを飲んだり(ぉ していたため、帰宅後一通り写真を整理できたのが夜中。とりあえず疲れたので少し仮眠・・・と思ってベッドに横たわり、気がついたら朝でした(笑
写真を整理してみて唖然としたこと・・・えっと、公開予定分の写真だけで今までで最も分量が多かった Sony Dream World 2002 のイベントレポートの量を軽く超えてしまいました・・・いざテキストを書こう、として自分でも呆然としてしまいましたが・・・とりあえず、今日は前半部分を公開したいと思います。

→VAIO Column 特別編「『Do VAIO World 2004』レポート」

・・・ぶっちゃけ、長いですから途中でメゲるかもしれません、あなたも私も(ぉ しかし、他のどこよりも「伝わる」レポートになるようがんばってみたので、お台場に行った方もそうでない方も、参考にしていただければ幸いです。
本当はお台場で耳にした裏話やこぼれ話もあるのですが、おいおい拾っていければと思います。

とりあえず、今日は、もう寝かせて・・・。


[ 生まれ変わるために ] 2004/05/14(Fri)
今日は VAIO の新製品体験イベント「Do VAIO World 2004」の開催日。いてもたってもいられなかった私は、仕事をさっさと切り上げて夕方早めの時間にお台場に入ることに成功しました。・・・が、会場に着くや否やTamaさんとななちゃんに遭遇。「俺らこれから帰るんだけどサ、メシ一緒に食ってかない?」・・・新製品を何も見ないうちから早めの食事。なぜか出てくるビール(ぉ 結局二人が帰ったの 19 時ですよってイベント 19 時までですが何か?_| ̄|○
とりあえず会場自体は 21 時まで開いていたので、その後 type U を中心にいろいろ見せていただいて帰宅。本格的なインプレは明日かな。お楽しみに・・・。


というわけで本日の Column は、新製品のカタログレビューばかりであまり触れていなかった「VAIO 第 2 章」について書いてみたいと思います。

「VAIO 第 2 章」。VAIO として新しいフェーズの始まりを示すこの言葉。新しく作られたイメージカラーのブラック、ほとんど全てのシリーズをモデルチェンジするという思い切った新ラインナップ、そして「VAIO する」という新しい概念。これまでのモデルチェンジとは、根本的に何かが違うモデルチェンジでしたよね。
考えてみれば、type A、type R といったシリーズ名も今回からのもの。確かに PCG-R505 シリーズのときには「VAIO ノート 505 Type R」みたいな呼び方をしていましたが、これも愛称というかキャッチコピーのようなものでした。それが、今回は正式に「VAIO type *」に。
そういえば、VAIO のシリーズ名って、今までは「VAIO C1」や「VAIO U」といった特殊なカテゴリを例外としてデスクトップ VAIO には「VAIO R」「VAIO MX」といったストレートな名称を、ノート VAIO には「VAIO ノート XR」「VAIO ノート 505」といった「ノート PC」という名称を使い、デスクトップとノートを明確に区別していた気がします(そういう意味では C1 や U も「デスクトップ」「ノート」と同じ PC のジャンルの一つ、という見方をソニーがしていたのかもしれません)。それが、今回はデスクトップ・ノート問わず全て「VAIO type *」。これは、もはや PC に「デスクトップ」「ノート」といった区別は半ば無意味であり、それぞれのカテゴリを使うシーンによって定義することの方が重要になってきている、ということを意味しているのかもしれません。実際、デスクトップ VAIO のラインナップは実質 3 シリーズに絞られてしまいましたし、トータルの機能面では VAIO type A がある意味 VAIO 全体のフラッグシップ的な役割すら担うようになってしまいましたから、持ち運び可能かどうかという点を除けば、デスクトップとノートの違いってもはや CPU クロックや HDD 容量といった性能面での違いでしかないのではないでしょうか。

そして、型番。今までの「PCG」「PCV」型番は、明らかに「PC」であることを意味する型番でしたが、「VAIO」というブランドがいよいよ「VAIO」という「PC」だけのためのものではなくなったことで、型番からも「PC」という文字がフェードアウトしていっているのだと考えられます。今回の型番はどんな意味があるのか厳密には分かりませんが、「VGN」の「V」は「VAIO」、「N」は「NOTE」の略でしょう。「VG」までで VAIO ブランドを表現するのだとすると、「VGF-」で始まる VAIO pocket は立派な独立カテゴリの製品ということになります。これはおそらく、今まで「VAIO 関連製品」でしかなかったカテゴリの製品の中で、単体で完結しうる AV 機器的な製品そのものが「VAIO」になっていく可能性を示唆しています。少し前であれば「VAIO GEAR」と呼ばれていたであろう製品も含まれていますが、今後の製品はより多機能であったり、単体での完結性の高いものが登場し「VAIO」と呼ばれるようになっていくのではないか、とみています。しかし、えてしてそういう性格の製品はスゴ録やウォークマン、SoundGate といったソニー内の他ブランドと競合してしまう可能性を孕んでいるのですが・・・。

しかし、いずれにしても言えるのは「VAIO」が PC の枠を超えて、いよいよさらに「VAIO」というモノになったのだ、ということだと思います。非常に抽象的な表現になるのですが、例えば今回の type V はテレビよりもさらにテレビらしいですし、type A だって PC でありながら PC 以上のものを備えている気がします。VAIO pocket に至っては従来「VAIO」と呼べなかったモノに対して「VAIO」の名を冠しているわけですからね。「Video Audio Integrated Operation」、その名が本当に意味するところに立ち戻ってブランドそのものを作り直したのではないでしょうか。今やどんなメーカーでもできるようになった PC で AV 機能を扱うというだけでなく、AV 機能のクオリティや操作性といった部分にソニーならではのノウハウを注ぎ込み、「WEGA」「CoCoon」「Listen」「W.Walkman」といった製品と溶け合っていっても不思議はない次元にまで持っていく。そのためには WEGA の画像処理技術も音響の S-master も惜しげなく注ぎ込む。そんなスタンスで。
そういえば、3 年ほど前の Column で、こんなことを書いていたことを思い出しました。

> VAIO だって、確かに VAIO のデザイン性や「所有することの喜び」というものはあると思いますが、そのネーミングからして「Video Audio Integrated Operation」なのですから、その前提に立ってみると、きっと VAIO の本質は「箱」ではないのだと思います。AV 機器や家電を繋げて集中コントロールするいわゆる VAIO としての「完全体」が「VAIO」なのか、それともそれぞれの機器をシームレスに接続している、という概念そのものが「VAIO」なのか分かりませんが、おそらく「VAIO」とは「VAIO という PC」ではないのだと思います。そりゃ、VAIO を設計したり作ったり宣伝したりしている人たちは「VAIO」を売りたいんだと思いますが、最初に「VAIO」を創ろうと思った人の中では「VAIO」というのはそういう存在なのではないでしょうか。

思えば、ようやく VAIO もここまでたどり着きましたね。たくさんの寄り道をしましたが・・・まあ、VAIO にその寄り道をさせたのは PC のコモディティ化を進めた競合メーカーかもしれませんし、自社製品を「VAIO 化」した大手競合メーカーや Microsoft かもしれませんし、あるいは本来「VAIO」が目的とするところでない「モバイル」にこだわり、ソニーに「VAIO」の道を迷わせた我々モバイラーかもしれません。しかし、そういう数々の寄り道をした結果「原点」たどり着いた「今」と、様々なテクノロジーが「VAIO」に「VAIO」であることを可能にした「今」は、もしかしたらものすごくいいタイミングだったのかもしれません。

VAIO は生まれ変わりました。単純な「PC」でも純粋な「AV」でもない「VAIO」という製品に。もしかしたら「Do VAIO」という目的を達成するためであれば、そこに走っている OS は Windows である必要すらないのかもしれません。逆に、Microsoft や Intel がやらないうちに PC と AV の融合を本格的に進めていっても、ユーザーはついてこれないかもしれません。仮にそうなったとすると、「VAIO」は従来の「VAIO」から変わることはできないのですが・・・。しかし、ソニー自らによって「将来のホームネットワークの中心は PC ではない」と断言されてしまった以上、今までのようなやり方でリビングルームの座を狙うことは不可能だと思います。PC というハードウェアベースやソフトウェアの柔軟性を活かし、よりなめらかな形で AV と IT を繋ぐこと。AV と PC の間を満たすやわらかな液体のようなイメージで、AV と PC を繋いでいく・・・これが、第 2 章の VAIO に与えられた使命だと思います。個人的には、ピュアモバイルももはや VAIO の顔の一つだと認め、今後もモバイルノートのラインナップは絶やさないでいてほしいと思いますが。^^;

とはいえ、「VAIO」を「Video Audio Integrated Operation」たらしめるための試みは、今ようやく本当の意味で始まったところだと言えるでしょう。この顛末を見届けるまでにはまだまだ時間がかかりそうですが、少なくとも VAIO の「今」と「これから」については、お台場でじっくり見て占ってきたいと考えています。


[ PSP ] 2004/05/13(Thr)
VAIO 新製品に関してはまだまだ書き足りないことも多いのですが、早くしないと旬を過ぎてしまうので(笑)本日は「Electronic Entertainment Expo 2004」(E3 2004)で登場した新製品について書いてみたいと思います。
E3 2004 に合わせて、SCEI が「PlayStation Portable」(PSP)を正式発表しました。
ニュースリリース
http://www.playstation.jp/news/pr_040512_psp.html
日本での発売は、年内。米国でも来春までには発売される見込みで、当初 300 万台程度の出荷を見込んでいるとか。全く新規参入のカテゴリでいきなり 300 万台というのはかなり強気の戦略ですが、かつて PS・PS2 でシェアを広げてきた自信がそうさせるのでしょうか。

PSP のスペックはほぼ既報の通り。170×74×23mm のボディサイズで重量は 260g(バッテリ込み)。CLIE NX シリーズよりも少し重い程度でしょうか?そう考えるとスペックの割にはけっこう軽いですね。液晶は 4.3 インチ 480x272 ドットのワイド(16:9)TFT 液晶でフルカラー(1,677 万色)表示可能。このあたりは映画コンテンツを意識しているのでしょうか。
CPU はクロック 1〜333MHz の PSP CPU で、メモリは 32MB(メインメモリ)+内蔵 eDRAM 4MB。これに、USB 2.0、IEEE 802.11b(Wi-Fi 準拠)、IrDA、メモリースティック PRO Duo というスペック。メインとなる記録メディアは 1.8GB の UMD(Universal Media Disc)で、片面二層記録となっています。このメディアの上に MPEG-4 AVC ビデオ CODEC、ATRAC3plus オーディオ CODEC を使って映像コンテンツを乗せていくことになります。
このハードウェアを使って初代 PlayStation を凌駕する 3D ゲームタイトルが楽しめるわけですから、今まではスーパーファミコンを進化させた程度のものしかなかった携帯ゲーム機に大いなるパラダイムシフトを起こすハードウェア、ということができるでしょうか。しかしやはり、PSP がこのオーバースペックとも思える仕様を使って狙っているのは単なる携帯ゲーム機市場だけではない、というのも、今まで報じられている通りだと思います。

ROM カートリッジ形式に比べ大容量化しやすい光学ディスクを使えば、よりリッチなゲームタイトルを PSP 向けに開発することも容易です。しかし、1.8GB という容量は、圧縮率を高めつつも DVD-Video と同程度のクオリティの動画を扱うのにも適しています。まずはゲーム機として初代 PlayStation のようにゲームユーザーを取り込みつつ、そこに映像や音楽コンテンツを乗せていくことで PS2 のように AV が主目的のユーザーにも訴求していく。その気になれば、メモステ PRO Duo スロットを使ってユーザーが用意した動画や音楽ファイルの再生も可能ですし、無線 LAN を内蔵したことによって大規模なオンラインゲームやアドホックな対戦ゲームに対応させることも可能。将来的に「何に使うか」はまだぼんやりとした部分が多いものの、逆に言えば「何でもできる」スペックを備えていることになります(まあ、そうやって盛り込まれたハードウェアは PS2 の i.LINK や PC カードスロットのように得てして使われないまま終わっていくことの方が多いといえば、多いですが・・・)。
PSP については PSP そのものよりもむしろ UMD がキモであり、その戦略が注目される・・・というのは既にあちこちで報じられているのであえて書きませんが、やはり CD-R によるカジュアルコピーの横行と CCCD の登場でもうコントロール不可能になった CD というフォーマットや、自社が主導権を持っておらずまた記録フォーマットも乱立してしまった(しかもソフト市場自体既に飽和してしまっている)DVD というフォーマットに見切りをつけ、次世代のコンテンツ配信メディアは HD などのヘビーなものについては Blu-ray で、比較的「軽い」コンテンツは UMD で、と自らがイニシアチブを取っていきたいというのが PSP の大きな狙いの一つである、ということだけは確実に言えるでしょう。そのためにも、PSP は単なる携帯ゲーム機であってはならないはずです。SCEI 自らが「21 世紀のウォークマン」と言い放っているように、映像、音楽、ゲーム、様々なコンテンツがこのハードウェアの上に集約され、それを一人一台持つようになる・・・それがソニーが描く青写真でしょう。まあ、SCEI が広げる風呂敷はいつも大きすぎて、最終的には結局上に乗る荷物が少なすぎたということの方が多いのですが(笑

でも、そう考えると今ソニーが出そうとしている VAIO type U も VAIO pocket も、あるいはソニーが既に出してきた CLIE やハードディスクビデオプレイヤーといった製品も、いずれは PSP に吸収されていってしまう要素なのではないかという気がします。今までがそうであったように(昨年のデジタルレコーダ 3 ブランド乱立もそうでしたし、CoCoon ブランド一つ取ってみても中身は足並みが揃っているとは決して言えませんでした)、ソニー社内の複数の部門から同じような製品がいくつも出てくるときって、大抵はどれも中途半端にしか成功しないことが多いので、そこはどうしても心配ですね・・・しかも、今回は初物には決まって悪魔が潜むという SCEI の製品ですから(笑)。でも、買ってしまうんだろうなぁ(ぉ

今回は同じタイミングで同じ携帯ゲーム機である「Nintendo DS」が発表されています。
http://www.nintendo.co.jp/n10/e3/ds/
カテゴリ上競合製品として見られがちな PSP と NDS ですが、従来の GBA の延長線上にある NDS と携帯ゲーム機の枠を超えた PSP では、ゲーム機としてのパラダイムも対象ユーザーも価格もそれからその上で動くゲームソフトの種類も、大きく異なるものになることはほぼ間違いないでしょう。これをもって PSP の方が NDS よりも優れているとは言いませんが、PSP の方がより広い可能性に向かって風呂敷を広げている(笑)ことは事実。逆に、古くからゲーム専業でやってきている任天堂の方が、ゲームそのもののことをちゃんと考えているであろうことも事実だと思います。おそらくこの 2 製品は、対象となるユーザーやコンテンツ、ゲームのカテゴリなどによってきれいに棲み分けていくことになるのではないでしょうか。私は、どちらかというとゲーム機としてよりもポータブルプレイヤーとして PSP を購入しようと考えていますが、PlayStation ベースの複合プレイヤーという意味では、つい最近 PSX で痛い目を見たところですからね・・・心配だ・・・。

ITmedia の記事
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0405/12/news004.html
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0405/12/news023.html
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0405/12/news029.html
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0405/12/news067.html
GAME Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20040512/psp1.htm
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040512/scei.htm
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0513/mobile244.htm
MYCOM PC WEB の記事
http://pcweb.mycom.co.jp/articles/2004/05/13/e32/
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/05/14/17.html
ASCII24 の記事
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2004/05/12/649549-000.html


[ まんをじして (3) ] 2004/05/12(Wed)
今日は 2004 夏モデル VAIO カタログインプレの最終日、関連製品シリーズを行ってみたいと思います。
http://www.vaio.sony.co.jp/
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200405/05-0510/


●VAIO 関連製品
http://www.vaio.sony.co.jp/Info/2004/products_0510_VAIOpocket.html
「関連製品」と言いつつも、いよいよ「関連製品」というジャンルを超え新しい「VAIO」の一つのジャンルになり始めた VAIO 関連製品たち。中でも「VAIO pocket」は、今回の新製品の中で type U に次ぐ話題性を持った製品と言えるのではないでしょうか。今後の VAIO 関連製品の成長を予見させる新製品であると思います。


VAIO pocket VGF-AP1   [6/5 発売]
http://www.vaio.sony.co.jp/Products/VGF-AP1/
http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Special/Vgf-ap1/
待ってました!ついに登場したソニー製ポータブル HDD オーディオプレイヤー。20GB HDD を搭載し、カラー液晶を備えた今までにないタイプの HDD オーディオプレイヤーです。
いつ頃からでしょうか?確か一年以上前から言っていたと思いますが、ひたすら待っていたんですよね、ソニー製の HDD オーディオプレイヤーを。一応先日 AIWA からも 1 インチ HDD を搭載した HDD オーディオプレイヤーが発表されましたが、こちらは容量が 1.5GB しかない上にソニーブランドではないからパス(笑)ようやく、ソニーブランドからの発表となりました。個人的には、20〜40GB HDD でクラス最小のコンパクトかつ品のあるデザイン、スタミナ良し、操作性良しの iPod 真っ向勝負で来るだろうと思っていましたが、やや大きめのフルスペックマシンという感じに仕上げてきました。ウワサでは、ウォークマンブランドで安価な 1 インチプレイヤー(?)を開発中らしい、とも聞きましたが、VAIO ブランドということでウォークマンとは一線を画する特徴を備えています。

中でも最大の特徴と言えるのが、ポータブル HDD オーディオプレイヤー初となるカラー液晶。
2.2 インチで QVGA+(320x256)という液晶は、ドット数で言えば 81,920 ドット。USB でデジカメと接続して画像を VAIO pocket に転送し、VAIO pocket の液晶を画像ビューワとして使うシーンも想定しているようですが、例えば、Cyber-shot T1 の液晶ディスプレイは 2.5 インチで 211,000 ドットもあることを考えると、VAIO pocket の画面をビューワとして使うのはちょっと無理があるかな?という気がします。ちょうど DoCoMo の 505iS シリーズの液晶が 2.2〜2.4 インチ QVGA(320x240)なので、だいたい同じような感じでイメージすればいいと思いますが、あの画面では「鑑賞する」というよりもちょっと見て楽しむ、というレベルだと思うので、VAIO pocket の液晶はまあ、デジカメの外部ストレージとして利用したときに写真の概要を確認する程度の使い方になるでしょうね。というか、ビューワなら(最近のデジカメと使うのであれば)まだデジカメ本体の液晶を使った方が鑑賞に堪えるはずです。どちらかというと、高精細な画面を利用した操作性の向上や、曲データやジャケット写真の表示といった再生環境の向上といった点でこのカラー液晶の恩恵にあずかる部分が大きそうですね。

もう一つの大きな特徴は、その操作性。見やすそうな 3 行表示の液晶リモコンのほか、本体には「G-sense」と呼ばれる全く新しいユーザーインタフェースを搭載しました。これ、5×5 のグリッドの上を指を滑らせたりタップしたりすることで本体の操作を行うという、一風変わったインタフェースです。なんかソニー CSL あたりで研究されていそうな近未来的なインタフェースですが、安易に従来のようなジョグダイヤルやジョグシャトルを採用しなかったのは、やはり iPod の円形のタッチパッドに勝る操作性と話題性のあるインタフェースを搭載しよう、という狙いがあったのではないでしょうか。うまくハマれば、リッチになった GUI と併せて大量の楽曲の中から素早く目的の楽曲にたどり着ける操作性の高いインタフェースになりそうですね。
この VAIO pocket ですが、やはり気になるのは先行する競合製品との違いでしょう。そこで、すっかりこの手の HDD オーディオプレイヤーの代名詞となった Apple の「iPod」および東芝の「gigabeat G21」と比較してみました。


VAIO pocketiPod 20Ggigabeat G21
高さ115.2mm104.1mm89.5mm
63.3mm60.9mm76.5mm
奥行17.2〜27.0mm15.7mm12.7mm
重量195g158g138g
対応フォーマット
ATRAC3、
ATRAC3plus
MP3、MP3 VBR、
AAC、Audible、
WAV、AIFF
MP3、WMA、WAV
PC との接続方式
USB 2.0
IEEE1394a、
USB 2.0
USB 2.0
バッテリ稼動時間20 時間8 時間11 時間
価格\52,500\44,940\47,040

gigabeat の重量はバッテリを含まない重量なので実使用時の重量ではもう少し差は詰まります。また、VAIO pocket は横長ですが、比較のために縦にしたときの寸法で比較してみました。なお VAIO pocket のカタログでは、対応フォーマットとして MP3、WAV、WMA も挙げられていますが、これは転送ソフト「SonicStage Ver. 2.0」および「music move」が転送時に自動的に ATRAC3 にトランスコードしてしまうため、本体側の対応音声フォーマットとしては ATRAC3 および ATRAC3plus となります。

こうしてみると、やはり VAIO pocket は iPod よりも一回り大きく重い、ということが言えますね。最近は既に 1.8 インチよりも 1 インチ HDD を採用したより小さく軽い HDD オーディオプレイヤーが売れ筋になりつつありますから、VAIO pocket はこの流れに逆行していると言えます。しかし、20 時間というバッテリ持続時間は競合の追随を許さないものですし、カラー液晶を搭載したのも VAIO pocket が初めて。一長一短あるものの、カラー液晶の使い勝手を重視して VAIO pocket を選択する意義はあるのではないでしょうか?本体は特にポケットやカバンに入れっぱなし、ときどき音量を調節する程度であとは流しっぱなし、というスタイルならば VAIO pocket はただ高くてデカくて重いだけ、ということになりかねませんが(笑)。あとは、MP3 に対する ATRAC3 の音質的なアドバンテージをどこまで重視するかですが、競合機種も AAC や WMA を利用すれば音質的には許容レベルっぽいですからね・・・最終的にはハードウェア自体の音質がどの程度のものかにもよるとは思いますが、そこらへんはポータブルオーディオの元祖ソニーに一日の長が・・・あるといいなぁ(笑

HDD オーディオプレイヤーが各メーカーから百花繚乱、全盛の勢いを見せる中で、ソニーだけはひたすら沈黙を守り続けてきました。昨年のデジタルビデオレコーダ市場の如く、この市場でも周回遅れになるか、とすら思われましたが、この VAIO pocket の登場によってようやく市場に足がかりをつけることができるのか。本体サイズが最大のネックとなるでしょうが、それでも注目の製品であることには間違いないと思います。
思えば、ソニーはポータブルで HDD を使うことに対してかなり慎重に、かつ試行錯誤してきた経緯があります。昨年登場した HDD ビデオプレイヤー「PCVA-HVP20」やポータブルファイルサーバ「FSV-PGX1」など、ユーザーにポータブルで HDD を使わせることに対してどのようなアプリケーションが向いているのか、また機能統合するならどのアプリケーションが必要なのか、これらの製品でユーザーの出方を窺っていた気配がありました。それは、HDD というデバイス自体を内製していないことに対するジレンマもあったのかもしれません。
それが、ここにきて「VAIO 第 2 章」として VAIO から PC の枠を外されたことで、PC の周辺機器という領域を超えて、HDD を核とした新しいハードウェア「VAIO pocket」として新しいジャンルを確立することに成功し、今後は同シリーズでの HDD ビデオプレイヤーなど、それ単体で活用できる新しい「VAIO」の一つとして可能性を広げていくことになりそうです。まあ、今回の VGF-AP1 は録音に VAIO PC が必要になる時点でまだまだ「VAIO 関連製品」の域を脱していませんが、将来的には単体での録音・録画機能を備えるなど、単体で「VAIO」と呼べるだけの機能を持つようになっていくのではないでしょうか。PC の枠を超えた「VAIO」の今後の可能性を占う意味では、今回の新製品の中で最も面白そうな「VAIO」がこの製品なのではないかと思います。


i.LINK ポータブル DVD±RW ドライブ PCGA-DDRW2   [5/29 発売]
http://www.ecat.sony.co.jp/vaio/acc/acc.cfm?pd=17105
記録速度が向上したポータブル DVD±RW ドライブ(DVD+R DL の書き込みには非対応)。従来モデル PCGA-DDRW1 に比べて DVD-ROM 読み出しが 5x→8x に、DVD+R/+RW の記録が 2x→2.4x に、DVD-R 記録が 1x→4x に、DVD-RW 記録が 1x→2x に高速化されました。使用頻度が高いであろう DVD-R の記録速度が 4x になって、ようやく実用に耐えるドライブになったのではないでしょうか。
なお、今シーズンの VAIO ノートを意識して筐体がブラックになりました。これまでは VAIO U や X505 といった「VAIO カラー」でないマシンでも旧カラーのドライブを合わせなくてはならず、ドライブだけやや浮いてしまっていましたが、これなら本体とのコーディネートも問題ありません。特に、新しい type U は PC カードスロットを備えておらず、内蔵 HDD 以外にブート可能なデバイスはこの i.LINK ドライブのシリーズのみ。type U は HDD リカバリなのでリカバリ用に光学ドライブは必要ありませんが、OS のクリーンインストール等を考えるならこのドライブしか選択肢がない上に、アプリケーションのインストール等も i.LINK ドライブかネットワーク経由で他 PC のドライブを利用するしかありません。type U ユーザーには必須のドライブかもしれないですね・・・。ブート可能な光学ドライブというと、懐かしの PCGA-CD51 くらいしか持っていない私も、ここで一つ買っておいた方がいいのかな?(^^;


USB 光学式マウス PCGA-UMS3/B   [5/15 発売]
http://www.ecat.sony.co.jp/vaio/acc/acc.cfm?pd=13854
USB 光学式マウス PCGA-UMS3/D (Sony Style)   [5/15 発売]
http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Pr/mouse.html
私の大好きなモバイルマウス「PCGA-UMS3」に新色ブラックが追加されました。これまでは SS RED はともかく通常カラーのシルバーとバイオレットのカラーがイマイチで、できれば濃色系の UMS3 が欲しいと思っていたのでちょっと嬉しいです。というか、実はソニスタで既に発注済み(笑
今回はこのブラックカラーに加え、VAIO type E の Sony Style モデル「オレンジ」と同カラーの PCGA-UMS3/D が限定発売されるのもかなり気になるところ。こちらは当初 type E 購入者限定販売ですが、6/1 からは一般販売も開始されるそうです。SS RED のときの反省から一人一個しか購入できませんが、一般販売が始まったら私も購入する予定。type E のオレンジと同じくとても良さそうな色なので楽しみですが、SS RED 同様また争奪戦にならないかちょっと心配ですね。(^^;


メモリーカードアダプタ VGP-MCA10   [5/15 発売]
http://www.ecat.sony.co.jp/vaio/acc/acc.cfm?pd=17081
VAIO ブランドで発売される初めてのメモリーカードアダプタ。メモリースティック/PRO、スマートメディアだけでなくなんと SD/MMC も使えます(笑)デザインは 505 EXTREME 付属の無線 LAN カード「PCWA-C300S/B」やグローバルカードモデム「PCGA-CM100」と同系統で、X505 によく似合いそう。X505 のメモステスロットって付属のマウスに内蔵されていて、メモステをかなりヘビーに使う私には不便なので、サードパーティから出ているコンパクトな USB メモステリーダを買うか、今さらだけど MSAC-PC3 でも買おうかと思っていたんですよね。ちょうど良かった、ということでこちらも既にソニスタで発注済み^^;
あと PC カード系のデザインをこのシリーズでまとめるなら、PCWA-C800S/B も作ってくださいお願いします(ぉ


キャリングバッグ VGP-MBC4   [5/15 発売]
http://www.ecat.sony.co.jp/vaio/acc/acc.cfm?pd=17116
VAIO type S を意識したモバイルバッグ。例によって吉田カバン「PORTER」とのコラボレーションです。メッセンジャーバッグ風なのでストリートスタイルやキレイめのカジュアルに似合いそう。カタチ自体は割とフツーですが、中の仕切が機能的になっているので PC やデジタルモノを突っ込んで出掛けるにはよさげですね。

このほか、今回は Sony Style オリジナルバッグとして VAIO type S 用のブリーフケースが開発されています。
http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Special/S/Case/
type S 向けの TUMI のブリーフケース。
去年、TR の TUMI Edition の TUMI だけ買った(笑)私ですが、今回のブリーフの方が高さがある分、使いやすそうかもしれません。まあ、相変わらずマチがないので容量的には大して変わらないかもしれませんが・・・誰かまた TUMI Edition の中身だけ買わないかな(ぉ


こんなところで、三日間にわたってお送りしてきたインプレッションを終わりたいと思います。多くの新製品、新デザイン、新コンセプト。今回は話題だらけでしたが、一年前に「モノづくりの復権」を掲げて動き始め、この一年間でじっくりと準備を続けてきた「VAIO」再生のための取り組みが、ここにきてようやく一つの実を結んだ、と言えるのではないでしょうか。中にはおそらくもう少し早いタイミングで出せたにもかかわらず、今回の新コンセプト一斉発表のためにあえて暖めていたネタもあるに違いありません。
そして、(505 EXTREME を除き)type U〜type TR 間を埋めるモデルをはじめ、位置付け的にはまだ少し穴が残っていることも事実。今回の一斉発表で簡単に手を緩めるソニーではないと思いますから、きっと秋冬モデルのために何かまだ準備しているモノがあるのではないでしょうか?そう思わせるだけの勢いのある、今回の新シリーズ発表だったと思います。

実はもっとコンセプトというか新 VAIO が秘めたフィロソフィみたいなことももっと書きたいと思いつつも、新しい製品の数が多すぎてこの三日間では全然語りきれなかったんですよね。明日以降はそのあたりについてもいろいろと書いていきたいと思います。とはいえ、今日発表になった PSPNDSMURAMASA も Column 内でフォローできていませんし、明後日以降は「Do VAIO World 2004」もあるんですよね・・・全然時間が足りないなあ・・・。


[ まんをじして (2) ] 2004/05/11(Tue)
昨日の続きですね。本日は、VAIO ノートの残り・type U とデスクトップ VAIO についてお届けしたいと思います。
http://www.vaio.sony.co.jp/
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200405/05-0510/


VAIO type U VGN-U50   [5/29 発売]
http://www.vaio.sony.co.jp/Products/VGN-U50/
VAIO type U VGN-U70P (Sony Style)   [5/29 発売]
http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Product/U/
101 の続編は、102、ではなく(笑)、新しい型番「VGN-U50」を与えられた新しい VAIO U として登場しました。昨年後半には新しい VAIO U が「UX5」の型番で出るらしいという噂が流れたことがありましたが、そのときの噂とは名称やスペックこそ違えど従来の VAIO U とは違ったシリーズとして登場した、という共通点があります。当時の噂がただのデマだったのか、開発中の情報が何らかの形でリークしたのか、実は昨年末に発売予定だったものが何らかの理由(あり得るのはやはり今回の VAIO のコンセプチュアルなフルモデルチェンジでしょう)によって今シーズンまでスライドされたものなのかは分かりませんが、とにかくいよいよ新しい VAIO U が私達の前に姿を現しました。
昨日発表になった VAIO 新製品の中でも最も注目されているであろうこの type U。やはり、キーボードレスで 550g という「世界最小・最軽量」を実現しつつ、単体で Windows XP が動作するれっきとした PC である点に関心が集まっているようです。既に、特に VAIO ユーザーではない方面から「あれ欲しい」という声がたくさん聞こえてきているので、ノート PC 市場に与えたインパクトは今までの VAIO U に勝るとも劣らない模様。

VAIO U といえば「いちばん小さい VAIO」。VAIO の中で最も小さいフォームファクタというコンセプトは継承しつつも、従来とは全く異なる性格のマシンにまとめられています。5 インチ SVGA タッチパネル液晶に外付けキーボード、重量 550g という仕様は、もはや「デスクトップ」「ノート」の範疇に属さない新しいジャンルの PC であると言ってもいいかもしれません。どちらかというと現在製品化に向けて開発中といわれる OQOFlipStart のようなマイクロ PC というカテゴリに属するのかもしれませんが、潔くキーボードの内蔵を諦めたことや Celeron M(Sony Style モデルは Pentium M)のパワフルな処理能力はこれらのマイクロ PC とは一線を画すもの(OQO、FlipStart はいずれも Crusoe 搭載)。なかなか商品化にこぎ着けることのできない両社と違い、こういった特殊な製品を他社に先駆けてリリースすることのできる底力や、明らかに競合とは違うコンセプトを打ち出すことのできる企画力は、やはりソニーならでは、といったところでしょうか。

ちょっと大きめの GBA(SP じゃないほう)くらいの、片手で持てそうな筐体。操作状態を示すイルミネーション LED が光るフロントパネルには、キーボードがない代わりに様々な操作ボタンが並べられています。デザインも外で取り出して使うときのスタイリッシュさを演出するアルミヘアライン加工(だと思う)のパネルに、背面一面に取り付けられるバッテリの背には「VAIO」のルミナスミラーロゴ。注目を浴びることは間違いなさそうですね・・・。このサイズであれば、方向キーとクリックボタンの位置がゲーム機と逆になることを許容できればホントにゲーム機代わりにも使えそうですが、オンラインゲームをやるには 3D アクセラレータが弱い(i855GM)上に、キーボードありません(ぉ これでモバイル・ヴァナ・ディールはちょっと無理か・・・。

この新しい type U で気になるのはやはりユーザーインタフェース周りでしょう。個人的にもこういう新しいヒューマン・マシン・インタフェースは非常に気になるところ。
まず、5 インチ SVGA な液晶パネルですが、タッチパネルになっています。タッチパネルというと CLIE の液晶のように圧すと若干凹んで反応する感圧式のパネルを想像しがちですが、LCD の上にタッチパネルの層を被せる従来型のタッチパネルと異なり、LCD の偏光板の内部にタッチパネル層が存在する「インナータッチパネル」、それも PC としては世界初となる「Film-Film タイプインナータッチパネル」を採用しています。これにより、タッチパネルの表面から実際の画面までの距離感が短くなり、より直感的な操作が可能になっただけでなく、LCD の反射率も向上したため屋外での視認性も向上しています。精度の高いタッチパネルというと Tablet PC で採用されている静電誘導式のタッチパネルが主流になっていますが、専用のスタイラスが必要になる静電式ではなくスタイラス以外でもタップ可能な感圧式を採用したのは、やはり VAIO U という製品の性格上どんなシチュエーションで使うことになるか分からないからなのでしょうか。もしかしたら、操作性や本体の厚みなどの理由も考えられますが・・・。
このタッチパネルを操作する付属スタイラスは、いわゆる PDA のようなスタイラスではなく、葉っぱのような形をした「フィンスタイラス」と呼ばれるものです。付属のストラップにつけることで落下防止を狙いつつデザイン上のアクセントにもなっているあたりがうまいですね。
さらに、ウォークマンとほぼ同等のスティックリモコンが付属し、SonicStage をリモコン操作することが可能。VAIO type U をウォークマン代わりに利用することも可能になっています。

このほか、タッチパネルを活かすアプリケーションとして「NextText」という手書き認識アプリケーションがプリインストールされ、旧 VAIO U の「ThumbPhrase」と同様に専用のハードウェアボタンから呼び出すことができます。この「NextText」はまさに CLIE の「Decuma Japanese」をそのまま PC 向けにしたようなものなのですが、ソニエリケータイに搭載されている「POBox」と同じ予測変換機能も搭載しており、まさにソニーの携帯機器向け文字入力システムの集大成、という趣に仕上がっています。また、画面上の任意の場所に手書き入力した文字をそのまま記録していく「PenPlus for VAIO」という手書きメモソフトもプリインストール。かなり CLIE などの PDA に近い使い勝手を目指していると言えます。
というか、そもそも付属のクレイドルに立ててキーボードを接続した姿は、まさに折りたたみ式の外付けキーボードを装着した CLIE。明らかに「PC」という枠ではなくて、PDA の領域を侵犯しようとしている製品ですね。キーボードが外付けなこともあり、入力ではなく閲覧を主とした使い方が提案されているようです。USB 2.0、i.LINK、メモステスロット、CF スロット、ワイヤレス LAN を備え、HDD を内蔵することで Windows XP を搭載可能になった PDA。そんな位置付けでしょうか。

しかし、Brown Sugar 的には、この U50 は私の求める姿とは違うんですよね。私が VAIO を使う目的の半分くらいは VAIOethics の執筆でもあるわけです。VAIO U とはいえ、キーボードをバリバリ使うのですよ・・・英語キーボードに換装して嬉々として U101 のキーを叩き続け、そろそろキートップがテカり始めたような私は「バイオ U で使用頻度が低かったキーボード」と言われたユーザーとは明らかに使い方が違っていたようです(涙)。

という感じで、新しい VAIO type U は単体で完結可能な従来の VAIO U とは一線を画した製品になりました。付属のクレイドルを使えば、クレイドル上のボタン一つでネットワーク上の VAIO から Giga Pocket で録画した番組データを転送し、ポータブルビデオビューワとしても持ち出し可能なあたり、今回の「Do VAIO」コンセプトで使われる新しい VAIO 製品群のモバイルビューワ、あるいはユーザーと「Do VAIO」の媒介役として、他の VAIO とはやや違った位置付けで語られるべき製品になっているのでしょうか。


●VAIO [for biz] ビジネスパーソナルモデル
http://www.vaio.sony.co.jp/Info/2004/products_0510_biz.html
VAIO type S VGN-S90PSY [for biz]   [7/末発売予定]
http://www.sony.jp/products/biz/vaio/VGN-S90PSY/
VAIO type S のビジネスパーソナルモデル [for biz]。やはり VAIO type S はビジネスシーンを強く意識しているようです。CTO の幅もかなり広く用意されているもよう。type S くらいシックなデザインなら、仕事マシンに選択しても良さそうですね。


●VAIO デスクトップ
http://www.vaio.sony.co.jp/Info/2004/products_0510_desk.html
デスクトップはいよいよ 3 ラインナップに絞られました。最強スペック RA シリーズ、スタンダードデスクトップ HX シリーズ、一体型テレビパソコン V シリーズ。昨シーズンの P シリーズは液晶一体型とオールインワンノートの棲み分けを見極めるための壮大なるトライアルだったのでしょうか?(笑


VAIO type R VGC-RA70P, RA60, RA50   [RA50:5/29 発売、RA60・RA70:今夏発売予定]
http://www.vaio.sony.co.jp/Products/VGC-RA70P/
VAIO type R VGC-RA70PS, RA70S, RA50PS, RA50S (Sony Style)   [RA50:5/29 発売、RA70:今夏発売予定]
http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Product/R/
新 CPU「Prescott」(コードネーム)の採用を機に筐体デザインを変更してくるであろうと予測された VAIO Rx シリーズは、予想通り筐体デザインを一新、片面二層記録 DVD「DVD+R DL」を搭載した黒いモノリスのような VAIO type R として生まれ変わりました。RA50 シリーズを除き CPU・チップセットは「未公表」となっていますが、Prescott・Grantsdale の組み合わせが使われることはほぼ確実でしょう。
この Prescott・Grantsdale を搭載した新マザーボードは新しいハードウェア・フィーチャーが目白押し。SerialATA、PCI Express、DDR2 メモリ、LGA775 ソケットといった新規格が一挙に搭載され、グラフィックアクセラレータも PCI Express に対応した次期 GeForce になるとみて間違いありません。これだけ新しくなれば当初から安定動作を望む方が無理な注文というものです(ぇ?・・・まあ、最初はバグだらけというのはさすがに冗談としても、これまでの VAIO Rx シリーズの初物の不具合をみると発売直後にアップデータを当てる羽目になる可能性も否定できないわけでして・・・できる限り完成度を高めて出荷してくれることを期待しています。

この VAIO type R で特筆すべきはやはりそのデザインではないでしょうか。Prescott は発熱に大いに問題アリらしい、というのはかなり以前から指摘されていましたが、type R では開き直って筐体のど真ん中に大きな穴を開けてしまいました(笑)しかも真っ黒い筐体に印象的なシルバーのラインを施し、そこに風穴を開けて「エアインテーク」と呼んでしまえば立派なデザインの一環と言い切ることができます(^^;逆転の発想とはいえ、このメカニズムには恐れ入りました・・・しかも、「type R」と「エアインテーク」というあたりが、結果的にうまくクルマをイメージさせるための演出に一役買っていますし。って type R って確か R505 のマーケティングでも使っていましたが何か?(ぉ
ブラックの筐体は、最近では得てして IBM のデスクトップ PC などのように事務機然としがちですが、あえて直線でデザインを構成することで強烈な存在感とみなぎるパワーを表現し、今までの VAIO とも、他のタワー型 PC とも違ったある種異様なオーラを発しています。正直、VAIO R シリーズのデザインでこれだけ物欲を刺激されたのって初めてかもしれません。

スペックに関しては CPU・チップセットが未公表な以上あまり多くを語ることもできませんが、予想通り DVD+R DL の記録に対応した同社製 DVD±RW ドライブ「DRU-700A」(の同等品)を搭載しているようです。映像の入り側がまだ HD(ハイビジョン)に対応していないため、DVD+R DL で HD 映像を楽しむことはまだできませんが、有償アップグレード対象となる編集アプリケーション「Adobe Premiere Pro 1.5」が HD 映像の編集に対応するため、インプットとなる映像さえ用意できる環境が整えばいつでも HD ノンリニア編集&ハイビジョン DVD 制作 Ready、という状態にできそうです。このあたりはやはり今冬までに登場するであろうデジタル放送対応 VAIO や HDV Handycam を待つ必要があるのでしょうが、着々と外堀は埋められているということで。
なお、最上位モデル RA70 には「Adobe Premiere Pro」が付属しますが、下位モデルには「Adobe Premiere Standard」が付属する模様。これ、どうも Adobe の製品ラインナップに存在しないようなのですが、従来の Premiere 5.x 系統ではなくてどうやら Premiere Pro の機能限定版という位置付けのようです。Adobe Premiere Pro シリーズは重さやバグなど現時点ではあまり評判の良くないソフトウェアなので、何かしらの代替アプリケーションも用意してほしいところ。あるいは、いっそのこと余計なアプリケーションを捨てて Avid 用にカスタマイズしたノンリニアチューンモデルだとか、ひたすら 3D ゲームに特化したホビーチューンといった特化型モデルを用意してくれれば良かったのに、と思います。今や type R のようなパワフルかつ置き場所を必要とするマシンを買うユーザーの方がニッチだと思うので、逆にニッチなラインナップの方がウケが良いような気がするのですが・・・今回は type V のパワーアップによって type R のテレビ機能は霞んでしまいましたし、強力なマシンパワーをプリインストールアプリで無駄にしてしまうよりは純粋にパワーを活かせるアプリケーションに注力させてやった方が良いのではないでしょうか。まあ、マス向けに売らなくてはならない販売店向けモデルでは難しいでしょうから、ソニスタあたりで完全な CTO ではなくノンリニアモデル、ゲーマーモデル、CG モデル・・・といった感じでアプリケーションごとに売っていくという路線を敷けば、一定のユーザーはつかめるのではないかと思うのですが。今の前方向に振り向ける type R では、誰にアプローチして良いのか分からない気がします。


VAIO type HX PCV-HX81B9, HX71B7, HX61B7, HX51B7, HX51B5   [5/15 発売]
http://www.vaio.sony.co.jp/Products/PCV-HX81/
VAIO type HX PCV-HX81S, HX51S (Sony Style)   [5/15 発売]
http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Product/Hx/
HX シリーズは順当なるスペックアップ。CPU が強化され、SD カードスロットがつき、カラーリングが他機種に合わせて落ち着いたカラーに変更された(ディスプレイもブラックになった)程度でしょうか。んー、今ひとつ引きが弱い気がします。


VAIO type V VGC-V201, V171B, V171, V151B/W, V151B/B, V151W   [V151:5/15、V201:5/29、V171:6/26 発売]
http://www.vaio.sony.co.jp/Products/VGC-V201/
http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Product/V20_17/
VAIO type V VGC-V151S/W, V151S/B (Sony Style)   [5/15 発売]
http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Product/V15/
VAIO W、VAIO P を取り込んだ VAIO V。17 インチを超え 20 インチ液晶一体型モデルまで登場しました。もはや一般的な用途では VAIO V のどれかを買っておけば他のシリーズは必要ないかも、という域に達してしまったのかもしれません。
ほぼ従来シリーズの路線を踏襲した V151 を除き、VAIO W から大きくイメージを変更した V171・V201 は画面サイズ同様かなりのインパクトがあります。もはや VAIO type V は「テレビの見れる PC」ではなく「PC の作業もできるテレビ」なのか・・・というくらい、テレビ機能の完成度が高まっています。デザインも、もはやテレビ。確かに「フローティングデザイン」の WEGA にはもう一息届きませんが、キーボードやマウスが隠されていたらこれが PC だと気づく人は少ないのでは。type R や type HX に付属のディスプレイもかなり近いデザインになっていますが、PC という皮を脱ぎ捨ててテレビと同じようにリビングに溶け込みたいという意思の表れなのでしょうね。だって、type V のカタログページではキーボードやマウスと本体が一緒に写っている写真の方が少ないくらいですから。(^^;

PC としてのスペックは基本的に全モデル共通で、Celeron 2.50GHz、512MB RAM、160GB HDD、DVD±RW。まあ一般的な PC としての用途ではこれ以上のスペックは必要ないんですけどね。あとは純粋に液晶ディスプレイのサイズでラインナップが分けられています(V151 のみチューナ/エンコーダボードのスペックが劣りますが)。

上位モデルに搭載された MPEG エンコーダボードは、GRT、DNR、3 次元 Y/C 分離回路を備え従来の「Giga Pocket Engine DX」に匹敵する高画質を誇っています。そして、エンコーダボードから「クリアブラック」液晶に映像が引き渡される途中で経由するのが、高画質回路「Motion Reality」。同社の「WEGA ENGINE」のように液晶パネルの性能を引き出すビデオプロセッサで、一般的にはビデオ映像の再生に適さないと言われる PC 用ディスプレイに合わせた画質の調整を行うことで、PC 用に開発された液晶ディスプレイでも WEGA に匹敵する画質を得られる、というものです。自社で液晶やプラズマのディスプレイパネルを持たないため、苦肉の策として編み出した「WEGA ENGINE」ですが、その技術ベースがこのようなところで役に立つというのもなんだか皮肉な話です。しかし、どんなグラフィックボードとどんなディスプレイの組み合わせで使われるか分からないセパレート型 PC ではなく、グラフィックチップとディスプレイパネルを決め打ちできる一体型 PC だからこそ WEGA のように高画質化技術を注ぎ込み、従来の VAIO にはないテレビ画質を得られた、というのはやはりテレビの形をしたデスクトップ VAIO の必然であったのかもしれません。

type V では、画質だけでなく使い勝手の面でもテレビに追いつけるよう、様々な面でテレビ的なブラッシュアップが図られているようです。上記「Motion Reality」プロセッサが提供する画質は、テレビ放送向けや DVD-Video 向けに画質を調整できるだけでなく、細かなカスタマイズまで可能になっています。また、テレビと同等の使い勝手を実現するため、レジュームが 5 秒で完了するという「クイックスタンバイ」機能を搭載しているというのも大きいです。テレビだって電源を入れてから映像が表示されるまで 5 秒くらいかかりますから、本当に 5 秒で Giga Pocket の初期化まで完了できるとすればまさに「テレビ」ということができそうですね。しかも、単なるテレビではなく、本体に HDD 録画機能まで備えているわけですから、これは単純に液晶テレビ+HDD レコーダの購入を考えるならむしろ type V を買った方がいい、というケースも考えられます。今まではそれでも「画質が・・・」「使い勝手が・・・」という理由で結局専用機になってしまうものでしたが、type V が提唱する機能が本当に使えるものだとすれば、一人暮らしの若者以外にも type V をテレビ+HDD レコーダ代わりとして広く進めることができそうです。むしろ、PC として他の機能を使わなくても良いから、テレビ+HDD レコーダとして活躍してくれそうな気もします。^^;あとは、その使い勝手のベースとなる OS がどれだけの安定性を提供してくれるか、が最終的な使い勝手を決めることになるのでしょうが、やっぱり Windows XP じゃなあ・・・。このあたりはぜひ週末のイベントで確認してきたいところだと思います。
デザインや省スペース性という点で、私が VAIO のデスクを買うとすれば VAIO W かなぁ、型番が進んで PCV-W505 とかになったら絶対買いだな、などと思っていたのですが(笑)type V の 20 インチモデルあたりもなかなか良さそうですね。ただ、グラフィックが i865GV なんですよね・・・これは、やっぱり type A の方が良いのか・・・どうしたものやら・・・。


・・・というわけで、明日は注目の関連製品です。こちらも、もはや「関連製品」という枠を飛び出しつつある製品が登場しているんですよね・・・。



ところで、ちょっと話は逸れますが、DoCoMo から世界最小の i モード端末としてソニーエリクソン製端末「premini SO213i」が発表されました。
ニュースリリース
http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/04/whatnew0511.html
製品情報
http://www.nttdocomo.co.jp/p_s/products/keitai/premini/
http://www.sonyericsson.co.jp/product/docomo/premini/
ケータイ Watch の記事
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/18786.html
うーむ、ぶっちゃけ SO505iS よりこっちの方がシンプルだし、好みかも・・・。早まった、かな・・・?
まあ SO505iS にはそれなりに楽しませてもらっているから良いのですが。でも FOMA 全盛になりつつある中での 2xxi シリーズですし、販売価格が安ければ試してみても良いかなぁ・・・。


■記事リンク
ITmedia の記事
http://www.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0405/10/news056.html
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0511/sony.htm
ASCII24 の記事
http://ascii24.com/news/products/firstimp/2004/05/10/649506-000.html
http://ascii24.com/news/i/topi/article/2004/05/11/649535-000.html
デジタル ARENA の記事
http://arena.nikkeibp.co.jp/rev/pc/20040511/108564/


[ まんをじして (1) ] 2004/05/10(Mon)
つ・い・に!来ましたね。VAIO ニューモデル!
http://www.vaio.sony.co.jp/
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200405/05-0510/
今回はまさにフルラインナップ・チェンジ。VAIO 自体が新しいジェネレーションを迎えたことを感じさせる、期待感たっぷりの新製品発表となりました。それでは、ポイントが多すぎてどこから語っていいか分からない新世代 VAIO ですが、VAIO Column の方も「まんをじして」行ってみたいと思います。


●VAIO ノートブック
http://www.vaio.sony.co.jp/Info/2004/products_0510_note.html
Intel から 90nm プロセスで製造された新コア「Dothan」を採用した新 Pentium M が発表されたことを受けて、VAIO ノートシリーズがモデルチェンジ。唯一 PCG-TR シリーズ以外のシリーズを全てフルモデルチェンジするという気合いの入りようで、昨年の Centrino 正式発表時のモデルチェンジを超える盛り上がりとなりました。
新 Pentium M は、話題になっていたモデルナンバー制「プロセッサ・ナンバ」をいよいよ導入したことでも注目されています。この「プロセッサ・ナンバ」制の対象となるのは、当初は Dothan コアの Pentium M である 2.00/1.80/1.70A GHz。それぞれ、Pentium M 755/745/735 というプロセッサ・ナンバが与えられています。


VAIO type A VGN-A70P, A60B, A50B   [A60B・A50B:5/15、A70P:5/29 発売]
http://www.vaio.sony.co.jp/Products/VGN-A70P/
VAIO type A VGN-A70PS, A70S (Sony Style)   [5/29 発売]
http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Product/A17/
VAIO type A VGN-A60PS, A60S (Sony Style)   [5/15 発売]
http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Product/A15/
VAIO GRT シリーズの後を継ぐことになるであろうフルスペックノート。位置付け的には確かに GR の後継にあたるものの、コンセプトの見直しによって全く新しいシリーズに生まれ変わっています。デザインやコンセプトという点では一部、VAIO ノート Z の流れも汲んでいるようですね。GR のスペック+Z のデザイン+α=type A という式が成り立ちそうです。

CPU は最上位モデルの VGN-A70P が Pentium M 735(1.70A GHz)を搭載している以外は従来の Banias コアとなる Pentium M 1.50GHz を搭載しており(Sony Style モデルでは Pentium M 745/735/1.50GHz/Celeron M 1.30GHz からの [TUNE])、モデル間でプロセッサの型番表記が異なっているのが当分は混乱を招きそうですが、まあ今や CPU クロックを気にする人も少数派になってきているので大勢に影響はないのかもしれません。

type A 最大の特徴はやはり液晶でしょう。従来の GRT シリーズも上位モデルは 16.1 インチ UXGA「クリアブラック」液晶という弩級の液晶ディスプレイを搭載していましたが、さらにその上を行く 17 インチ WUXGA(1,920x1,200)「クリアブラック」液晶(15 インチモデルは SXGA+(1,400x1,050)「クリアブラック」液晶)。デザインイメージだけでなく液晶ディスプレイのサイズも 17 インチの PowerBook に肩を並べましたが、PowerBook の解像度は 1,440x900 と VAIO type A が上を行っています。Windows 画面がやたら細かくなって却って見にくいおそれもありますが、現行 GRT シリーズと同様ワンボタンで WXGA(1,280x800)に切り替えられるのでそのあたりの心配は不要でしょう。
そしてこのディスプレイをドライブするグラフィックチップは MOBILITY RADEON 9700(64MB)。下位モデルでも MOBILITY RADEON 9200(64MB)を搭載しているので、ノート PC ながら 3D ゲームもお手の物です。高解像度で美麗なグラフィックを堪能できそうなこのスペックはかなり魅力的ですね・・・。

VAIO type A のもう一つのこだわりは、本体ではなくドッキングステーション(AV パワーアップステーション)に隠されています。3 次元 Y/C 分離回路や 3 次元 DNR を搭載し、デスクトップ機に匹敵する画質を実現した新開発の MPEG エンコーダボード(今回から「Giga Pocket Engine」のブランドネームが消えましたが、デスクトップでもノートでも一定以上の画質に達したため敢えてブランドで分ける必要がなくなった、ということでしょうか?)を採用しただけでなく、近年のソニーのオーディオ機器に搭載されている「S-master」をなんとパワーアップステーションに内蔵。本体の SPDI/F 出力からパワーアップステーションに直接デジタルで出力され、スピーカの直前までデジタルのまま処理されるためクリアな音質が得られるとのことです。今までは PC の、特にノート PC の音声出力などひどいもので、いい音を求めるならやっぱり USB アンプを外付けにしないとダメだよね、みたいなイメージがありましたが、S-master 内蔵ならけっこう期待できそうです。付属のスピーカもかなりこだわっているみたいですが、こちらは一度試聴してみないと何とも言えませんね。

デザインはモバイル向けプロセッサを搭載したことで自由度が向上したのか、17 インチモデルで厚みは 42.2〜45.2mm、重量約 3.9kg にまでダイエットできました(GRT 16 インチモデルでは厚み 46.8〜49.4mm、重量約 4.3kg)。大幅な軽量化とまではいきませんが、デザイン的にも自然に薄く見えるようになっていますし、パワーアップステーションで簡単にケーブルの脱着が行えることもあってモバイルは無理としても「トランスポータブル」な用途には十分だと思います。もはや「デスクノート」とは言わせない、VAIO フラッグシップノートとしての意地が感じられます。
このほか、細かなデザイン上のこだわりもたくさんあるようですが、このあたりは週末のイベントを通してレポートしていきたいと思います。待ちきれない方は、公式サイトに公開されたこの記事でお楽しみください(笑)。
「VAIO type A 開発者に聞く」
http://www.vaio.sony.co.jp/Products/Inside/typeA/

私自身は、昨年ノート PC ばかり買っていましたが今年は買うならデスクトップだな、と思っていました。省スペースでそこそこパワフルで、FFXI が快適に動作するデスクトップを・・・と思っていたのですが、この VAIO type A ならば私がデスクトップ PC に求めている要件をほぼ全て満たしてくれそうなんですよね。デスクトップを新しくするなら少なくとも 20 インチ UXGA な液晶は手に入れたい、と思っていましたが、type A 17" のスペックはその要件を軽く満たしてくれていますし・・・後述の VAIO type S とも迷うところではあるのですが、このセンでいくといずれデスクトップは全て捨ててメインはハイパワーノート 1 台、モバイルは U101 と X505 で賄う・・・という方向性に落ち着きそうです。でもこの夏は昨冬買えなかったホームシアターのスピーカを買いたいので、冬モデルになるかなあ。type A はモデル名がなんとなくあのひたすらデカくて重かった ThinkPad A Series を思い出させるのが気分的に萎えるところではあるのですが、スペックの魅力がそれを上回っていますからね・・・。
そういえば、この type A はワイヤレスマウス(PCGA-UMS5)用の受信ユニットも内蔵していてマウスも付属しているんですよね。type A のデザインって昨年末に買って何だかんだいって気に入って使っている「DARK META」なマウスに似合いそうだなぁ・・・なんて、妙な妄想をしてしまいますが・・・(汗


VAIO type E VGN-E70B/S, E70B, E50B/S, E50B/B   [E50B:5/15、E70B:5/29 発売]
http://www.vaio.sony.co.jp/Products/VGN-E70B/
VAIO type E VGN-E50B/D (Sony Style)   [5/15 発売]
http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Product/E/
今シーズンの VAIO ノートの中で唯一 FDD を内蔵するシリーズ。その性格から PCG-FR シリーズの後継とも言えそうですが、よりスタイルや楽しさを感じさせるデザインに一新され、新しいオールインワンノートとしてより幅広いユーザーに受け入れられそうです。どちらかというと FR の後継というよりも新コンセプトのエントリーノートに FDD をくっつけたという感じなのかな。
廉価モデル的なお手軽感と同時にデザイン上の「眠さ」は否定できなかった PCG-Fx シリーズとは違い、この type E はしっかりと練られたデザインに仕上がっていると思います。なんというか、今までの VAIO ノートの中でも特に「さわやか」なデザインだと思いません?決して凝ったデザインではないですが、嫌味がなくてとても好感の持てるデザインだと感じました。自己主張の強すぎないデザインの中で、あえてヒンジ部にメカっぽいデザインを組み込んでいるのも却ってカッコイイ気がします。

スペックはごく普通に Celeron M 1.30GHz、60GB HDD、IEEE802.11b/g ワイヤレス LAN。15 インチながら XGA しか解像度のない「クリアブラック」液晶にはやや物足りなさを感じますが、上位モデルで Giga Pocket を搭載して \209,790(Sony Style 価格)というのはけっこうお買い得だと思うのですよ。DVD±RW もついていますし・・・このお買い得感はカラーが選べるということも含めて VAIO V/W シリーズのノート版といった趣ですね。やはり、「使わないときはしまう」というコンセプトは取っ手つきデスクトップではなくてノートに軍配が上がった、ということでしょうか(ぉ

この type E はどちらかというと初心者向けの性格が強いモデルということで、「初心者ダイヤル」という電話サポートサービスが製品に含まれているのも特徴です。今まで、PC のメーカーサポートというと故障対応がほとんどというイメージがありましたが、ここまで初心者向けの電話サポートを前面に打ち出してきた大手メーカーってなかったのではないでしょうか?(まあ、メーカーサポートが初心者に限らず様々なクレームや謎電話のるつぼであることは、いわゆるサポセン系サイトを見るとよ〜〜〜く分かりますが(笑))いずれにせよ、デザイン、価格、スペック、テレビ、サポート、どれを取っても幅広いユーザーに勧められる一台だと思います。今年は知人に PC 購入の相談を持ちかけられたら半分以上これを勧めそうかな^^;

そして type E でも特に強く惹かれたのが、Sony Style 限定モデルのオレンジ「VGN-E50B/D」。この色、すごく良くないですか?オレンジをここまで大胆に使った PC も今までなかったと思いますが(iMac/iBook のマンダリンカラーがせいぜいでしょうか)、閉じたときに全面オレンジに見えながらも趣味のいいオレンジなので見ているだけで気持ちがほんわっとしてくる気がします(笑)かわいらしい女性がこのオレンジモデルを使っていたらちょっとグッときそうですね・・・例えばお台場の M さんとか(内輪ネタ(ぉ
それはさておき(笑)Sony Style ではこのオレンジに合わせたオリジナルカラーのマウス「PCGA-UMS3/D」も用意しており、カラーコーディネートもバッチリです。これで、SO505iS のマンダリンあたりと組み合わせて、Giga Pocket で録ったビデオを SO505iS でモバイルムービー・・・なんてやったらなかなかスタイリッシュだと思うのですが、どうでしょう?まあ、VAIO の Giga Pocket は SO505iS のモバイルムービーをサポートしていないのですが、それについてはまた後日書いてみたいと思います。

という感じでとても気になってしまったオレンジモデルですが、残念なことに Giga Pocket モデルが存在せず、FDD を内蔵した下位モデルしか選択できないのです。type E では Giga Pocket ユニットと FDD ユニットが排他になっているらしく、より安価なモデルにカラーバリエーションを持たせてエントリーユーザーを引きつけたいというソニスタの気持ちも分かるのですが、その点がちょっと残念かな。どうしてもオレンジに Giga Pocket をつけたければ、オレンジモデルと通常カラーの Giga Pocket モデルを買ってニコイチにするしかない(ぉ CTO でオレンジにもギガポをつけられると良かったんですが・・・。


VAIO type K VGN-K70B, K50B, K30B, K30   [5/15 発売]
http://www.vaio.sony.co.jp/Products/VGN-K70B/
http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Product/K/
アメリカで先行発表され、国内でも Overseas Models として発売されていた K シリーズが国内でもいよいよ正式に登場しました。まあ、このモデルに関しては今までも何度か話題にしてしまったため、今さら書くこともあまりなくなってしまいましたが、まあ、一言で言えば Z っぽいデザインにした FR です(笑
従来の GRT シリーズが消え今回のフラッグシップノートは Pentium M 搭載になってしまったため、VAIO ではいわゆる「デスクノート」はこの K シリーズのみになってしまいましたが、今後 VAIO では「デスクノート」はどちらかというとコストパフォーマンス重視の路線で攻め、フラッグシップである VGN-A シリーズは高付加価値戦略で攻めるといった棲み分けになっていくのでしょう。
最廉価モデルの VGN-K30 で \157,290(Sony Style 価格)と「デスクノート」としてようやくお買い得感が出てきた印象がありますが、HPDELL といったメーカーの廉価ノートが \100,000 そこそこ、いわゆる「ホワイトブック」と呼ばれるノート PC では 5 桁の価格のノート PC までもが流通していることを考えると、そこまでお買い得感はないんですよね。私はソニーの関係者の方とお話をする機会があったときに何度か価格に言及したことがあるのですが、その度にいろいろな方の口から「それじゃ DELL になっちゃいますから」みたいな言葉を聞いているので、ソニーとしてはそこのレンジは最初から対象としてはいないのでしょうが、この圧倒的な価格差を埋められるだけの商品力が type K にあるか?と言われるとちょっと返答に窮するのではないかと思います。VAIO は全モデル記録型 DVD 搭載、とか、他メーカーよりデザインが良い、と言われても、その他のスペックが大差なくてこれだけ価格差がついてしまったら比べようがないというか・・・それでも、今までのシリーズの中で最も台数を出しているのが PCG-Fx シリーズだったとするならば、その後継として継続的に売れていくのでしょうし、ホワイトブックや廉価ノートに対するアンチテーゼとして type E が登場してきたという背景もあるのかもしれませんが、「VAIO を楽しむこと」を生き甲斐のひとつとしている私のようなユーザーから見ると、ちょっとツマラナイんですよね・・・。


VAIO type S VGN-S70B, S50B   [6/19 発売]
http://www.vaio.sony.co.jp/Products/VGN-S70B/
VAIO type S VGN-S90PS, S90S (Sony Style)   [6/19 発売]
http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Product/S/
待ちに待った V505 シリーズのフルモデルチェンジ。今回は「505」の名を棄て、13.3 インチ WXGA 液晶を搭載したパワフルなモバイルノートに生まれ変わりました。今回のモデルチェンジの中でも特に気合いが入っている一台と言えそうです。
「505」を捨てはしたものの、従来の V505 よりも軽くなった(type S は 1.89kg、V505 は 1.99kg)ということは、この新シリーズはもしかすると「S505」あたりのシリーズ名として開発されていた可能性もありますね。とはいえ、12 インチオーバーのクラスに 505 を名乗らせることをやめたことは、VAIO PCG-505 の正当なる後継機種は PCG-X505 シリーズなのだ、とソニーが公式に認めたことになるのかもしれません(まあ、そもそも次回のモデルチェンジあたりで X505 も全く違うシリーズに代替わりして、505 自体が欠番になってしまう可能性もありますが)。

液晶は type A や type TR などと同じく横長になりました。13.3 インチ WXGA(1,280x800ドット)は従来の 12.1 インチ XGA(1,024x768)より一回り解像度が上がり、使いやすそうな大きさになっています。個人的にはプライベートでは Photoshop のように画面両端にツールパレットを広げるタイプのアプリケーションを使うことが多いため、こういう横長画面の方が最近はありがたいというか PC のディスプレイはワイド画面が標準になるべき、とすら思っていますから、最近の製品のこの傾向は素直に歓迎しています。私はあまりやりませんがノート PC で DVD を観るときも横長の方がいいですからね。それに、PowerBook のイメージがあるせいか、ワイド画面の方が高級な気がするんですね(笑

デザインは三段腹(笑)V505 から一変してかなりスッキリしました。とはいえ、ヨダレが出るほど素晴らしいデザインというほどでもないですが、比較的よくまとまっていると思います。特に、背面のブラックが精悍でちょっとグッときてしまいます。個人的には、つや消しブラックには通常のルミナスミラーロゴよりも X505 の「ブラックルミナスミラーロゴ」の方が圧倒的にカッコイイと思っているのですが、あのロゴはやはり 505 EXTREME だけのプレミアムですからね。

スペックは、Pentium M 1.50GHz、MOBILITY RADEON 9200(32MB)、40GB HDD、DVD-RW(上位モデル)。モバイルノートとしては標準的なスペックではありますが、ちょっと物足りないような気もします。Bluetooth がついているとはいえこれで \251,790 は、もう一声ほしかった価格ですね・・・ソニスタでは最小構成で \167,790 からとなかなか魅力的な価格になっていますが、この構成だとメモリが 256MB なら光学ドライブもただのコンボドライブという哀しいスペックになってしまうので、欲張っていろいろつけようとすると・・・Pentium M 745(1.80GHz)とか最大構成にすると \385,140!X505/SP がもう一台買えてしまいます(ぉ その分スペックはかなり type A にも匹敵するくらいパワフルになりますが、またボーナスがまとめて吹っ飛んでしまうような価格はさすがに躊躇してしまいますね・・・これならモバイルは考えずに普通に type A の上位モデルを買った方が良いかな。まあ、type A もソニスタで最大構成にすると \658,140 って何!みたいな価格になってしまうので、無駄にスペックを求めるのはやめておいた方が良さそうです(笑)どちらにしても映像編集ソフト [Pro]=Adobe Premiere Pro は要りませんが。(^^;

あともう一つ言わせてもらうと、やっぱり光学ドライブはいらn(略


VAIO type TR PCG-TR5B, TR5EB   [5/15 発売]
http://www.vaio.sony.co.jp/Products/PCG-TR5/
VAIO type TR PCG-TR5PS, TR5S (Sony Style)   [5/15 発売]
http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Product/Tr/
えっと前モデルから何か変わりましたか?(ぉ それぞれ CPU スペックが 1 グレード上がった・・・はぁ、そうですか・・・ま、今回は他のシリーズで散々楽しませていただいているので、TR はガマンします(笑)でも TR もそろそろ初登場から 1 年が経過しましたよね。今回は A4 ノートばかりだったので、そろそろ 10 インチ以下のモバイルノートも何か、期待してしまいます。今回は VAIO U が姿を変えて登場しましたが、次は TR と 505 EXTREME のマージはあるのでしょうか?そして C1 の復活は?・・・そんなことをするとノートのラインナップが複雑になりすぎて作る方も売る方も買う方も大変になってしまいそうですが、モバイルノートを愛する私たちとしては夢を捨てきれないのも事実(笑)なんとかがんばっていただきたいものです。


続いては、VAIO type U・・・といきたいところなのですが、ここまでで既にかなり長くなってしまいましたし、今度の U はなんか「デスクトップ」「ノート」という範疇に収まらないタイプの PC になってしまっているので、明日に回したいと思います。デスクトップのモデル数が少ないので、その方が Column 的にもバランスが取れますしね。というわけで、明日はデスクトップ VAIO、明後日は関連製品という流れで進めていきたいと思います。

とりあえず今日の総括ということでノート PC のラインナップを俯瞰してみますと、今回のモデルチェンジではそれぞれのモデルの定義が徹底的に見直され、従来のラインナップ構成とは違ったシリーズの区切りがなされているように見えますね。ちょっと文章ではイメージしづらいでしょうから、私が捉えたこれまでと今回の VAIO ノートの位置付けの遷移を簡単なチャートにしてみました。

Imagined Concept of 2nd Generation VAIO

まあ個人的な想像なので正確でない部分もあるでしょうが、だいたいはこんなところだと思います。今回ほとんど総入れ替えとなった A4(13.3 インチ以上)のモデルの位置付けがかなり複雑に組み替えられた形でラインナップが再構成されたわけですが、オールインワンノートのラインナップがこれだけ増殖した背景には、やはりデスクトップリプレースメント(DTR)としてのノート PC の需要がかなり大きくなっていることがありそうです。DTR といっても単なる「デスクノート」とは違う付加価値戦略を採り始めた type A、VAIO V/W のリプレースを狙う type E、従来の路線で着実に DTR を行う type K、そしてフルスペック・モバイル type S。大型ノートの製品構成としてはかなり死角がないところまで持って来れたとは思いますし、今まで以上に高付加価値戦略を推進することによって、「他メーカーとの差別化を図る」といった単純な/外向的な戦略ではなく「AV と IT の融合」という VAIO の本質/内面を見つめ直す結果になった、と言えるのではないでしょうか。今回の VAIO が打ち出す戦略についてはまた別途まとめたいと思いますから、今日のところはこれ以上は語らないでおきますが。
あとは、これだけ A4 ノートが充実したところで、まだ片手しかつけられていないモバイルノートはどうなるんだ、ということになると思いますが、それはやはり次のシーズン以降に期待することになるのでしょうか?それとも「VAIO」の本質を追究する以上は、無駄なものをとにかく省かなくてはならない「モバイルノート」は不必要な存在だ、という結論に至るのでしょうか。その答えは、昨年末の 505 EXTREME で一応の決着を見たと思っているので、やはり今後の展開も期待してしまうところではあるのですが・・・。


■記事リンク
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0510/sony01.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0510/sony02.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0510/sony03.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0510/sony04.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0510/sony05.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0510/sony06.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0510/sony07.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0510/sony08.htm
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040510/sony1.htm
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040510/sony3.htm
ITmedia の記事
http://www.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0405/10/news036.html
http://www.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0405/10/news037.html
http://www.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0405/10/news038.html
http://www.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0405/10/news039.html
http://www.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0405/10/news040.html
http://www.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0405/10/news043.html
ASCII24 の記事
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2004/05/10/649509-000.html
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2004/05/10/649510-000.html
http://ascii24.com/news/i/topi/article/2004/05/10/649517-000.html
MYCOM PC WEB の記事
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2004/05/10/004.html


[ Promise ] 2004/05/09(Sun)
金沢に来ています。
実は、今日は妹の結婚式だったのですよ。式が金沢市内であったので、そのまま金沢に泊まって明日は休暇を取ってハネムーンの見送りに行き、夜に東京に帰るスケジュールです。今年に入ってようやく二回目の休暇・・・しかも明日はまず間違いなく VAIO の新製品発表が行われそうですから、新製品を吟味して記事にする時間もたっぷりあります(笑
それにしても身内の、それも最も近く長い付き合いの肉親の結婚というのはいろいろと考えさせられるものがありますね。私の場合、家庭環境が少し複雑だったこともあるので、従兄弟や友人の結婚とは全く違った感慨があります。まあ、今まで生きてきた中でこんなに嬉しかった日もそんなにありませんけどね。^^;
一方の私はというと、結婚の予定どころか相手すら見当もつかない日々が続いていますが・・・。

今日はそんなわけで結婚式だったのですが、新婦の兄なのか式場付きのカメラマンなのか分からないくらい写真を撮りまくりました。(笑)ここぞとばかりに F828 と P100 の二台体制で臨んだのですが、撮りまくったおかげでそれぞれのカメラの傾向と対策が少し掴めたような気がします。今日は、連休中に撮影した写真と今日の感想をふまえ、P100 のインプレをお届けしたいと思います。

DSC-P100

DSC-P100。実は、かなり気に入っています。今までソニーのコンパクトズーム機にはそうとう手を出したものの、買って少し試し撮りした時点でがっかりしてしまうものがほとんどだったのですが、P100 は初めてツボにハマりそうなカメラです。今までの P シリーズよりも全然小さいのに手になじむ気がしますし、なんというか、使っていて気持ちがいい。起動の速さとかカラーリングの良さもあるんでしょうが、なんか気持ちが良いカメラだと思います。

DSC-P100

P100 のストラップに選んだのは、ポールスミスの革製ストラップ。このストラップも SO505iS のストラップと同様一目惚れに近い勢いで選びました。外側は普通のブラックなのに、内側がブルーのストライプというオシャレさが気に入りました。Cyber-shot のストラップというとほとんどソニスタの企画モノや吉田カバンのものばかりでしたが、普通のファッションブランド系もいいのを見つけるとなかなか楽しいですね。

DSC-P100 DSC-P100

実写サンプルはあまり公開できるものをたくさん撮っていないので現時点ではこの程度↑しか出せませんが、やはり最近の Cyber-shot は雰囲気を切り取るのがとてもうまくなったような気がします。また、ヘタをすると F828 よりも起動が速いので、シャッターチャンスに強いというのもアドバンテージの一つですね。

DSC-P100

室内での静物撮影もお手のもの。今までの P シリーズと比べてマクロ撮影時に後ろピンになってしまうことがほとんどなくなり、ちゃんとフォーカスを外さずに撮ってくれるので安心してブツ撮りに使えます。今まではショールームに新製品を見に行くときは P9 では不安なので必ず F707 を持って行くかお台場では V1 をレンタルするようにしていたのですが、これなら P100 だけ持って行っても大丈夫そうですね。ちなみに、5/15/2 の QUALIA の写真は全てこの P100 で撮ったものなのですよ。これなら全然問題ないと思いません?

しかし、今日の結婚式の撮影で思ったこと・・・「やっぱり、室内でオートモードはだめだぁー!」どうしてもシャッタースピードがガクンと落ちてしまうのですよ。その結果、被写体ブレの写真を量産するハメに・・・まあ、披露宴会場というのは雰囲気を出すために照明が暖色系だったり、キャンドルサービス等の演出で照明が落ちる/落とし気味になることがあったりと比較的カメラ泣かせではあるのですが、それにしてもダメだー。普段静物を撮ることがほとんどで人を撮り慣れていない私のスキル不足もあるんでしょうけどね。やはり室内ではマニュアルモードにしてシャッタースピードを上げて撮影するようにした方が良さそうです。ただ、要望を言うならばマニュアルモードでもシャッタースピードとアイリスを記憶させておけるユーザープリセットをいくつか(2、3)用意してもらえるとより使いやすいカメラになると思うのですが、どうでしょうか?>開発の方々。まあ、P100 のクラスにそこまで求めるのは酷かもしれませんが・・・。


[ SO505iS with Music ] 2004/05/07(Fri)
昨日の続きです。
SO505iS 本体と一緒に音声通話対応のステレオイヤーセット「DR-EX51S10」も購入しました。
http://www.ecat.sony.co.jp/mobilephone/mobilephone/acc/index.cfm?PD=15792&KM=DR-EX51S10

SO505iS SO505iS

SO505iS(と A5404S)ではイヤホンマイクジャックが平型に変更されてしまったため、従来のイヤホンマイクや通常のヘッドホンは(そのままでは)使えないんですよね。せっかく音楽再生機能がついているので、常用するかどうかは別として試してみたかったのと、私は仕事中や自宅で PC をいじっている(つまり両手が塞がっている)ときに電話しても大丈夫なよう今までもイヤホンマイクを(主に自宅で)使っていたのでイヤホンマイクが使えるようにしたかったというのもあって購入。
ただどうせならマイクロホン部に通話/切断ボタンだけでなく簡単でいいからリモコン機能もつけてほしかったです。

SO505iS に対応したヘッドホンとしては、イヤホンマイク機能がなく再生専用な「MDR-EX51S10」てのもあります。ヘッドホンはいずれもソニーの定番となった「MDR-EX51SP」と同等品のようですが、DR-EX51S10 だけ SO505iS のマンダリンオレンジと(ヘッドホンのみ)同カラーのモデルがあります。私が購入したのは無難にゴールド。より安いヘッドホンが付属した「DR0E931S10」および「MDR-E931S10」もあったのですが、どうせなら EX51 の音を聴いてみようと思いこっちにしました。

SO505iS

というわけで、SonicStage 2.0 からチェックアウトしたメモステ Duo をセット。スロットのカバーは SO505i よりもだいぶしっかりしたものになりました。
・・・って ATRAC3plus でチェックアウトしてみたら再生できないんですね(>_<)どうも ATRAC3plus には非対応で通常の ATRAC3 フォーマットしか使えないみたいです。私の使っている NW-MS70D よりもかなり後に発売された製品なのに対応していないというのはどうかと・・・本体内蔵メモリのあるネットワークウォークマンと違ってメモリースティック Duo のみ、しかもカメラの画像保存にも使われる可能性のある SO505iS のメディアですから、より高圧縮の ATRAC3plus に対応していて然るべきだと思うのですが・・・そうでないのなら、メモステ PRO Duo に対応させといてください>ソニーさん

SO505iS

SO505iS の音楽再生アプリケーション「Music パネル」の画面。UI がかなり凝っていて、同じ音楽再生アプリである CLIE の「Audio Player」よりも断然カッコイイです。画面は曲の詳細情報のほかにアルバムのトラック一覧も表示できたりと、さすがに高解像度の液晶を活かしていますね。この部分はウォークマンに勝っていると思います。とはいえ、ボタン類の操作性は慣れればポケットに入れたままでも操作可能なネットワークウォークマンに一日の長があると思います。

音の方はですね・・・DR-EX51S10 ではそれなり(笑)でしたが、ヘッドホンが同じならばネットワークウォークマンに引けを取らないのではないかと思います。少なくとも CLIE(NX80V)よりは良いような。ちなみに、本体内蔵のスピーカでステレオ再生することも可能ですが、安物のラジオ程度の音しかしないのであまりオススメはしません(^^;音楽再生用というよりも、モバイルムービー機能でニュースなどの音質にあまりこだわりのないコンテンツを再生するくらいなら使えるかな、といった程度。

NW-MS70D の代わりに何日か使ってみましたが、まあ使えないことはないかなと思います。音もそこそこですし、余計な持ち物が増えないのはいいですね。音楽再生中に電話がかかってきたりメールが届いたりしたときは自動的に Music パネルが終了し、通常モードに切り替わるので、イヤホンマイクだとそのまま通話できてしまうのも良いかも。まあ、これで音楽を聴くのは大抵電車の中だったりするので、正直電話に出られる状況にないことの方が多いでしょうが(笑
あと、この Music パネルには最大の欠点が・・・Music パネルの実行中は、通話はおろかメールも何も使えなくなってしまうのです。電車の中で SO505iS で音楽を聴きつつケータイメールの編集、なんてことはできません。まあケータイの OS なのでそこまで高度なことはできないのでしょうが、CLIE の Audio Player ではバックグラウンドで音楽を再生しつつ他のアプリを動作させることができましたからね・・・。やはり、ネットワークウォークマンはネットワークウォークマンで持ちつつ、万一ネットワークウォークマンの電池が切れた場合にメモステ Duo を SO505iS に移し替えて使う、といったリリーフ的用途に使うのがせいぜいでしょうかね。SO505iS の音楽再生時間は連続 4 時間が限度、というのもネックになりますし・・・。


[ SO505iS ] 2004/05/06(Thr)
連休明け(有給の使い具合によってはまだまだ GW な方もいらっしゃるでしょうが)一発目にこのニュース。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0405/06/news053.html
国内では先日 LabelGate を「Mora」にリニューアルし、コンシューマ機器向けの音楽配信サービス「AnyMusic」の立ち上げも間もなくというソニーですが、アメリカでも音楽ダウンロードサービス「Connect」のサービスがいよいよ開始されたというものです。これだけなら「フーン」という感じなのですが、これには続きがあってソニーが HDD タイプのウォークマンの投入を検討しているとか。HDD ウォークマンの登場をひたすらひたすら待ち続けていましたが、ついに来ますか!徐々に地場を固めつつある iPod と追う競合製品に対してどのような製品を、どのようなタイミングで投入してくるのか非常に興味があります。ともすると、DVR のときのようにソニーが本気を出したときにはすでに周回遅れだった、というケースもありえますから(というかもう既に半分くらいそうなりかけてますが)一刻も早い製品発表を期待したいところです。
まあ、私はというと・・・近々○○を××するかもしれませんが(ぉ


さてさて、本日は連休中に掲載しようと思っていた SO505iS のインプレをようやくお届けしたいと思います。発売から既に 5 ヶ月近く経過している製品なので今さらかよ感が漂っていそうですがまあそう言わずお付き合いください。実はこれでけっこう嬉しがっているんですから(ぉ

SO505iS

巷では 900i ユーザーが着実に増えつつあり、506i も発表された上に夏には SuiCa 機能搭載の「SO506iC」や他メーカー製の「900iC」シリーズが発売されるとも言われており、505iS シリーズの購入にはかなり微妙な時期ではありましたが、あえて枯れた 505iS を購入。900i シリーズはけっこうバグの報告も相次いでいますし、506iC/900iC はまだ様子見(ただでさえ最近携帯電話のバグが多いところに、お金絡みの機能が加わってくることにはちょっと不安を感じているので)かな、と。まあソニーの「505」がつく携帯電話が買える最後のチャンスだろうというのもありましたが(笑)安いですしね。
カラーは意外にも(?)ハニーベージュにしました。SO210i 以降濃色系(ブルーとかブラックとか)ばかり使っていたので少し気分を変えたかったのもありますし、オレンジやブラックのテカり感があまり好みでなかったというのもあります。どちらかというと女性向きっぽいイメージですがこれはこれで気に入っています。
購入は 4/末の新宿東口ビックカメラ。機種変更価格(10 ヶ月以降)が \20,000 くらいだったのから DoCoMo が現在行っている「若者割引」(29 歳以下の人は \5,000 割引)と Club DoCoMo のポイント約 \5,000 分を引いたので \10,000 くらいで購入できてしまいました。さらに夜遅めの時間に買いに行ったらビックのタイムサービスでポイント 13% 還元。なかなかオイシかったです。

SO505iS

SO505iS 最大の特徴「ディスクジョグ」。使いにくいです。(ぉ
今までのソニー製携帯のセンタージョグは上下に回す感じでしたが、このディスクジョグは指をクルクル回してやらなくてはならないので慣れるまでがけっこう大変でした。ジョグの内側に 4 方向キーが付いているのですが、これがまた小さくて押しづらい。中央は決定ボタンになっています。
正直使いづらいこのディスクジョグですが、大きな利点が。キーロックを忘れても誤動作をする率が従来よりも大幅に減っているのです。実は、センタージョグが出っ張っている SO505i ではキーロックをつい忘れてしまってポケットの中で勝手にかかっていることが何回かあったのですが(汗)このディスクジョグならそういうことも減りそうです。というか、一度ポケットの中で部長にかかっていたときは相当焦りました(ぉ
そんなわけで普段キーロックを忘れがちな私には、通常時の使い勝手の悪さを差し引いてもこれは嬉しかったりします。なんというか、折りたたみ式に慣れてしまったせいか、なかなかケータイをキーロックする習慣がないんですよね・・・。

SO505iS

アンテナ部。今回のアンテナは可動式ではありません。
着信を示す LED もアンテナの部分につけられました。

SO505iS

カメラの性能自体は従来機種から大して変わっていないようですが、作りはずいぶん変わりましたね。レンズバリアが安っぽいプラスチックからやや高級感のあるアルミ(マグネシウムかも)になり、「1.3M」のロゴはダイヤカットロゴになりました。自分撮り用のミラーもかなり大型化されて見やすくなっています。しかも、レンズカバーを開くと自動的にカメラモードに切り替わってくれるんですね(一方、閉じてもモードは切り替わらないのは何か理由があるのかな?)。細かい改善の積み重ねですが、けっこう大切なところだと思います。他に、デジタルズームやマクロ機能が追加されるなど、カメラのソフトウェア周りについてはパワーアップしているみたいですね。まあ、カメラはおそらく使いませんが(ぉ

SO505iS SO505iS

フットプリントは若干 SO505i よりも大きくなりましたが(開いたときの長さは SO505i の方が長くなる)、厚さは SO505iS の方が大幅に薄くなりました。ズボンの前ポケットが携帯の定位置になっている私には、SO504i の厚さでさえ許容量いっぱいいっぱいだったので、SO505i の厚さはかなり有り得ないと思っていたのですが、SO505iS になったおかげでずいぶん楽になりました。スーツ姿でもシルエットが崩れなくなりましたからねー。ホント、この薄さのためだけに買い換えたと言っても過言ではないくらいです。まあ、最終的な買い換えのきっかけになったのは、こないだ部長に二度目のポケット発信をやってしまったことなんですけどね(ぉ

SO505iS SO505iS

画面周りはめちゃめちゃ変わりました。まずフォントが滑らか!SO505i は QVGA 液晶になったにも関わらず今までのフォントを倍角にしただけのまるで試作機のようなフォントで液晶の精細さをほとんど活かせていませんでしたが、SO505iS のフォントは小さめの文字でも非常に読みやすく、またより多くの情報を一覧させてくれるので i モードの使い勝手が大幅に向上しました。なんというか、やっと最近のケータイを使っている気にさせてくれました(笑)ただ、メニューが無駄に 3D 風だったりアニメーションしたりするのはやりすぎだろうと思いますが(^^;

SO505iS SO505iS

カメラの性能はほとんど変化していないのですが、液晶全体に表示できるようになりフォントが高精細になったというだけでこれだけ別物のようになってしまうんですね。明らかに SO505iS の方がより美しい写真を撮影できそうな気がします。というか今にして思えば SO505i の完成度がひどすぎたわけなのですが(^^;
ただ、CCD が変わったのかレンズが変わったのか液晶が変わったのかは分かりませんが、やや暗いところで撮影したときのノイズ感は(本体の液晶で見る限り)明らかに低減しているような雰囲気です。やっぱりカメラ側もチューンされているのでしょうね。

SO505iS

SO505iS に合わせて買ったストラップ。コムサデモードです。マルイで \3,000 くらいだったかな?ソフトレザー+スエード(裏)のコンビネーションで、カラーリングが SO505iS のハニーベージュにぴったりだったのでほぼ即断で買いました。あまり実用的でない程度の短さと(笑)メタルパーツがアクセサリっぽくてなかなかオシャレです。ちょっとカドが立っているので本体に傷が付かないか心配ですが、液晶はウルトラハードコートだしレンズバリアは金属製になったし、なのであまり気にしなくても大丈夫そう。そもそも携帯電話自体消耗品だと思っていますからね・・・。携帯電話のストラップはいつも悩むのですが、今回は一発でお気に入りのストラップが見つかって良かったです。

単にカメラのスペックだけに注力した SO505i と違い、多機能携帯として大幅にブラッシュアップされた SO505iS。2G ではトップクラスの完成度と言えるのか?というわけで、もう少し突っ込んで使ってみたいと思ってます。続きはまた後日。


[ PCG-K66P/K64 ] 2004/05/04(Tue)
ゴールデンウィーク特別更新期間中の VAIO Column ですが、本日もまた SO505iS と P100 の話題は後回しです(ぉ 時期的にネタがなくなりがちなときに二つのニューアイテムを手に入れたことで、結果的にこの連休のネタ不足は回避した!と思っていたんですが、それ以上に書くことがたくさんあってネタ不足どころではないですね(笑)まあ、ネタがあることはいいことです。

先日オフ会で同席したエンタープライズな某方(ぉ に、「新宿西口で VAIO K を見た」という情報をいただいたので、見てきました。新宿西口といっても別に改札口とかではなくて(ぉ ヨドバシの新宿西口本店です。VAIO ノートが陳列されているコーナーの一角に、ごく普通に置いてありました。
「VAIO K」というのは、2 月に米国で発表されたニューモデル PCG-K シリーズのこと。現行 PCG-FR シリーズの後継っぽいイメージではありましたが、あくまで海外での発表なため、ラインナップ上の意味合いなど詳細は分からないままでした。分かっていることと言えば、PCG-Z1 シリーズ譲りのデザインイメージに Mobile Pentium 4 を搭載した廉価なオールインワンノートという程度。日本での発表が待たれていたところでした。
とはいえ、ヨドバシに展示されていたのは国内に正規に流通しているものではなく、「Sony Overseas Models」として JP ソニーが扱う海外仕様の SONY 製品でした。VAIO K では「PCG-K66P」と「PCG-K64」が展示・販売されていました(カタログも配布されていました)が、今までって Overseas Models の一般での扱いってそんなに大きかったでしょうか?(もしかすると今までは海外仕様のみの筐体がなかったから気付かなかっただけかもしれませんが)後で銀座ソニービルに行ってみたらビル内の AVIC でも展示されていたので、都内の大型店舗ならば展示されている可能性が高いです。そういえば、初代 VAIO ノート F シリーズも、当時 7xx/8xx シリーズしかなかった A4 VAIO ノートよりも少し大きくて FDD が内蔵されたオールインワンノートとして VAIO F シリーズが米国で発売され、その後日本でも一部店舗での試験販売を経て制式ラインナップに加えられたという経緯があります。安価なオールインワンノートという意味では、この VAIO K も逆輸入モデルみたいな位置づけで次シーズンあたりに国内正式発表されるかもしれませんね。
店頭で見てみた感じでは、筐体は確かに PCG-FR シリーズよりも薄く(筐体はくさび形なので最厚部はそれなりに厚いですが)、軽くなっているように感じました。そしてキータッチはふにゃふにゃだった PCG-F/FX/FR シリーズのものから脱却し、それなりに打鍵感の良い(個人的な好みもありますが、タッチが軽い割にクリック感もあってタイプしやすいと感じました)ものになっています。ストロークがある分 PCG-Z1x のキーよりも良いと感じるかもしれません。
デザインは VAIO Z のそれに似ていますが、細部を見てしまうとやはり安っぽいなーと感じます。プラスチック筐体に、いわゆる「ルミナスミラーロゴ」の部分は輝きのないプラスチック(だと思います。もしかしたら梨地加工したマグネシウムとかかもしれませんが)の VAIO ロゴが貼ってあるだけなので、あまり高級感はないですね。筐体のプラスチックもシルバーというよりは白っぽい感じ。
また、VAIO Fx シリーズ最大の特徴だった内蔵 FDD が省かれてしまったのは何故なのでしょうね?最近では FDD もかなり絶滅に近づいてきており、ちょっとしたデータの持ち運びには USB メモリデバイスを使うことの方が一般的になりつつありますが、それでもデスクトップの PCV-P シリーズや PCV-HX シリーズの一部機種にあえて FDD をつけたのは、それこそ「ニーズがあるから」ではなかったのでしょうか。なんだかそこらへんに矛盾を感じてしまいますが、国内発表ではどうなるのでしょうか。
個人的には VAIO のオールインワンノートはかなりモデル間の棲み分けができなくなってきていると感じていて、そろそろブランド的にもテコ入れをしなくてはいけない時期に来ていると思います。昨年 VAIO Z が登場してからそれなりにパワーがあってモバイルも可能、という位置づけを押さえられて以来、特に GR シリーズの位置づけが難しくなったと思うんですよね。廉価モデルはかなり FR シリーズとバッティングしています(違いといえば画面解像度くらいでしょうか)し、CPU も HDD も過剰スペックになっている現在、GR シリーズの強みって TV 機能くらいしか見あたらないような・・・というわけで、K モデルが国内で登場するであろうこの夏モデルでは GR モデルも筐体の変更も含め、何か手を打ってくるのではないか、とみていますが、どうでしょうか。


[ QUALIA 017 ] 2004/05/02(Sun)
本日の Column は昨日に引き続き新 QUALIA シリーズです。SO505iS や P100 はもう少しお待ちを。^^;

QUALIA 017

ピカピカのポータブル MD プレイヤー(≠ウォークマン)、QUALIA 017。本体だけでなくクレイドルやリモコンまでピカピカというのは前代未聞でしょう。その昔、記念モデルとして TIFFANY モデルやその他メッキ筐体モデルのウォークマンが存在しましたが、その流れをくむものということになるのでしょうか。

QUALIA 017 QUALIA 017

実物をいろいろと触らせていただきました。反射率が超高いので、撮影には苦労してます(笑
デザインコンセプトとしては上述 TIFFANY などのアクセサリや高級文房具をイメージして作られているそうです。個人的には、CROSS の高級ペン(Century)に近いのかなと思いましたね。
本体はさすがに CLIE と同等の重量があるだけあってやたら重いです。さらにクレイドルも全体が金属の塊なので相当重いです。なお、この Q017 の開発はあの MZ-E10 の開発者の方が担当しているそうですが、重量という観点で言えば正反対の製品を作るというのもそれはそれで大変だったのでは。
ちなみに、ベースになっている製品(内部のメカやおそらく基盤レベルでは)は MZ-10 と同等なのですが、デジタルアンプだけ MZ-E720 と同等のものにアップデートされているそうです。本体側で音質に関わる部分に一切既存製品のものを使ってくるあたりがこの Q017 のコンセプト(音も重要だけど高級感やデザインが一番重要)を示していると言えます。

QUALIA 017

金メッキパネルの例。これに換装するだけで \73,500 なんて(汗
パネルは標準の真鍮パラジウムメッキ、カスタムのゴールドメッキ/シルバーメッキ(見た目は真鍮パラジウムメッキとほぼ同じ)がありますが、それぞれ使い込んでいったときの剥げ具合や風合いの出方が異なるようで、購入当初の輝きも美しいですが使い込まれた味もまた良い、という感じになるようです。ただシルバーメッキあたりはけっこうお手入れが大変そうですね。

QUALIA 017 QUALIA 017

こちらは名入れの例。テキストベースで指定(フォントもある程度選べるもよう)する右写真のようなものとフルカスタムでイラストを彫ったりできる左写真のような例があります。宝飾店では指輪に名前やメッセージを彫ってくれるサービスもありますが、やはりそういうものをイメージしているのでしょう。QUALIA STORE のスタッフを「コンシェルジュ」と呼ぶのと同様に、ある意味 Q017 ってソニーが「QUALIA」ブランドで作り上げようとしている演出に最もマッチする製品なのではないでしょうか。

QUALIA 017

QUALIA 017 の筐体は真鍮のインゴットから一つ一つ削り出して作られる、ということで、削り出し途中の状態も見せていただきました。ちょうど本体とほぼ同サイズのフットプリントをもつ真鍮の塊が写真のように削られて形作られていくようです。私は金属の塊フェチでついこういう塊っぽいアクセサリや小物を見つけると買ってしまうので、こんなのを見せつけられてしまうとちょっとムラッときてしまいますね(ぉ
そういえば中学の技術の時間にこんな作業をやった記憶があります(笑

QUALIA 017

付属のリモコンも同様に真鍮パラジウムメッキの削り出し。やりすぎ。(ぉ
ボタン配置は現行のウォークマンと同じようなので単にガワだけ真鍮にしたもののようなのですが、電源投入時には液晶ウィンドウに「W. WALKMAN」のアニメーションロゴではなく「QUALIA」の文字が表示されるあたりまで凝っています。
ちなみに、このリモコンにはクリップではなくストラップホールがついていて、付属のチェーンで首からぶら下げるように使うことを想定しているそうです。これはなぜかというと、リモコン自体が重いためクリップでは固定できないからだそうです(笑)でも実際電車の中でこのリモコンを首から提げている人を見かけたら引くだろうなぁ・・・(^^;

QUALIA 017 QUALIA 017

ヘッドホンも特別仕様のもので、ハウジング部は真鍮とアルミニウムの削り出し。これもやりすぎ。(笑
シリコンイヤーピースも改良が加えられているのか、従来の MDR-EX70/71 よりも若干装着感が自然になっているような気がしました。
このヘッドホン(型番は「MDR-EX070」)は聞くところによると単体販売を検討中とのことで、「いくらくらいならご購入を検討されますか?」というようなことを聞かれました。\10,000 以下だったらちょっと考えるかなぁ。そういえば最近オーディオテクニカのチタン削り出しイヤホンがちょっと気になっていたな、ということを思い出しました。

音の方は、自分の持っている MZ-E10+MDR-EX71SL と同じ程度のものだろう、と思っていたので正直あまり期待していなかったのですが、私が想定していた組み合わせよりはよくまとまっていて良い音だと感じました。ややクセのあった EX71SL よりも QUALIA 017 のヘッドホンのほうが落ち着いた音なのかな?あるいは私が普段 MDLP(LP2)モードでしか使っていないところへ、久しぶりに SP モードの MD の音を聞いたからかもしれませんが。ただやっぱりダイナミックレンジでいうと私がいつも聴いている B&O A8 の方が広いような気がしましたが、その辺はやっぱり MDR-EX71SL ベースなので限界があるのでしょう。個人的にはヘッドホンも数種類ある中から CTO で選択できるようになっていればもっと面白かったと思います。
結局のところ Q017 は Q016 と同様に性能よりも他の部分に注力したタイプの QUALIA シリーズなので、音に関してはさほど期待するものではないということです。ただ「持つ喜び」という意味ではこれ以上のポータブルプレイヤーもなかなかないことは事実。でも、もったいなくて持ち歩けないですよね、普通は(笑


[ QUALIA 010 ] 2004/05/01(Sat)
VAIO Column ゴールデンウィーク特別更新シリーズ(笑)に入りました。久々に通常のスケジュールで更新できるこの喜び・・・自分でも嬉しいですね。
昨日は、この GW のネタは DSC-P100SO505iS だと豪語してしまいましたが、今日たまたま出かけたついでに銀座に寄ってソニービルを覗いてきたら、QUALIA 東京にて先日発売の新製品の展示を見つけてしまったので、そちらをレポートしたいと思います。ほら、鉄は熱いうちに打てと言うじゃないですか。(ぉ

今日のところは高級ヘッドホン「QUALIA 010」のインプレをお届けしたいと思います。

QUALIA 010 QUALIA 010

いきなり発見、QUALIA 010。正直なところ、昨年の QUALIA ブランド発表当初はなかなか製品展示やデモがなかったので今回も少し遅れるものだろうと思っていました。ちゃんと置いてあって逆にびっくりしたというか(^^;
コンシェルジュの方に伺ってみたところ試聴させていただけるということで、SACD プレイヤー QUALIA 007 の試聴ブースで聴かせていただきました。

QUALIA 010

えとですね。まず、手渡された QUALIA 010 を手にした第一印象・・・「軽・・・い」。フルサイズのヘッドホンにしては異様なほどに軽いです。装着感を重視して徹底的に軽量化と装着性の向上を目指したそうですが、それでもやたら軽いです。本当にイイ音が出るのか疑ってしまったほど(笑)開放型ということもあるのですが、とにかくフレームから贅肉を極力取り除いたデザインや、高磁力ネオジウムマグネットの採用によりパワーを保ったまま小型軽量化できたドライバのおかげでここまで軽量化できたそうです。これは一度手に取ってみていただきたいですね。

QUALIA 010

イヤーパッドは天然羊革製。ラムスキンというとすごく手触りの良い素材で、財布や定期入れもラムスキンのものを選んでいるラムスキン好きにはなかなかニクい選択ですね(^^;
カラーもレッド(ブルーも選択可能)というのがおしゃれ。本体の引き締まった黒いデザインによく栄えるパッドだと思います。今まで「QUALIA」のイメージカラーはというと青みがかったブラック×シルバーというイメージだったので、QUALIA 010 はむしろ QUALIA らしくないカラーリングではあるのですが、これはこれでかっこいいです。
ちなみに、内側のバッフルの貼り付けはまだ量産化のメドが立っておらず、手作業で貼り付けているとか(汗

QUALIA 010

ヘッドバンドの骨格はカーボーーーーーン(ぉ このカーボンの黒い織り目を見ただけでぶるぶる来てしまうカーボン好きがここに一人(笑)この素材もまた本体の軽量化に大きな役割を果たしています。
ヘッドバンド自体は幅広のもので、頭頂部に柔らかく接し違和感がありません。いわゆるヘッドホンのヘッドバンドってソニー製品のような線接触タイプのものとオーディオテクニカのような点接触(ウィングサポート)タイプのものに分けられると思うのですが、Q010 はどちらでもない「面接触」。メッシュ素材が頭頂部に柔らかく接するため、本当につけているのを忘れるくらいに装着感が高いです。ヘッドバンドもイヤーパッドも、とにかく「人間の体に直接接するところ」の手触りを可能な限り高くしようというのがこのヘッドホンのコンセプトの一つなのではないでしょうか?

QUALIA 010 QUALIA 010

コネクタもお金かかってそうですね・・・。

伺ってみたところ、やはりというか何というか Q010 はソニーが誇る最強のヘッドホン「MDR-R10」を手がけた開発者が渾身の技術を注ぎ込んでできあがった製品らしいです。オープンエアと密閉という違いはあれど、同じ方が開発した超高級ヘッドホン、という意味では R10 と同等、むしろ安いのかもしれません。
音質の方はですね、まだまだ試作段階ということで現状では本来目標としている音の 70% 程度までしか完成していないそうなのですが、6 月には完成版がデモに使える見込みだとか。
個人的な感想としては、同じ音源を CD-DA と SACD で聴き比べてみたのですが、SACD の情報量の多さを余すところなく再現しているというか、SACD 特有のピアノの音の伸びをちゃんと実感させてくれる音です。今まであまり強く感じたことはなかったのですが、このヘッドホンで聴いてみると確かに通常の CD-DA では役不足に感じますね。私はオーディオ評論家ではないので人間の可聴域を超える周波数帯まで再生可能というのは理屈では解ってもそれが実際の音としてどうすごいのか、まで表現する言葉を持たないのですが、確かに伊達ではない、ということは感じました。オープンエア故ベースの量感は若干軽いですが、響きは広がりますしボーカルもしっかり中央に存在感を示してくれますし・・・思った以上にいいじゃない、というのが、私の最初の感想でした。ついついインプレを忘れて音楽そのものを楽しんでしまい試聴ルームの利用時間をオーバーしてしまいコンシェルジュさんにご迷惑をかけてしまいました(^^;これは、製品版の音質が完成した時点で自分で音源を持ち込んで聴き比べさせていただかなくては・・・。

この製品に関しては \262,500(税込み)という価格をあまり高くないと感じてしまうのは、やはり問題でしょうか・・・(^^;

My Diary Version 1.21
[ 管理者:Brown Sugar 著作:じゃわ ]