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2005/07/16 (Sat.)

ご挨拶 + HDR-HC1レビュー

author : IceSeed

初めまして、というには顔を出しすぎていますが(ぉ、IceSeedです。
今までは掲示板でレスをつける程度でしたが、今後Brownさんに代わってななちゃん・しゃちさんお二方と共に新VAIOethicsの運営及びVAIO Columnを担当することになりました。
Brownさんからお話を受けたときは正直色々考えましたし、私に務まるのか不安もありましたがVAIOethicsというサイトを失わせたくはないと思い、お引き受けしました。
私自身はSONYの事にさほど詳しくはないので、Brownさんの様にSONY全般を追うというわけにはいかなくなると思いますが、今後ともよろしくお願いします。

初回のColumnはちょっと遅いと思いますが、7/7に発売されたHDR-HC1のレビューで行きたいと思います。
ただし、発売前からソニービルで展示されていた物なので、製品版とは仕様が異なる箇所があるかもしれません。
その点はご容赦下さい。

思ったよりもコンパクトで本体重量が680g(バッテリ除く)と軽く、手に持ったときの重量バランスもかなり良いです。
横長のハンディカムでは、レンズ側の方が重いために撮影中に手が疲れてだんだん視点が下がっていく…ということが起こりがちですが、これならそうした心配は余りなさそうです。

画質はHDということもあり、高精細で発色もきれいです。
画質に関しては素人なので余り突っ込んだことは書けないのですが、コンパクト機でこれだけの画質が出せれば一般的な用途では必要十分ではないでしょうか。
写真には撮らなかったのですが、HDとSDの差は是非とも自分の目で確かめて欲しいと思います。
実のところ、個人的には3CMOSを搭載したDCR-PC1000が妙なノイズのかかった画質だったこともあって余り期待はしていなかったのですが、良い意味で期待を裏切る出来でした。

続いて、各部の機能等について。

まず、レンズ周りですが、左手でレンズをホールドしたときに各種ボタンが親指で操作できるようになっており、この点はなかなか考えられていますし、結果的に両手で支えることになるのでカメラが安定します。
特にフォーカスモードの切り替えは慣れてくると結構使うことも多いと思うので、操作しやすいのは嬉しいですね。
また、オートフォーカスも2種類あり、「自動-ズーム」までスイッチを入れると、フォーカスリングをズームリングとして使用できるようになっています。

右側にはNIGHTSHOTモードのスイッチと、フラッシュボタンがあり、本体側にはメモステDuoスロット(Pro対応)があります。
通常サイズのメモステも入れたら使えそうですけど収まりが…
頻繁にメモステを交換することはないと思いますが、右側にあるためものすごくアクセスしづらいです。

上部にはポップアップ式のフラッシュ(120×の所)とアクティブインターフェースシューがありますが、フラッシュは今回私が開かなかったのでパス。
アクティブインターフェースシューには外部フラッシュ・外部マイクが装着できますが、何も装着する物がありません(^^;
難点は、マイクがスイッチ類のすぐ上にあることです。
配置の関係上仕方ないとは思いますが、操作中に手でマイクを覆ってしまうことが結構ありそうな感じです。

液晶モニターのすぐ下、本体左側に配置された、i.LINK端子・USB端子・特殊D端子・映像/音声出力端子に関してはカバーがプラスチック製となっており、質感・開閉の具合は非常に良く、それなりにこだわって作ったことが伺えます。
電源入力端子・右側のマイク端子・ヘッドホン端子のカバーはラバー製。

液晶モニターにはズームボタンと録画・スタートアップボタンが配置され、液晶パネルはいつも通りタッチパネルとなっています。
タッチパネルは賛否両論あるかと思いますが、撮影中頻繁に使うと思われる機能はそれなりにボタンで配置されているので一般的なカメラ任せの撮影であれば問題ないでしょう。
ただし、ちょっとホワイトバランスを弄ろう、とか考えるとその度にメニューを開くのはかなり面倒です。
あくまで手軽に撮るというのがHC1のコンセプトでしょうから、こだわりたいユーザーはFX1や業務用のHVR-A1Jという選択肢になるでしょう。
録画モードの選択はタッチパネルのメニュー内にあります。
640*480~1920*1440までの4種類が選択可能となっていますが、16:9のアスペクト比で撮影できるのは1920*1080だけで、後は全て4:3となります。
4:3を選ぶと画面の左右が黒くなります。

よく分からない仕様なのはビューファインダーの方が液晶画素数が液晶モニターの約2倍(25万画素)と多いこと(液晶モニターは12.3万画素)。
分かりづらいですが、上の液晶モニターの写真と比較すれば画素数の差が確認できると思います。
この手のハンディカムでファインダーをメインで使う人って、個人的には全く見たこと無いのですが、そんなに需要があるものなんでしょうか?
コストの問題もあるのでしょうが、ここはモニターを高画素タイプにした方が良かったのではないかと思います。
しかも液晶モニターとファインダーの同時使用ができず、一方を使うともう一方が消えるようになっています。
画素数に差をつけるのであればメニューから個別の用途に合わせて設定できるようにして欲しかったところです。
ちなみに、上の写真にはタッチパネルのメニューが表示されていますが、ファインダー使用時は当然メニューをタッチできません(^^;

miniDVテープは本体下部からの出し入れとなりますが、三脚使用時のテープの入れ替えが面倒ですね。
ちなみに録画時間はHDでもSDでも変わらないとのことなので、撮りたい画質での撮影が可能です。

右手親指部分のスイッチ類は従来の機種の配置を踏襲しているので、特にコメントは無し。
ズームの操作は本体レバー、液晶モニター脇のボタン、フォーカスリングで行えるわけですが、個人的には高速に動かせ、細かな調整も可能なフォーカスリングが一番直感的に操作できると思います。
モニター脇は…ひたすら低速なので使うなら微調整くらいでしょうか。
別に無くても…
本体レバーは微調整が辛いのが難点。

対応バッテリはMバッテリのため、余り持ちがよくありません。
特に付属のNP-FM50では1時間弱の稼働時間しかないので、これで常用はかなり厳しいでしょう。
NP-QM71D・NP-QM91Dの追加は半ば必須だと思います。
Lバッテリに対応してくれれば良かったのですが。

静止画撮影機能にもこだわっているとのことですが、ソニービルでは検証できないのでパス。

ざっとこんな感じで動画機能を中心に見てみました。
各所に細かな不満はありますが、コンパクトで比較的高機能なHDR-HC1はかなり完成度の高いモデルです。
コストパフォーマンスも18万円程度と申し分なく、家庭用として普通に使う分には必要十分ではないかと思います。
購入すれば息の長いモデルになってくれると思います。


参考リンク

Sony Handycam
http://www.sony.jp/products/Consumer/handycam/PRODUCTS/HDR-HC1/index.html

AV Watch
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20050615/zooma209.htm

デジタルARENA
http://arena.nikkeibp.co.jp/rev/av/20050627/112629/

ITmedia
http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0506/23/news072.html
http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0506/27/news075.html

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