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2005/11/29 (Tue.)

DSC-T9レビューその2

author : IceSeed

長らくお待たせしました。
ようやく多少なりとも屋外で使えたのでその点や、操作系などをレビューしていこうかと思います。


まずは本体各部と操作系から。
レンズカバーが電源スイッチを兼ねているのは相変わらずです。
カバーの動作は若干重く、かっちりしていて高級感があります。
カバーの下には突起が付いていて撮影時にはグリップできるようになっています。
メッキが剥がれないか心配ですが…
Cybershotロゴがダイヤカットではなく、普通のプリントなのがちょっと残念。
レンズはCarl-Zeiss Vario-Tessarの屈折光学式レンズで、光学3倍ズーム対応。
F値は3.5~4.3とワイド側が暗めですが、テレ側が比較的明るいのでズームは使い易いですね。
一応テレ側が0.1明るくなっています。
ただ、レンズの上側に指を入れやすいので、撮影の時はちょっと注意する必要があります。
底面にはカバー付きのコネクタと、三脚穴があります。


背面は相変わらず巨大な液晶とアクリルパネルが7割くらいを占めています。
クリアフォト液晶プラスになって色再現性が向上したようですが、比較する機種がないので分かりません。
各種ボタンはどれも適度なクリック感があり押しやすいです。
液晶上部にはモード切替スイッチがありますが、シルバーだとあからさまにプラスチッキーなグレーの配色になるので、統一感を求める人はブラックの方が良いでしょうね。
また、液晶左側にはスピーカーが付けられていて、スライドショー時に音楽を楽しめるようになっています。

本体上部はマイク、電源ボタン、シャッターボタン、手ぶれ補正ON/OFFボタンが付いています。
シャッターボタンはストロークが浅いですが、半押しより押し込むときは固くなっているのであまりミスはないと思います。
むしろ、ストークが浅い分半押しが外れやすいのが難点でしょうか。
手ぶれ防止ON/OFFボタンはかなり押しづらくなっていて、誤動作させないようにする配慮が伺えます。
…常時ON前提のこのカメラで果たしてOFFにする必要があるのかは微妙ではありますが。

側面のバッテリ&メモステスロットですが、バッテリはストッパーが付いているので飛び出してくることはないです。
が、ストラップホールが非常に邪魔。
蓋を跳ね上げると、よくストラップに引っかかります。
ハードウェアとしてはこんなところですが、操作系もよく練られていて使い易いです。
メニューが横一列なのは少し使いづらいですね。
もっともフルオート前提の機種なので、大きな問題では無いと思いますが。

続いて画質。
プログラムオートと拡大鏡モードを使い、設定はAWB・ISOオート(80~320)・0EV・マルチAF・マルチ測光・画質ファイン・彩度標準・コントラスト標準・シャープネス標準という基本的なものにして行いました。
連写などは今回は試していません。
画像は6Mで撮影した物をXGAサイズにリサイズしています(一部除く)


ISO80・F5.6・1/100秒
若干逆光気味なアングルで撮ったものですが、明部は白飛びせずに残っています。
反面、暗部はちょっと潰れ気味。
ISO感度が低いとそれなりに細部も鮮明に描かれますね。


ISO80・F3.5・1/200秒
まあ普通に綺麗に取れます。


ISO80・F3.5・1/50秒
これもダイナミックレンジが広くて、デジカメとしては苦手な部類の撮影になるでしょうが、それなりに上手く取れています。
細部も鮮明です。


ISO250・F4.3・1/125秒・光学3倍ズーム
同じ場所を光学ズームで撮影したものです。
リサイズしたのでほぼ分からなくなっていますが、ISO感度が上がった関係で全体にうっすらとノイズが乗っています。
また、クリアRAWノイズリダクションの効果なのか、細部が若干潰れています(手前はピントが合っていないだけ)。
このクリアRAWノイズリダクション、結構強力なようです。
とは言えこのレベルなら十分使えますね。

続いて、Tシリーズお得意のマクロ撮影。


ISO80・F5.6・1/250秒・拡大鏡(右はピクセル等倍トリミング)
直径1cmほどの小さな花ですが、肉眼では絶対に捉えられない花びらの細かな毛まできっちり写しています。
接写する関係上カメラの陰が被写体に被り易いのが難点でしょうか。
また当然ながら、ピントは合わせ辛く、被写体ぶれの影響はかなり大きくなります。
撮影時は結構手ぶれしていたのですが、割と問題なく撮れました。
ぶれるときはぶれますが…


ISO80・F5.6・1/250秒・拡大鏡(ピクセル等倍トリミング)
自作機で使っている液晶、RDT156Sのドットを撮ってみました。
…未だにXGAですが何か(ぉ
ドットの点灯具合まで分かってしまいます。

こんなかんじですが、手ぶれ補正のおかげで暗いレンズでも失敗しづらくなり、強力なマクロもあるので、日常のスナップ撮影、ブツ撮りにかなり使える死角のないカメラに仕上がっています。
光学制御も賢くなって昔ほどシャッタースピードをスローに振らなくなっています。
待ちに待った手ぶれ補正付き機種というのもありますが、小型なので持ち歩きも気になりませんし、高級感もあり、総合的な完成度、満足度は結構高いです。
正直、同時期発売のN1よりも手ぶれ補正+拡大鏡モードのあるT9の方が使い易く、価格的にも人に薦めやすいモデルだと思います。
次回はシーンセレクション等のちょっと突っ込んだ機能ををレビューします。
1/250秒を超える高速シャッターはシーンセレクションで選択しないと使えないので…

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