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2006/01/24 (Tue.)

いよいよSZ登場!でも…

author : しゃち

巷の予想(というか情報漏れたっぽいけどw)通り本日いよいよVAIO SZがデビューしました。

VAIOホームページ "VAIOパーソナルコンピューター 新製品発売のご案内"
http://www.vaio.sony.co.jp/Info/2006/products_0124.html

VAIO Sの後継機かと目されたVAIO SZですが、派生機としてのデビューとなりました。
やはりVAIO SZはあくまでデュアルコア搭載を前提として設計されたのもあって、
現状ではデュアルコアまでは必要無いというユーザーにも配慮したためか、
従来のVAIO Sも継続して販売される模様です。

いよいよ待望のデビューとなったVAIO SZですが、
フタを開けてみたら何やら雲行きが怪しいような気がします…

今回新たに発表されたVAIO SZは主に3種類のラインナップを組んできました。
VAIOオーナーメードは通常モデルとプレミアムバージョンと呼ばれる上位モデルの2機種。
そしてお馴染みの店頭で一般的に販売される店頭モデルが1種類という構成です。

今回のSZの特徴はなんといってもデュアルコアCPUとデュアルGPUの搭載でしょう。
店頭モデルにはコストを重視したのか、ローエンドのIntel Core Duo T2300 (1.66GHz)を採用。
オーナーメードモデルはT2300 (1.66GHz)、T2400 (1.83GHz)、T2600 (2.16GHz)が選べます。
そしてチップセットはパフォーマンスタイプの945PMではなく標準的な945GMを採用しています。
今回チップセットがパフォーマンスタイプから標準的なものに変更になった理由は後ほど。

そしてメモリは店頭販売モデルが512MB (512MB×1)というごく標準的な構成で、
オーナーメードモデルは512MB (256MB×2)、1GB (512MB×2)、2GB (1GB×2)が選択可能。
メモリのラインナップはVAIO Sの構成と全く一緒ですが、ここで一つ残念な事が…

VAIO SZに搭載されるIntel 945系のチップセットはメモリバスは667MHzまで対応していますが、
今回VAIO SZに搭載されているメモリモジュールは全てメモリバスが533MHzの仕様です。
多分コストやメモリモジュールの入手性を考慮して533MHzを採用したんでしょうけど、
せめてプレミアムバージョン位は667MHzの仕様にして欲しかったところです。
折角のデュアルコアの性能を活かしきれないのはちょっと残念ですね。

そしてもう一つのSZのキモとも言えるのが次に紹介するデュアルGPUの機能。
GPUを2コ同時に搭載して電源設定によってGPUを切り替えるという画期的な機能です。
これまでは性能重視のGPUかバッテリ重視のチップセット内蔵かを選ぶ必要がありましたが、
今回は両方同時に積んじゃってるので自分の好みで好きな時に選べます。

搭載されるGPUはIntel GMA950NVIDIA GeForce Go 7400 with TCの2種類。
先ほどチップセットがIntel 945GMに変わった話をしましたが、945PMはGPUを内蔵しないので、
このデュアルGPUのためには945GMに変えざるを得なかったという背景がある様です。
今回搭載されたデュアルGPUの切り替えという画期的な機能ではありますが、
実はちょこっと気になる問題点があったりします。

その問題点とは今デュアルGPUの切り替えをする際に"再起動が必要"な事。
確かに便利なGPUの切り替え機能ですが、再起動を必要とするのはどうかと思うのです。
わざわざ駆動時間のために作業中の内容を保存して再起動をするかと言われると、
私は面倒でやらないだろうなと思っちゃう訳なんですよw

しかも画期的な機能ではありますが、画期的ゆえに信頼性も気になるところ。
十分テストした上で積んだんでしょうけど、人によってインストールするソフトも違うわけで、
ソフトによる相性の問題なんかは出てこないのかと私は心配でなりません。

特に私は先日Click to DVDとロキシオ製ライティングソフトの相性の問題で痛い目を見ており、
ことVAIOの信頼性に対して疑問を持っている最中でのこの機能は正直かなり心配です。
私ならいっそ今までの様にオーナーメードでGPUさえ選べれば良いかと思ったり。

そしてGPUに関してもう一つ残念なのは搭載されるNVIDIA GeForce 7400の方です。
従来S94に搭載されたGeForce 6400から新たにGeForce 7400を採用したわけなんですが、
折角コアは新しくなったのに、VRAMの最大量は従来と比較して半分の128MB
折角S94でVRAMが256MBに増えたのに、また128MBに逆戻りしてしまいました。
コアの性能が上がったからなのか、コスト重視なのかは分かりませんが、
せめてS94と同じだけのVRAMは確保して欲しかったところ。
3Dゲームがどれだけ動くか気になる人も多いはず。

液晶は店頭販売モデルとオーナーメードモデルは従来通り13.3インチのTFT液晶を採用。
そしてプレミアムバージョンにはType T (TX系)で好評のLED液晶を採用しました。
これによって、通常モデルの液晶と比較して約3ミリ薄くなりました。

搭載されるHDDは従来通りSATA規格で5,400回転のHDDを採用。
店頭販売モデルは80GB、オーナーメードモデルは60GB~120GBまで20GB刻みで選択可能。
そして光学ドライブは店頭販売モデルはスーパーマルチドライブを搭載しており、
オーナーメードモデルはスーパーマルチかコンボドライブを選択可能です。
ただし、プレミアムバージョンはスーパーマルチのみが選択可能。

そしてここで気になる点がもう一点…
店頭販売モデル及びオーナーメードモデルの通常モデルはDVD±R DL対応ですが、
メーカーホームページを見るとプレミアムバージョンは何故かDVD+R DLのみの対応です。
これは誤植なのかはたまた残念な差別化なのかが気になるところです。

インターフェイス類は従来からの各種I/F、Felicaポート、Bluetooth、ワイヤレスLANに加え、
店頭販売モデルは新たに液晶ディスプレイ上部に久々にMOTION EYEが付いたほか、
オーナーメードモデルは指紋認証及びセキュリティチップが選択可能になりました。
そして全機種にPCカードスロットに加えてエクスプレスカードスロットが新装備
標準で各種メモリカードに対応したメモリカードリーダーが付属しています。
ただし、従来のメモステスロットがスペースの問題か今回はDuo専用

サウンド機能はデスクトップに既に採用されているSoundRealityをノート初採用しました。
プリインストールのSonicStage Mastering Studio 2.1と合わせてDSDの編集が可能です。
従来からの高画質なHDV編集に加えて高音質なDSDも編集可能になり、
ますますAV機能が向上したのはちょっと羨ましいところですね。

キーボードは従来通りオーナーメードは日本語キーボードと英語キーボードを選べますが、
新たに両方のキーボードのカラーがブラックとシルバーから選べるようになりました。
これで、ボディカラーとキーボードのコーディネートを楽しめるようになりました。

今回のVAIO SZは新機能や新機軸が盛りだくさんで非常に見応えはあるんですが、
ここで最大の問題となるのがその価格…ぶっちゃけ高過ぎですw

店頭販売モデルは実売価格は約23万と、まぁ無難な価格設定ではありますが、
オーナーメードモデルは最小構成でも約18万と現行のVAIO Sの約2倍の価格設定です。
そして、プレミアムバージョンに至っては色々つけると久々に40万越えますorz
デュアルコア最初のモデルだけに高いだろうとは予想してましたが、
こうも高いとさすがに購買意欲が失せる気がするんですがw

更にオーナーメードモデルで気になる点がもう一点。
今回プレミアムバージョンでType T (TX)に続いてカーボンボディが採用されましたが、
X505の様に光沢感のあるプレミアムカーボンボディはMOTION EYEを付けないと選べませんw
魅力も多いVAIO SZですが、初期モデルだけに試行錯誤な部分が多い様子。
デュアルコアCPUと共に中身が熟成するのを待ちたいところです。

23:04